原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 2.40 (株)美利崎人 (ビリザキト)
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NOVELYst AutogeNerating dimensional space
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◆◇◆更新ニュース◇◆◇
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一.
ゲストがひとりで使える専用サイト
をリリースしました。
ゲスト専用非公開サイト自動作成
(使える文字は半角の英数字と_のみ、6〜15文字)
上の入力欄にIDを指定し、自分用のゲストルームを作成。
公開しない(リンクを張られない)限り、他人は入れません。
(Google等あらゆる検索から守られます)
ゲストルームは、1人1ルームまででお願いします。
(複数作る場合は、同一IDにしてください)
9タイトル、ゲスト制限あり(nov:15KB、画像:120KBまで)
1タイトルあれば、15KB制限でも、novを分けて、開始
ページを%pag 20とずらすことで、いくらでも書けます。
URLを、ID_10桁番号の形で作成後、ゲストルームへ入り
ます。そのURLは、メモ帳かお気に入り登録にのみ記し、
他から一切リンクを張らないでください。(1か所でも
リンクを張ると、検索ロボットに無数に侵入されて、
公開しているのと同じことになります)
一)
試用版 ゲストルーム
は、プロトタイプとして保存。
(以下、略)
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京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
[人形 宇宙船 or検索] ヒット 35 件です。
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白日夢
/FB7/Daymare/
男たちではなかった。彼は、暴力
は怖おそれなかった。薄気味悪い恐怖を取り除くものとして、むしろ、歓迎
した。短剣で戦える、いいチャンスとして、歓迎した。
しかし、演説者の後ろに立っていたのは、制服の男、ブラガーだった。
カクアは、署の担当はボーグセンで、彼は敵側だったことを思い出した。
ボーグセンが、今、担当で、彼が逮捕状を出すことを拒めば、どうやっ
て、演説者を逮捕できる?暴動を始めて、無垢の市民を傷付けて、なに
かいいことでもあるのだろうか?人々は、自分の意志でなく行動してい
て、ゴードン教授が言った、潜行性の影響下にあるのだ。
短剣を手に、彼は戻って行った。誰もついて来なかった。自動人形の
ように、演説者へ向き直ると、彼は、なにごともなかったかのように、
また、長広舌を続けた。
ブラガー警官は、まったく動かなった。彼の上官がいる方向さえ、見
ることもなかった。そこにいる群衆のうち、彼ひとりだけが、カクアが
やりとりした方向を向かなかった。
カクア警部補は、演説者の声を聞いたときに、行こうとしていた方向
へ急いだ。その方向は、彼をダウンタウンへ導いた。通話スクリーンを
借りられる店を捜していた。そして、セクター長を呼びす。これは、緊
急事態だった。
バーガス歯車を持つ者がだれであれ、その影響力は、まだ、セクター
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聖なる神殿の謎
/ST/DS9_1_1_1/
「ベイジョー星の軌道にあるステーションだ、星に住むのと変わらない
さ」
「子供いるかな?」
「いるさ、おまえくらいの子も、たくさんいる!」
「シスコ中佐!」と、通信バッジの声。
「はい、艦長」
「ディープスペースナインに接近中、ドッキングは七分後だ」
「了解!」
「行こう!ステーションの中でも、また、釣りはできるさ。コンピュー
タ、プログラム終了」
シスコ中佐は、ジェイクを連れて、ホロスイートを出た。
「あれが、そう?」と、ジェイクは、宇宙船の窓に浮かぶディープスペ
ースナインを見て言った。
10
9
1
「ステーション日誌、ディープスペースナイン、ベンジャミンシスコ中
佐、宇宙暦46388・2。カーデシア占領軍の撤退後、ベイジョー臨
時政府は、惑星連邦に、駐屯軍の派遣を要請した。これを受け、以後、
ディープスペースナインに駐留する。第一部隊は、二日前に、エンター
プライズで到着し
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屋根の上の少女
/TZ/IfSheDies/
地下室に置いてあったんで
す」
「霊を信じますか?」
「聖霊なら」
20
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「幽霊は?」
「それなら、教会の立場は、明白です。迷信的なことを信じるのは、望
ましくありません。あったわ!」
シスターは、戸棚の奥から、クマの人形を取り出した。
「トビーです!あの子は、これを抱きしめて、寝ていました。こんなボ
ロボロになるほど、かわいがってたんです」
「それを、ぼくに!」
シスターは、人形を抱きしめた。
「あの子の、形見よ!大事に、取っておいた」
「変に、思うかもしれないが、譲ってほしい!サラと約束したんです」
「なんですって?」
「きのうの夜、サラに会いました。屋根の上の少女は、サラだったんで
す。信じられないでしょうが、神が、サラの魂を召していなかったら?
いつの日か、役目を果たせるよう、サラをこの世に残しているとしたら?
