原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
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NOVELYst AutogeNerating dimensional space
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試用版 ゲストルーム
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◆◇◆更新ニュース◇◆◇
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京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
[夢 心 or検索] ヒット 88 件です。
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暗闇の間奏曲
/FB4/Interlude/
むちのようなスマートさ。そして、とてもまじめ」
「彼は戻ったら、なにを?」と、保安官。皮肉っぽく静かに。
「彼は、学生だそうだ。彼が言うには、その時代、ほとんどの人が学生
だという。人々は生産と分配のすべての問題を解決していて、だれもセ
キューリティの心配はしない。実際、今の問題はどれも心配することは
ない」ルイアレンビィの声は、あこがれるような響きがあった。深くた
め息をして続けた。「彼は今の時代を研究するために来た。彼らは今の
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ことをあまり多くは知らないように見える。なにかがあいだに起こって、
何世紀もの良くない時代が続いて、多くの本や記録が失われた。数冊は
あったが、多くはなかった。それでこの時代のことをよく知らない。そ
れで未知の部分を埋めたいと思っている」
「それを全部信じてるのかい?彼はなにか証拠を?」
3
それが危険な点で、最初の危険がそこにあっ
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グレーの悪夢
/FB3/NightmareInGray/
グレーの悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、すばらしい気分で目覚めた。明るい春の日射しが暖かく降りそ
そいでいた。30分くらいうたた寝していたようだ。暖かい太陽の影は、
寝ているあいだにわずかに角度を変えた。公園のベンチで座ったまま、
わずかに頭が下がり、前のめりになっていた。
公園は、夏よりやさしい春の緑であふれていた。その日は、重要な日
で、彼は若く、恋に落ちていた。すばらしい恋。目がくらむ恋。幸せに
なれたのは、昨夜のことで、土曜の夜だった。
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1
彼は、スーザンに結婚を申し込み、スーザンはそれを受け入れたよう
に見えた。スーザンは、イエスと言う代わりにこう言ったのだ。
「そうね、返事をする前に、あした、うちに来て、家族に会ってほしい
の。うちの家族みんなを愛してほしいし、わたしと同じように、うちの
家族
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暗黒の地球帝国
/ST/ENT_4_5_2/
「だから、なんだって、いうんです?」と、タッカー。
「ソリア人が、製造年を調べたところ」と、アーチャー。「この船は、
別の宇宙のものというだけでなく、100年後のものでもあった。使わ
れている、テクノロジーのことを考えてみろ!未来の戦術システム。進
化した生物兵器。エンジンは、夢のようなスピードを可能にする!すべ
て、われわれの手に、入るんだ!」
「聞く価値は、ありません」と、トゥポル。「あの船は、誰かが、われ
われをおびき出すために、作り出したおとりにすぎない。アーチャー副
長は、反乱騒動の責めをおうべきです」
「もう、よせ、少佐」と、フォレスト。
「船長、われわれは、ただちに━━━」
「黙れ!調査は、元帥の命令だ」そして、タッカーに。「すぐに遮蔽装
置を直せ!」
フォレストは、護衛とともに、会議室を出ていった。
アーチャーは、勝ち誇った顔で、トゥポルを見た。
◇
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失われた母星
/ST/StarTrek2009/
と、スコット。「あれは、
スタイル抜群だね!この手で、あのワープナセルを直せるのが、エンジ
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ニアの夢ってもんだ」
スポックは、パネルの前で、転送装置が使えるか、調べていた。
「だけど、ただね」と、スコット。スポックに。「あんたを信じても、
オレが、トランスワープ理論を発明といっても、まだ、してねぇわけだ
し、だいだい、ワープしているエンタープライズにさ、まともな、転送
パットもないのに、転送で乗り込むって━━━降りろ!」転送ルームの
手すりに登っている、小さな宇宙人に。「ジャングルジムじゃ、ねぇ!」