その時まで。今━━━」
シスターは、おそるおそる、人形をさし出し
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SFミステリー (小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン) ライトノベル風
/
ID_10桁番号の形で作成後、ゲストルームへ入り
ます。そのURLは、メモ帳かお気に入り登録にのみ記し、
他から一切リンクを張らないでください。(1か所でも
リンクを張ると、検索ロボットに無数に侵入されて、
公開しているのと同じことになります)
一)
試用版 ゲストルーム
は、プロトタイプとして保存。
(以下、略)
or
and
京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
SFミステリー
☆原作:フレドリックブラウンより☆
緑の世界
小さな子羊よ
ヴァヴェリ
ギーゼンスタック家
ティラノサウ
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レッドダイアモンド
/RD/RedDiamond/
と、レッド。「オ
レは、アルコール漬けの荒れた生活をしている。ノドに、スチュードベ
ーカー製トラックくらいのかたまりが詰つまっていた。死んだのが妹さん
だと知っていたら━━━」
レッドのやさしい言葉が、いっそうジューンを警戒させた。
「彼女は、きみそっくりだった」レッドは続けた。「やつらの標的は、
きみだった。それはよく分かっている。もっとよく知ることもできる」
悲しい記憶がよみがえった。「死体は、てっきり、きみだと思った。
血だらけの人形のようだった。オレが来るのが遅すぎたのだ。ネグリジ
ェ姿のきみを見ている今でさえ、殺し屋たちにやられた傷を見つけよう
としてしまう」
「やめて、やめて、みんな誤解よ!」と、ジェーン。レッドの手が、傷
のない腹やももをさわった。「わたしは、あなたが考えている人じゃな
い。帰った方がよさそうよ!」
「教えてくれないか、ドールフェイス!ロコはどこに隠れている?やつ
314
313
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アリーナ
/FB6/Arena/
彼のレーダー範囲内にアウトサイダーの偵察艇が入り込んたことを知
らせる、かん高い警報ベルが、突然、鳴り響いた。
アウトサイダーがなにものなのか、誰も知らない。どんな姿をしてい
るのか、どの銀河から来たのか、スバル星の方角から来たこと以外、な
にも分かってなかった。
最初は、地球の植民地や前哨基地に散発的な襲撃があった。地球のパ
トロール船とアウトサイダーの宇宙船の間で、孤立した戦いがあった。
戦いは、時に勝ち、時に負けた。しかし、一度も、エイリアンの宇宙船
を拿捕 だほできなかった。攻撃された植民地の誰も、船から降りたアウトサ
イダーの姿を証言できる生き残りはいなかった。アウトサイダーが船を
降りたとして。
最初は、それほど深刻な事態ではなかった。襲撃は多くはなく、破壊
的でもなかった。個別で見れば、宇宙船の装備は、こちらの最新の攻撃
6
5
艇に比べて、少し劣っていた。しかしアウトサ
|
葬送曲
/FB3/Recessional/
チボルト司教は、戦いの初期に私にこう囁いささやた。
「戦って死ぬ?なんのために?」
それは、平原のはるかかなたで戦いが起こり、王を守るためにわれわ
れが整列したときだった。
それは、司教の邪教の始まりでしかなかった。司教は1つの神を信ず
るのをやめ、いっしょにゲームをプレイする神々を信ずるようになった。
神々はわれわれを人間として扱いもせず、戦う動機もわれわれのもので
はなく、われわれは、無用な戦いにくり出された操りあやつ人形に過ぎないと
信じていた。さらに悪いことに━━━なんというバカげたことだろう!
━━━ホワイトはかならずしも善ではなく、ブラックはかならずしも悪
ではないという。宇宙のスケールから見たら、どちらが戦いに勝とうと
問題ではないという。
4
3
2
もちろんこれは、私にだけしかも囁かささやれたものだった。司教は心の安
らぎをのぞんでいたのであって、彼の言ったこ
|
ナッシングシリウス
/FB2/NothingSirius/
10年以上たつのに、しなやかになってなかっ
た。宇宙船のパイロットの仕事は、最初の仕事として、いいきっかけに
なっただろう。数年間、オレたちといっしょに仕事してるが、より熟練
して腕を磨いて、一回りは大きくなった。彼は、大きな宇宙船の下級仕
官でいたよりは、ずっと早く、成長した。
唯一の問題は、彼が、美男子すぎる点で、自分で、そのことに気づい
ていなかった。彼は、マーズシティポリテクで教わらなかったことは、
まったく知らなかった。教わったことは、数学と宇宙船の操縦と敬礼の
仕方だった。敬礼をしない方法は、教わらなかった。
「エレン」と、オレ。「考えない方が━━━」
「そうね、パパ」
「いや、なんでもない、忘れてくれ」
オレは、結局、そのことはなにも話さず、エレンは、オレに、歯を見
せて笑ったので、オレも笑い返した。話したのは、それだけで、確かに、
どこにもたどり着けず、どこかに着いたとしても、どことも言えなかっ
た。
24
23
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ドール
/XF/Chinga/
町に戻ってきた?」
「ここにいたら、だめよ!」
「森林管理局から聞いたよ。詰所つめしょにいた警備員を、ひき殺そうとしたそ
うだね。彼女を殺したのも、きみなんだろ?」
「なんのはなしをしているの?」
「ジェーンフローリックさ!」
「わたしは、やってない!」
「はなしは、署でゆっくり聞こう。いっしょに来てもらうぞ」バディは、
子ども室のドアまで来て、ポリーを見た。「娘もだ」
ポリーは、横向きに座っていた。人形を、バディの方へ向かせると、
人形の目がひらいた。
「ゲームの時間よ!」と、人形。
◇
夕暮れのヨットハーバー。船長の老人の両目には、引っかき傷が残っ
ていた。スカリーは、ジャックといっしょに、船長と話していた。
「わけが、知りたいって?」と、船長。「リッチーが、なぜ死んだかに
は、いろんな説がある。オレには、分からん」
「でも、同じ船に乗っていたんでしょ?」と、スカリー。「あなたは、
54
53
|
アリスのルッグラン
/LC/AliceLooking/
ほんの一瞬だった。お客の何人かは、お皿の
上で横たわっていた。スプーンがテーブルを歩いてきて、アリスに、こ
こから逃げるように、手招きした。
「もう、立ってられない!」と、アリスは叫んだ。アリスは、跳びあが
って、両手でテーブルクロスを引いた。お皿やお客や、ロウソク、すべ
てのものがテーブルをすべって、床の上にたまった。
「あなた!」と、アリス。赤の女王を責めるように見た。「あなたのせ
いね!」
赤の女王は、アリスの左にはいなかった。なにか小さな赤の女王人形
のようになって、自分のショールにからみつきながら、アリスの方にこ
ろがってきた。
「変なこと!」と、アリス。「でも、今日は、もっと変なことがたくさ
276
275
んあり過ぎて、驚く気になれない!」
アリスは、ボトルを飛び越えてころがってくる人形を受け止めた。
「あなた!」と、アリス。人形は、テーブルの上で照明にあたっていた。
「ゆすれば
|
ケンタウロス
/FB1/HorseRace/
ケンタウロス
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
ガーンロバーツは、秘密エージェントKー1356として知られる人
物だが、今は、銀河連邦の主任安全局員として、ひとり乗り宇宙船で、
眠りについていた。宇宙船は、地球を出発して、206光年離れた場所
をめざして、時速14光年で、自動航行中であった。ベルがなって、コ
ンピュータに、起こされた。すぐに、スクリーンにむかい、スイッチを
入れると、連邦の所長特別補佐のダウネンブランドの顔が映った。
「Kー1356、さっそく、仕事です」と、スクリーンのブランド。
「今、通過中の星雲にある、ノヴァという恒星をご存知ですか?」
2
1
「ええ」と、ロバーツ。すぐに、返答した。この距離での通信は、今の
ような、超光速通信では、かなりの電力ロスにつながるので、できるだ
け、早く、会話を切り上げたかった。
「では、その惑星に
|
空想せよ
/FB1/Imagine/
空想せよ
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
空想せよ。
さまざまな幽霊。神々。悪魔たち。
空想せよ。
いろいろな地獄や天国。空中に浮遊する都市や、海中に沈んだ都市。
ユニコーンやケンタウロス。魔女や魔法使い。精霊のジンやバンシー。
天使やハルピュイア。魔力や魔法。4大元素、守護神、悪霊。
空想するのは、かんたんだ。
何千年のあいだ、人類は、これらすべてを、空想してきた。
2
1
空想せよ。
宇宙船や未来を。
空想するのは、かんたんだ。
未来は、現実にやってくるし、宇宙船も登場する。
それでは、空想するのは、むずかしいものは、あるだろうか?
もちろん、ある。
空想せよ。
ひとつぶの物質を。
そのなかに、あなたがいて、目覚め、考え、
それゆえ、自分が存在することがわかり、
自分が入っている、ひとつ
|
いつもふたりで
/SY/TwoForTheRoad/
楽しんでたろ?」ドア越しに。葉巻を吸いながら。
「まさか。もう、うんざりよ」
「なぜだい?」
「なぜって、人の世話になるのは、疲れるからよ。早く、ふたりっきり
になりたいの」
「そんなに長くは、たってないだろ?」マークは、ドアをあけて、顔を
出した。
「この2日間が、何ヶ月にも思えるわ」ジョアンナは、ドアをしめた。
髪にティアラ。
「彼と、仕事をするんだ」
「わたしがするわけじゃないわ。わたしじゃ、ないわ」
「モーリスの操り人形」と、マーク。鏡の前で。
「子どもの名前は?」と、ジョアンナ。白の室内着になって、出てきた。
「なんの子ども?」
「わたしたちの子どもよ!」
「ベイビーだろ?」
「なぁに?」
「きみが太った姿を、思い描いてる。なに?」
「あなたが、やせた姿を、考えたの」
「公爵夫人でいたいなら、そのまま。愛を望むなら、帽子を」
156
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ジョアンナは、髪のティアラをはずした。
|
幻の指揮官
/ST/VGR_6_1_4/
コンピュータ。
「これが、最後だ、よく、聞け!」と、ドクター。「武装を解除しろ!