カークは、小さな宇宙人を抱きかかえて、降ろした。
「トランスワープ転送ってのは、銃弾を銃弾で撃つようなもんだ。しか
も、目隠ししたまんま、馬に乗ってさ━━━なに、それ?」
スポックは、画面に、式を出した。
「トランスワープ転送のために、きみが書いた、方程式だ」
スポ
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バーニングマン
/TZ/TheBurningMan/
ローリーとアンドレは、水着で水をかけあって、おはしゃぎだった。
木陰で休む、ローリーとアンドレ。すでに、服を着替えていた。
「セミの声だ」と、アンドレ。「まさか、あの人の話、ほんとうじゃ、
ないよね?違う道で、帰れないの?」
「無理ね」
「何も、起きないといいけど」
「心配ないわ。行くわよ」
アンドレは、ランチバスケットを車に乗せた。
夕日の中を、昼と同じ道を、帰っていった。
「ほんとうだったらな」と、アンドレ。
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「何の話?」と、ローリー。
「座席の下に、十字架さ」
道端で、真っ白な服を着た、少年が手を振っていた。
ローリーは、車を止めた。
「町へ行く?」と、白い服の少年。
「そうよ、あなたは、何してるの?」と、ローリー。
「ぼくは、トミー。ピクニックで、家族に置き去りにされた」
トミーの服は、新品のように白く、ネクタイは茶柄だった。
「それは、かわいそうに
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つくられた記憶
/ST/DS9_4_5_3/
ワームホールを抜けてステ
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7
ーションに帰る。今でも目を覚ますと、消えてしまうような気がする」
と、オブライエン。
「投獄されたのが夢よ。こっちが、現実なの」と、キラ少佐。
「ほんとに、なんて、きれいなんだ」
ディープスペースナインは、宇宙に浮かぶ巨大な神殿のようだった。
「ふん、それじゃ、着艦するわよ」
エアロックで待っていたのは、ドクターベシアだった。
「チーフ」と、ドクターベシア。
「ジュリアン、ほんとに君かい?」と、オブライエン。
「そうだよ」
「あとは、お願いね」キラ少佐は、ふたりを残して、ブリッジへ戻って
いった。
「二度と会えないかと思った」と、オブライエン。
「僕も、君を心配していたよ」と、ドクターベシア。
「ケイコは?」
「ケイコには、少し待ってもらっているんだ。まず、君の状態を検査し
たかったからね。そうだ、ステーションのみんなも君によろしくってさ。
み
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アリスのルッグラン
/LC/AliceLooking/
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ドラムの音は、だんだん小さくなって、まったく聞こえなくなった。
アリスは、注意しながら、顔を上げた。まわりには誰もいなかった。
「もしかしたら、ライオンとユニコーンは夢だったのかも?」と、アリ
ス。「それに、変なアングロサクソンのメッセンジャーも!でも、プラ
ムケーキを切った、お皿は、ちゃんと目の前にある。同じ夢の続きでな
ければ、夢ではなかったんだわ。できれば、夢は、わたしの夢であって
ほしい!赤の王の夢ではなく!別の人の夢に登場するなんて、ごめんだ
わ!」不満そうに。「その人を起こして、何が起こったの?と訊きくなん
てまっぴら!」
「アッポー!アッポー!チェック!」と、赤のナイト。大声で。深紅の
よろいに大きなこん棒を持って、馬に乗って走ってきた。「きみは、捕虜ほりょ
だ!」目の前にくると、馬は急にとまったので、赤のナイトは馬から落
ちた。
「馬に、また、乗れるのかしら?」と、アリス。驚くより、赤のナイト
が心配だった。
赤のナイトは、サドルの上に戻ると、また、繰り返そうとした。「き
みは━━━」
「アッポー!アッポー!チェック!」と、白のナイト。大声で。やはり、
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馬に乗って走ってくると、赤のナイトと同じように、馬から落ちた。
白のナイトは、サドルの上に戻ると、ふたりのナイトは、黙ったまま
しばらく互いを見た。
「アリスは、私の捕虜ほりょだ!」と、
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ドーム
/FB7/TheDome/
ブラドンは、彼女に笑いかけた。「すまない。期待していたとは知ら
なかった。しかし、マイラ、オレは本気だ、結婚してくれるかい?」
彼女は、考え深げに彼を見た。「わたしは━━━分からない。奇妙な
ことは、わたしはあんたに少し、恋をしていたこと。なぜ、そうなった
のか、分からない。あんたはずっと、自分の仕事に夢中で、非人間的で、
ビジネスパートナーのようだった。わたしにキスしようとしたりしなか
ったし、お世辞ひとつ言ってくれなかった」
彼女は、立ち上がるとオレを見た。「わたしは、こんな突然の、ロマ
ンティックでないプロポーズはイヤ!なぜ、もう一度別の時にしないの?