今のうちに、逃げたほうがいいぞ!」
「おまえたちを、同化する」と、ボーグ艦。
「やれるものなら、やってみろ!」と、ドクター。「コンピュータ、光子こうし
砲の発射準備をしてくれ!」
「光子こうし砲。準備オッケーです」と、コンピュータ。
「撃うて!」と、ドクター。
ボーグ艦は、光子こうし砲の閃光に包まれると、一瞬にして、大破した。
◇
異星人の宇宙船。
コンソールで、ボーグ艦が大破されると、担当のオペレータは、驚い
た顔をした。通信リンクは、そこで、切れた。
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37
◇
ヴォイジャーのブリッジ。
「ドクター!数値は?」と、ハリー。
「あ、あ」と、ドクター。夢からさめたような顔をして、あわてて、医
療モニターを確認した。
「モ、モニターは、オ、オッケー。上陸班の生理機能は、すべて、正常
値の
|
パペットショー
/FB2/PuppetShow/
横になった、地球圏外ヒューマノイドに体を曲げ、耳を、血だらけに見
える箱に押し当てた。
大佐が頭を上げたとき、デードグラントは、ぐだぐだ言う採掘工のよ
うに、ぐだぐだ言いだした。
「心音しんおんも無いよ、大佐。そもそも、心臓がないんだから。ガースは、記
念に置いておこう。中を見れば、心臓や内臓より、おもしろいものが見
つかるよ。ガースは、オレが操っあやつていたパペット、ただの操りあやつ人形にす
ぎないのさ。きみたちのエドガーバーゲンが━━━人形の名前は、そう
━━━チャーリーマッカーシーを操っあやつていたようにね!ガースは、目的
を果たしたから、非活性化された。大佐、もう、担当部署に戻ってもい
いよ」
ケイシー大佐は、ゆっくり、後ずさりした。
36
35
「なぜ?」と、大佐。
デードグラントは、ひげとかつらを、はがした。服を顔にこすりつけ、
化粧を取ると、若者の姿になった。
「ガースが言
|
星雲を越えて
/ST/StarTrek2016/
亡くなったことが記されていた。
2230・6ー2263・2
スポックは、高齢の大使が32才で死んだのが信じられない気がした
が、バルカンには、公式記録を疑う習慣はなかった。
◇
ヨークタウン基地の監視塔。
監視衛星の脇を、救難ポッドが基地に向かって落ちていった。
「IFFアラート!」と、監視員。「船籍不明の宇宙船が、接近中!連
邦の船ではありません!」
「船籍不明の船に告ぐ!」と、監視チーフ。「接近許可はない!エンジ
ンを切り、指示を待て!」
ヨークタウンの小型の警備艇が5隻、救難ポッドを追尾した。
「船籍不明船、応答せよ!」
スクリーンに、救難ポッドの女性船長の映像。なにを言っているのか、
調整できてなかった。
◇
24
23
ヨークタウン基地のエアロック。救難ポッドの女性船長が立っていた。
「ふつうに話して!」と、隊員。
ヨークタウンの女性提督が、脇で見てい
|
歩兵
/FB1/Sentry/
歩兵
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
彼は、ぬれて、泥だらけで、ひどくおなかがすいて、寒かった。しか
も、故郷の星から、5万光年も離れた星にいた。
奇妙な青い太陽が、かがやいていた。重力も、彼の星の2倍もあって、
動くのも、困難だった。
1万年のあいだ、戦況は、変わらなかった。空軍のパイロットたちは、
流線型の宇宙船に、ファンシーな武器が使えて、上機嫌だった。チップ
が地上にバラまかれると、歩兵めがけて、地面をはってきて、足という
足は、すべて、血で染められた。
2
1
このひどい惑星に、上陸するとは、彼は、まったく、聞かされていな
かった。惑星の地表は、エイリアンたちも、そこにいるがゆえに、神聖
なる戦場だった。そのエイリアンたちは、この銀河に存在する、われわ
れ以外の、唯一の知的生命体であった。冷酷で、みにくく、考え
|
夢、遥かなる地にて
/ST/DS9_6_4_1/
君は、その、いったい」と、アルバート。
「パブストさんの新しい秘書の、ダーリーンカウスキー。これ書いたの
誰?」
「私だ」と、ベニー。
「あなた?」と、ダーリーン。
42
41
「意外かな?」
「だって、これ、『人形使い』以来の傑作!SF、よく読むの」
「いい子だね、君は」と、ハーバート。
「あんたみたいな人が増えてくれなきゃ」と、ケイシー。
「ベニーの小説は、ほんとに、そのお、えと、そのお、どう言えばいい
かな、えと、非常に、そのお」と、アルバート。
「感動的!」と、ダーリーン。
「ええ、そう」
「うふ」
「実に画期的なすばらしい作品だ、ディープスペースナインというタイ
トルも興味をかき立てられる」と、ハーバート。
「おみごとだ」と、ジュリアス。
「彼は、舌足らずだね、君の才能の半分でもあればと、そう、言いたか
ったんだよ」と、ハーバート。
「ねぇ、ベニー、私、この少佐が気に入ったわ、タフな
|
探検隊
/FB3/Expedition/
「これには、3つの学派があった」
「1番目は、宇宙船は15人の男と15人の女にすべきというものだっ
た。これなら誰もが、自分の相手を見つけてからすぐに植民地生活を始
められるだろう」
2
1
「2番目は、宇宙船は25人の男と5人の女にすべきというもので、全
員が一夫一婦制を放棄するサインが必要だった」
「3番目は、探検隊は30人の男からなるべきというもので、男だけな
らより仕事に集中できるという考えによる。第2次火星探検隊は、その
1年後に予定されていて、今度はすべて女とすれば、男は1年くらいの
独身生活には耐えられるし、もともと宇宙訓練校は、男子校と女子校に
厳密に分けられていた」
1
「火星植民地計画の長官は、この問題をもっとも単純に解決した」
「なんです、アンブローズ君」と教授。
「先生、それはマクソン船長の火星探検隊でしょうか?」と、手を挙あげ
た生徒。「船長
|
囚人のピアノ
/TZ/TheConvictsPiano/
囚人のピアノ
パトリスメシーナ、ジェームスクロッカー
プロローグ
夜の山の景色。
窓が閉まると、壁にも、星空。
惑星が回っている上に、胎児、蜘蛛、浮き雲、木馬。
赤ちゃん人形の顔、土人のお面。
水爆実験、窓。
そして、ナレーターのロッドサーリングの映像。
星空のバック。「ミステリーゾーン」のタイトル。
2
1
1
刑務所の屋上。休憩時間。
リックは、目をつぶって、頭の中で、軽快なジャズピアノを演奏して
いた。台の上に置いた、両手の指が動いていた。不思議に思った、フレ
ッドが、横に座って、動く指を見ていた。
フットボールをしていたサムが、ボールを追って、ふたりにぶつかっ
てきた。サムは、追ってきたもうひとりに、タックルされた。
「ふざけるな!」と、サム。相手を突き飛ばしてから、ナイフを出した。
「来い!」
それを見て、リックが、サムに
|
終わり良ければ
/FB1/HappyEnding/
ずっと、つらいものになっていただろう。
14
13
それは、静かだったら、聞きたくないものの音が、もっとやかましか
ったからだ。たまに、彼は、夜に海岸を歩いた。上空には、ジェットや
ロケットの轟音ごうおんがひびいた。その宇宙船は、彼が逃亡する前の数日間に
も、彼の本拠地のニューアルバカーキにやって来ていた。爆弾の炸裂音。
人々の悲鳴に血しぶき。それに、彼の配下の将軍たちの、抑揚のない話
し声。
征服された憎しみの波が、まるで、嵐に、海の波が岸壁に打ちつける
ように、人々に打ちつけた。戦うことをやめて、同盟を結ぶことは、人
々には、明らかに、憎むべきもの、復讐すべきもの━━━息するのも話
すことも困難な、薄い空気のようなものに感じられた。
宇宙船。ジェット機。それに、ロケット、あの憎むべきロケットが、
毎日、昼も夜もやって来て、1機が10に分かれて爆発した。空から、
地獄の雨を降らせ、破壊さ
|
パターン
/FB2/Pattern/
プロローグ
ミスメーシーは、鼻で笑った。
「なぜ、みんなは、そんなに心配するのかしら。彼らはなんにもしやし
ないじゃない?そうでしょ?」
町では、どこでも、パニック状態であった。しかし、ミスメーシーの
庭は、静かだった。彼女が静かに見上げる先には、モンスターように巨
大な、1マイルはあろうかというインヴェイダーたちの姿があった。
1週間前に、彼らは、100マイルの長さの宇宙船を、アリゾナ砂漠
に静かに着陸させて、地球にやってきた。1000人近い数の仲間が、
宇宙船から出てきて、今も、そこらじゅうを歩きまわっていた。
2
1
1
しかし、ミスメーシーの言うように、彼らは、なにも、あるいは、だ
れも、傷つけなかった。彼らは、人々に影響するほどは、実体的ではな
かった。1匹が、人を踏みつけたり、あるいは、人がいる家を踏みつけ
たりすると、あたりが夕暮れのように、うす
|
ボディスナッチャー
/SY/BodySnatcher/
なに?」
「捨てて!」と、リサ。
「サヤがある」
「図鑑にも出ていない花なの!」と、リサ。ナンシーに。
「ジャック、捨てて!」と、ナンシー。
「ピンクの花だ」と、ジャック。
「有毒かも!」と、リサ。
ジャックは、やっと、花を置いた。
「あちこちにあるわ。寄生植物よ。どこから、来たの?」
「宇宙から?」と、ナンシー。
「まさか!」と、ジャック。
「なぜ?」
「宇宙からなんて」
「どうして?」
「スペースフラワーなんかない!」
「そう言いきれる?金属製の宇宙船とは、限らないでしょ?」
「金属製の宇宙船は、信じられない!」
「地球への侵入方法は、いくらでもあるわ!」
88
87
「そうよ」と、リサ。「肌にふれたりとか、においをかいだだけでも」
「この公害だらけの世界では、気づかれないわ」
「侵入経路は、不明だけど、感染したのよ!この花を分析しなきゃ!唯
一の手がかりよ!」
「体内に入って、DNAに作用
|
ドーム
/FB7/TheDome/
あんたはそんなかっこを━━━」彼は、困ったよ
28
27
うに見えた。
「そう!」と、ブラドン。「オレはドームに中にいた。しかし、なにが