一方で、わたしを愛してると言ってくれたことは、助けになるわ」
「愛してるとも、マイラ。許してくれ!少なくとも、オレと結婚するこ
とが明らかにイヤではない?断ってはいない?」
彼女は、頭をゆっくり振った。目は、彼を見つめ、とてもきれいだっ
た。
「それなら、マイラ、遅くなったことと急になったことを、説明させて
くれ!まず、オレは必死に仕事をして時間に追われていた。なんの仕事
だったか、知ってる?」
「防衛に関するなにか、だと思う。なにかの装置。わたしが間違ってな
ければ、政府のバックアップなしに、自分自身の資金でやっていた」
「その通り!」と、ブラドン。「学会は、オレの理論を信じなかった。
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ほかの物理学者の
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星雲を越えて
/ST/StarTrek2016/
おまえは死ぬ!だが、
破片を抜いても、止血できないと、やっぱり死ぬ!」
「魅力的な選択肢では、ありませんね!」と、スポック。
「ああ、だいぶな。分かっている」と、マッコイ。小型艇から雷光銃を
捜してきた。「で、オレの記憶が確かなら、バルカン人は、オレたちの
肝臓の位置に、心臓があるんだよな?」
「そうです、ドクター」と、スポック。
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「だったら、説明がつく」と、マッコイ。「あと、もう1インチ、左だ
ったら」マッコイは、小型艇からヤリのような細長い破片を引き抜いた。
「しかし、さっぱり分からん。やつら、なんで、襲ってきたんだ?あの
グレムリンが、突っ返した、ガラクタを奪いとるためか?」
マッコイは、石でたたいて、雷光銃の先を尖とがらせた。
「理解できないからといって」と、スポック。「決めつけるのは、早計そうけい
です、ドクター。彼らには、ガラクタ以上の価値があるのでしょう
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ブルーモンスター
/FB5/brmon/
ブルーモンスター
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼の生涯にスペクトルがあるとすれば、彼の生涯がほとんど怪奇その
ものだったように、それはまさしく、怪奇だった。光のスペクトルが、
赤外線から紫外線に亙わたるように、それは、絶望の夜の思考である、ウル
トラブラックから、神が山の上から見おろすように、彼が他人の心、思
考や知識を見おろす、ハイテンションの目覚めや輝きである、インフラ
ホワイトに亙わたっていた。しかしその間には、なにかがあって、ブラック
とホワイトの間に、グレーがあるように、単純に接することを拒む、赤
の帯域があった。赤は、激しい怒いかりだった。彼の意識が、赤の帯域に差
し掛かると、殺人鬼となり、非常に危険だった。彼はすでに、まったく
面識のない、ふたりの男
2
1
とひとりの女を殺していて、捕とららえられ
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囚人のピアノ
/TZ/TheConvictsPiano/
イスをあけると、楽譜がいくつも入っていた。
「スコットジョプリンのメイプルリーフラグ」
楽譜を開いて、ピアノに座った。
「1899年に発行か━━━」
初めての曲だった。右手だけで、出だしを弾いた。左手は、包帯をし
ていたが、なんとか弾けた。3・4小節で、軽快なリズムが出てきた。
夢中になって弾いてるうちに、いつのまにか、赤の楽団の制服を着て、
夜の公園の野外ステージでピアノを弾いていることに気づいた。
周りには、トランペットやホルンのブラスバンドが一緒に演奏してい
た。公園は、感謝祭のお祝いで、テーブルクロスが敷かれ、帽子をかぶ
って着飾った男女が、散策していた。
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セーラー服を着た女性が、花火を持って、楽団に近づいてきた。リッ
クは、花火を受けとろうとして、手をのばした。
ピアノから離れた瞬間に、元の礼拝所に戻っていた。リックは、あわ
てて、立ち上がって、
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ジバゴ