起こった?ボストンが核兵器で壊滅したあと、なにが?」
「宇宙船さ。ボストンの破壊は、事故だった。宇宙船の艦隊が、アルデ
バランからやって来た。オレたちよりかなり進化した種族で、慈悲深か
った。彼らはオレたちを、ユニオンに迎え入れ、いろいろ助けてくれた。
不幸にも、ボストンに1機、墜落して、動力源の核物質が爆発した。そ
れで100万人が死んだ。しかし、他の宇宙船は、数時間以内に、あら
ゆるところに着陸して、説明し、謝罪し、戦争は回避された。まさにす
ぐに。アメリカ空軍はすでに出撃していたが、すべて呼び戻された」
ブラドンは、かすれた声で言った。「それで、戦争は?」
「もちろん、なかった。戦争は、今では過去の遺物さ。銀河ユニオンの
おかげで。宣戦布告する、国家どう
|
帰ってきたカーン
/ST/StarTrek2013/
「艦隊の誓いを、破りましたね?」と、スポック。
「どうかな。彼らが船を見たって、デカイ魚にさかなしか見えないさ!」
◇
赤のジャングル。
22
21
村人のひとりが、地面に、棒で、宇宙船を描いた。
村人たちは、地面に描かれた絵を、拝おがみ始めた。
村長は、手にしていた布を、落とした。
宇宙を航行する、エンタープライズ NCC1701。
ワープすると、視界から消えた。
1
ロンドン、宇宙暦2259・55。
目覚まし時計が、5時を告げると、夫は、手でベルを止めた。
愛犬のレトリーバーが、ベッドに飛び乗った。
妻は、愛犬を撫でた。
夫婦は、自家用のエアーカーで、ロンドン郊外にある病院に向かった。
廊下で、担当医師と話す、夫婦。エアベッドを運ぶ、看護婦。
病室に、娘を見舞う、夫婦。プレゼントのウサギのぬいぐるみを、枕
元に置いた。
|
恐怖のウイルス
/ST/DS9_1_2_1/
3
シスコ大佐は、コンピュータに報告した。
「ステーション日誌 宇宙暦 46423・7、ディープスペースナイ
ンにいる人間の6割が、ウイルスによる言語障害を発病、我々は、標準
隔離体制を発動、追って通知するまで、外部から、当宇宙ステーション
への宇宙船からの接触を禁止した」
キラ少佐は、レプリケータの配線の奥で汚染装置を発見した。
「レプリケータのパターンジェネレータに取り付けてありました」と、
キラ。
「オブライエンは、修理中、これを作動させてしまったんだな」と、シ
スコ大佐。
「ベシアによれば、その装置は、変則プログラミングシーケンスを出現
サブルーチンに導入するんだそうです。つまり、わかりやすくいうと、
ウイルスを分子レベルでレプリケータの食べ物の中に、直接入れるわけ
です」
「明らかに、破壊活動だ」
「カーデシアの破壊活動です」と、キラ。
「なぜ、そう言いきれる?」と、シスコ大佐。
「動力にターボリニアコアを使っています。これは、カーデシアの技術
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ファマドユニヴァース
/FB5/WhatMadUniverse/
金持ちの男の持っているのがあっただろ?あ
れを手に入れられないか?」
ジョーは、考え込みながら、彼を見た。「ここに持って来いと?」
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「いや、コントロールの仕方を教えてくれればいい」
「それなら、10分でできる。しかし、宇宙船を盗むのは、ピーナッツ
を盗むのとはわけが違う。金星に慣れるまで10年かかる。沼地に慣れ
るまで、さらに10年。つまり、そこに長く住むことになる」
ケイスは笑った。「霧中をブラついていたあんたが、そんなリスクを
心配する?だれかのポケットから数クレジットくすねるために、自分の
命を危険にさらすあんたが、アーリング船を盗むのに、ぎゃあぎゃあ不
平を言う?」
ジョーは、顔をしかめた。「いくらで?」
ケイスは、ムーンジュースの釣り銭を別にして、3500クレジット
あった。「2・3千クレジット」
「2・3千って、どういうこと?おかしくないか?」
ケイスは言った。
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失われた母星
/ST/StarTrek2009/
視界の外そとです」
「20秒、待ってください!」
「ロバウ船長、気をつけてください!宇宙艦隊が、注意して進め、と」
「スクリーン、オン!」と、ロバウ。船長席に、座った。
「クリンゴンか?」と、艦隊基地。
「姿を、とらえました」と、技術仕官。
「クリンゴンではありません。クリンゴン領域からは離れていて」
「船長、見てください!」
「なんだ、ありゃ?」と、ロバウ。
宇宙嵐の平面から、巨大な宇宙船が出現し、ケルヴィンに立ちはだか
った。
「敵の武器に、ロックされました!」
「非常警報!」と、ロバウ。
「魚雷が、こちらを、ロック!方位320」
「攻撃準備!」と、ロバウ。
敵艦から、魚雷が発射された。
「回避行動!デルタファイブ!」と、ロバウ。
「魚雷、来ます!」
魚雷は、分裂して、数十箇所に、直撃した。
「フェイザー砲、発射!」と、ロバウ。「被害報告!」
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「ワープドライブが、破損!こんなの
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人形の家で
/TZ/Miniature/
母は、手を止めた。「ココアを入れてくるわ」
「ありがとう」
母が出てゆくと、チャーリーは、また、あの曲を口笛で吹いた。
◇
つぎの日の午後、チャーリーは、セレム職業紹介所から出てきた。紹
介してもらった会社の住所の紙を手にしていた。
博物館の前に来ると、住所の紙をしまって、玄関の階段をのぼった。
1階の展示室へ入ると、前に話した警備員が、話しかけた。
「先日は、どうも」
「どうも」
展示室の奥を見ると、前と同じように人形の家があった。チャーリー
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は、まっすぐに、人形の家まで来ると、応接間を見た。しかし、アイリ
ーンは、ピアノの前にいなかった。
アイリーンは、右側の螺旋階段を降りてきた。小さな手提げを持って、
外出用のドレスを来ていた。召使の女性が、応接間のイスに、コートと
白い手袋を置いて、一礼して出て行った。
アイリーンは、待つ間、ピアノの前に座って、弾き始め
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暗黒の地球帝国
/ST/ENT_4_5_2/
砲兵隊が、つぎつぎに、大砲を発射。炎を吐く火炎放射器。低空飛行
の戦闘機。
水爆実験、空母に着艦する戦闘機。魚雷発射の海中の潜水艦。魚雷命
中の別の潜水艦。進軍する戦車。ミサイルで撃墜された戦闘機。多量の
爆弾投下の爆撃機。
ロケットが発射。月で飛行士に掲げられた、地球帝国の国旗。
宇宙で分離される核弾頭。
エンタープライズが宇宙から、つぎつぎに敵の都市を爆撃し、放たれ
た爆弾で破壊されたビル群。何台ものエンタープライズが、多くの敵の
宇宙船を攻撃。
そして、宇宙に君臨する、地球にナイフのささった、地球帝国の紋章。
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「航星日誌、2155年1月13日」と、エンタープライズ船長。「コ
リアンステーションを発たち、急襲部隊との合流ポイントを目指す」
エンタープライズは、宇宙を航行していた。
「リード少佐とドクターが、最新プロジュクトのお披露目ひ ろ めをするそう
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アンドロメダUの来訪者
/FB/AllGoodBems/
仲間も、一時的に知能の低い生物
の姿を借りている。ぼくたちのほんとうの姿は、まさに、ベムにクラス
分けされると思う。足は5本で、頭は2つ、それぞれに、3つの眼さ」
「きみたちの実体は、どこにあるんだい?」と、エルモ。
「それらは、死んでいる━━━待てよ、どうもその言葉は、ぼくが最初、
考えた以上の意味がありそうだな。不活発で、一時的に居住不能で、修
理の必要がある。木星の近くにワープした際に破壊された宇宙船に閉じ
込められている」
「どこにあるんだい?この近くに宇宙船があるのか?どこ?」エルモの
目は、いまにも、頭から飛び出そうだった。
「それは、きみたちに関係ないよ、地球人。もしも、宇宙船が見つかっ
て、きみたちに調べられたら、きみたちにとって、しかるべき時が来る
前に、宇宙進出が可能になって、宇宙の秩序がひっくりかえされてしま
うからね」
犬は、うなった。
「今でも、多くの宇宙間戦争が起こっている。ここにワープした時も、
ぼくたちは、ベテルギウス艦隊から追われていたんだ」
「エルモ」と、ドロシー。「ビートルジュースのことと、なにか関係が
あるんじゃない?ビートルジュース艦隊の話をする前から、ずいぶん、
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ふざけた話よね?」
「いや」と、エルモ。「まじめなことらしいよ」
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ねずみ
/FB1/Mouse/
彼は、未知の元素を含ん
だ、新しい合金を見つけるよ。
ビューティ、寝っころがってないで、見ていなさい!すごい1日にな
るよ。終わりの始まりか、なにか新しいことの、始まりに。もうちょい、
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急いで、宇宙船をあけてもらいたいね」
軍隊のトラックが、円の中に入ってきた。6機の大きな飛行機が、上
空で、爆音をたてて、円を描いていた。ビルは、不思議そうに、見上げ
た。
「爆弾を積んだ、爆撃機だ。公園や人々や、その他すべてを、爆撃する