/SY/Zhivago/
「進め、進め、オレたちの力を見せてやれー」と、パーシャ。銃剣を持
って突撃した。
「行けー!」
そのとき、パーシャの横で迫撃砲が炸裂して、パーシャは、倒れた。
雪の上にパーシャのかけていたメガネが、落ちた。次々に倒れる兵士た
ち。上官を失って敗走する兵士たち。
「そして、ついに、彼らは、夢に見たことを実行に移した。
故郷に帰り始めたのだ」
塹壕ざんごうから出て、敗走してゆく兵士たち。
「それが、革命の始まりだった」
雪原を埋め尽くす、敗走してゆく兵士たち。
ユーリは、軍医の軍服を着て、医療品を積んだ馬車に乗って、前線に
向かう兵士たちとともに、隊列を組んで進んでいた。敗走してくる兵士
たちの一群が、向こうから、ばらばらに歩いてきた。
「脱走兵だ」と、先頭の馬に乗っていた将軍。
「補充兵が来た」と、敗走する救護用馬車の兵士。となりに、看護婦姿
100
99
のラーラが乗ってい
|
白日夢
/FB7/Daymare/
白日夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
それは、一見、単純な殺人事件のように始まった。それだけでも十分
悪かった。というのは、ロッドカクアが、カリストロ・セクター3の警
部補であった5年間で、最初の殺人事件だったからだ。
セクター3は、それが誇りだった。結局、その記録は、死んだガチョ
ウのようになってしまった。
しかし、事件が片付く前は、ロッドカクアほど幸せなやつはいなかっ
た。それが、宇宙的な広がりの連続殺人にならずに、ただの殺人事件に
とどまっていた限りでは。
2
1
1
事件が始まったのは、ロッドカクアがブザーで起こされて、通話スク
リーンを見たときからだった。
スクリーンには、セクター3署長のバルマクソンが映っていた。
「おはよう、署長」カクアは嬉しそうに言った。「昨夜の会合のスピー
チは、良かった」
「
|
天使は淋しい道を行く
/TS/LonelyRoad/
わたくしには、修道
女になる資格はなかったのです。もっと、つらい、仕事をしている方も
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55
いるのに」
「どうしても、あなたは、夢の世界から出られないんですね?」
「夢の世界?」
「信仰の世界だって、実際的な面があるのですよ。ところが、あなたは、
奇跡を求めてるんです、違いますか?1匹の魚、1きれのパンで、何千
も養うような奇跡をね。雷鳴や稲妻とともに、現われる奇跡がないから、
いっさいが、むなしかったっていうんですか?とんでもないですよ!シ
スター、だれかしら、なんかの形で、かならず救われていますよ!」
「ウォーカーさん、思い出のひとつを、お話しましょう。教区の学校で
教えていたころ、インディアンの少年がいました。あの子は、16くら
いでした。ホソギという子でした。ホソギは、ナガギ語で、幸せと正義
という意味なの。不良という評判でしたが、そのとおりでした。ずいぶ
ん、悪いこ
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ドール
/XF/Chinga/
バディは、ビニールに入れてある割れたレコードを見せた。
警部は、自分のケータイが鳴ったので、電話で話した。
「ボンザントだ。そうだ。だれ?ああ、よし、今、かわる━━━あんた
に、電話だ」電話を、スカリーにわたした。
「もしもし?」
「おはよー、元気かい?」
「モルダー?」
「ああ、きみが心配で、かけてみた。ぼくのヘルプがいるんじゃないか
?」
「ヘルプって、なんのために?」
「モーテルに残した伝言、聞いていないの?」
「ああ、今朝 けさは、早い時間から、出ていたから━━━モルダー?なに、
その音?どこなの?」
「え?窓の外で、工事やっているんだ、ちょっと、待ってくれ!きみた
ち、静かにしてくれ!電話中だぞ!」モルダーは、自室で、バスケット
ボールのドリブルをやめて、ボールを放り投げた。
「どうも!いや、例の事件のこと考えていたんだけど、もしかしたら、
44
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原因は、魔術とかじ
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人形の家で
/TZ/Miniature/