つもりなのかな?もしも、小さな緑の宇宙人が現われて、光線銃で、人
々を殺し始めたら、爆撃機が、このあたり一帯を、壊滅させるつもりら
しい」
しかし、小さな緑の宇宙人は、シリンダーからは、現われなかった。
そこで作業していた人々は、見たところ、それをあけることは、できな
かった。ひっくり返して、下側を見ても、同じだった。下は、上だった。
そのとき、ビルヒラーは、
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緑の世界
/FB/SomethingGreen/
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クルーガー第3惑星は、ジャングルのモザイクでおおわれていて、目
の前のジャングルは、その小さな1ピースにすぎなかった。このような
モザイクのピースは、数えきれないほど、何千とあった。じっさい、何
千だっただろう。クルーガー第3惑星は、地球より大きかった。しかし、
密度が、地球より低いので、重力は、それほど変わらなかった。すべて
を調べることは、一生かかっても、無理かもしれなかった。それは、わ
かってはいたが、考えないようにしていた。夜側の寒い領域に不時着し
た可能性もあったが、これも、考えないことにした。考えるようにして
いたのは、宇宙船が見つかっても、電子部品が、こわされずに残されて
いるかどうか、それらを使って、自分の宇宙船を、ふたたび、離陸させ
られるかどうかだった。
ジャングルは、一辺が、1マイル弱であった。探索のあいだ、一度、
睡眠をとり、なんどか食事をした。2頭のライオンと1頭のタイガーを
殺した。探索が終了すると、ジャングルの周りを歩いて、外側のへりに
ある大きな木々の樹皮を削って、目印にした。こうしておけば、同じジ
ャングルを、また、探索しないですむ。木々は、やわらかく、ポケット
ナイフで、赤い樹皮をはいで、ピンクのしんをむき出しにすることは、
じゃがいもの皮をむくのと、同じくらい、やさしかった。
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ギーゼンスタック家
/FB1/TheGeezenstacks/
奇妙な点があることに気づいて、注意してみるようになった。
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最初は、笑ってしまうような偶然のできごとだったのが、そのあとも、
つぎつぎに続いた。
その後、彼の目に、とまどいの表情が、うかぶようになった。
それから、ほどなくして、彼は、リチャードを室の片すみに呼んだ。
4人で劇場から戻ったところだった。
「ディック、聞きたいんだが」と、サム。
「なんだい、サム」
「あの人形のことだけど、ディック。どこで、手に入れたって?」
リチャードの目は、ぽかんとしてサムを見つめた。「どういう意味で
す、サム?どこで拾ったか、話したとおりですよ」
「ああ、そうだけど、冗談なしに、ほんとうは?つまり、聞きたいのは、
もしかして、オーブリーのために買って、そんな高いプレセントに、ぼ
くたちが反対するんじゃないかと思って、それで、きみは」
「いいえ、ほんとうですよ。買っていません」
「しかし、うーん、ディック。人形が窓から落ちたのでも、捨てられた
のでもなく、こわれてもいないのは、ちょっと、ありえないな。ろう製
だし。うしろにだれか、歩いていたんでは?車がとおったとか、別のな
にかが」
「まわりには、だれもいませんでした、サム。まったく、いませんでし
た。その点は、ぼく自身、不思議でした。しかし
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ファブクリップ
/FB5/FabClip/
1つ
のアイテムが、もう1つと意味を持ち始めた。それらは、おやじが若い
ころにやっていたことを、アムが話してくれていなかったら、なんの意
味もなさなかっただろう。
黒の毛ばだったかつらがあった。それは、貴族が黒く化粧してつける
もののようだった。直径がだいたい2・5インチの明るい赤のボールが
6つあって、ジャグリング用だった。鞘さやにスペイン船が描かれた短剣。
美しいバランスの単発のターゲットピストル。黒のマフラー。メキシコ
原住民の子どもの小さな土の人形。
ほかにもあった。すべてを一度に見ることはできない。
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手書きの紙の束。ティッシュで包まれたなにか。壊れたハーモニカ。
それは、おやじの生涯だ、とオレは考えた。それが、小さなスーツケ
ースの中に詰め込まれていた。とにかく、おやじの生涯の一面ではある。
それらは、おやじが保存したいと思ったものだが、家には置いておきた
くない
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