あいさつして、イスに座
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53
った。
「チャーリー、気分はどう?」と、精神科医。
「最高としか、言えません!先生のおかげです」
「夢を見ることは?」
「赤ちゃんのように、よく眠れます」
「人形の家の女性は?」
「あれは、ただの人形です。先生のおかげで、目が覚めました。感謝し
ます」
「ご自分で、解決されたのですよ。私は、ヒントを与えただけ」
母は、チャーリーの受け応えを見ていて泣き出した。
「母さん!」
「チャーリー!どれほど、心配したことか!ほんとうに」
「心配させて悪かった。でも、もう、大丈夫だ!ですよね?」
「ええ」と、精神科医。
「仕事を見つけて、元通りの生活に戻るよ!」
◇
チャーリーの家。4人そろって、ココアを飲んでいた。
「母さんのココアは、やっぱり格別だ」と、チャーリー。
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アンドロメダⅡの来訪者
/FB/AllGoodBems/
彼女のことをトゥーツと呼ばないように!」
イスの下には、ガラガラヘビがいた。ドロシーはキャーと言って、足
をスコットのヒザの上にのせようとした。エルモも足を上げたので、な
にがなんだかわからなくなった。
イスの下から、シューという笑い声が聞こえて、言った。「心配しな
いで、みなさん。ぼくは、みなさんの心を読むまで、知らなかったんだ。
ぼくが尻尾をさっきみたいに振るのは、コウゲキ、そう、攻撃するぞっ
ていう警告だってことをね」ファイブは、イスの下から這はい出てきて、
ドーベルマンの横で、トグロを巻いた。
「ファイブは、きみたちを傷つけないよ」と、ドーベルマン。「ぼくた
ちのだれもね」
「そうッス!」と、リス。
「そうだよ、マック」と、ウシ。彼、あるいは、彼女は、ドロシーにも
言った。「ベイビー、きみは、心配することないよ、今、心配している
こと、すべてをね!おらは、家の中で、そそうしたりはしないよ!」口
の中で、静かにそしゃくしてから、結論づけるように、言った。「だか
ら、なんの心配もいらないって!」
エルモスコットは、かすかに、身震いした。
「きみが考えるほどは、悪い事態には、ならないよ」と、ドーベルマン。
「ただの、言語上のお遊びみたいなものさ。あ、今、きみの心に1つの
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疑問が浮かんでるね。この知性の高い生物たちは、ユーモアのセンスを
持ちあわせているのか、と
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屋根の上の少女
/TZ/IfSheDies/
答えなかった。
「お願いです、助けてください。妻のソフィーを、去年、亡くしたばか
りなのに」
「分かっています」
「ぼくには、あの子しかいない。あの子が死んだら、いったい、どうす
れば」
「最善を尽くします。睡眠導入剤を飲んで、ゆっくり休んでください」
「娘が、呼んでいる気がする。きっと、心の中で、ぼくを呼んでるんだ」
キャシーは、まったく、動かなかった。
「帰ってください。何かあれば、連絡します。よく、休んで」
「帰っても、休めるわけない」
◇
病院を出て、通りにとめた車に乗ろうとして、ドアをあけた。そのと
き、病院のとなりの大きな屋根の上に、少女が白の長い服を着て、立っ
ていた。
10
9
ドアをあけたままなので、後ろからきたトラックが、クラクションを
鳴らした。その音に振り返って、また、見ると、少女の姿はなかった。
車のドアを閉めて、急いで、その建物の方へ行っ
|
エコーバック
/FB3/Rebound/
4
スネルは、チャーター機で、ハドソン西の比較的、旅行者の少ない地
方へ行って、ホテルから━━━そこでは、お客はみんな出てゆくように
言っただけだが━━━ひとりで、考えたり、夢見たりするために、長い
ウォーキングを始めた。いい場所を見つけた。そこは、山に囲まれた谷
にある小高い丘で、景色が雄大であった。考える時間のほとんどをそこ
で過ごした。そこで、さらに、意欲が沸いてきた。やがて、動き出すで
あろう世界が見えてきて、幸福感がさらに高まった。
独裁者。彼が、自分に皇帝の冠をかんむり授けるだろう。世界の皇帝だ。だめ
なことがあるか?パワーを持つ人間に、はむかえるものがいるだろうか?
パワーが誰をも命令に服従させ、与えることも取り上げることも、さら
に━━━。
「死んじまいな!」
丘の上から、スネルは、叫んだ。声の届く範囲に誰がいようが、おか
まいなしに、気兼ねなく大声で━━━。
エピローグ
ハイキングをしていた若い男女が、つぎの日、スネルを見つけた。急いそ
10
9
いで村に戻ると、エコーヒルの頂上で、死体を見つけたと、報告した。
(終わり)
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ブラックジョーク
/FB4/Joke/
ハニー!むしろ、逆!」
「いいわ、オーケー、ジム!8時前はだめ!9時よりはずっと前に!」
「ベルをセットするよ、ハニー!それじゃ、また!」
彼は、『今夜はきみといっしょに』を鼻歌で歌いながら電話ブースか
ら出て、ロビーの柱の前にある鏡でシャレたネクタイを直した。彼の顔
に冒険心が走った。そう、ヒゲをそる必要があった。鏡で見なくても、
じゅうぶん荒かった。そう、時間はたっぷりあった、2時間半も。
8
7
2
彼は、ボーイが座ってるところへぶらぶら歩いて行った。「何時に非
番になる?」と、彼。
「23時まで、9時間。今、来たばかり」
「いいね。酒のルールは?いつでも頼める?」
「ボトル類は、9時過ぎは難しい、つまり、だいだいは。すぐに必要な
ら、今注文しておけば?」
「するかも」大男は財布から注文書を出した。「603号室。ライウィ
スキーと、ソーダ水2本を9時までに。氷は欲
|
パターン
/FB2/Pattern/
パターン
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ミスメーシーは、鼻で笑った。
「なぜ、みんなは、そんなに心配するのかしら。彼らはなんにもしやし
ないじゃない?そうでしょ?」
町では、どこでも、パニック状態であった。しかし、ミスメーシーの
庭は、静かだった。彼女が静かに見上げる先には、モンスターように巨
大な、1マイルはあろうかというインヴェイダーたちの姿があった。
1週間前に、彼らは、100マイルの長さの宇宙船を、アリゾナ砂漠
に静かに着陸させて、地球にやってきた。1000人近い数の仲間が、
宇宙船から出てきて、今も、そこらじゅうを歩きまわっていた。
2
1
1
しかし、ミスメーシーの言うように、彼らは、なにも、あるいは、だ
れも、傷つけなかった。彼らは、人々に影響するほどは、実体的ではな
かった。1匹が、人を踏みつけたり、あ
|
アリーナ
/FB6/Arena/
アウトサイダーを彼らの銀河へ追い返す
ことはできるが、彼らは戻ってくる。それがイヤなら、あんたらの種は、
遅かれ早かれ、彼らに服従するしかない。この空間と時間にとどまり続
ければ、互いに戦争しないように見守ることはできるだろうが、オレは
ここにとどまり続けることはできない。
それで、今、オレは介入することにした。一方の艦隊は無傷で残し、
他方の艦隊を完全に破壊する。1つの文明は、そうして生き残る」
悪夢だった。これは、悪夢に違いない。カーソンは考えた。しかし、
彼は夢でないことも分かっていた。バカげていて、あり得えなかったが、
しかし現実だった。
彼はあえて、訊きかなかった。どっちが?しかし、考えたことが質問に
なってしまった。
「強いものが生き残る!」と、声。「結果は変えられない、変えない。
オレは単に、完全な勝利に至るまで、介入するだけだ━━━また、言葉
を捜して━━━敗やぶれたものに、勝利をもたらしはしない。
戦い寸前の辺境から、ふたりの個体、あんたとアウトサイダーを拾い
上げてきた。あんたの心をのぞいて分かったことは、昔のナショナリズ
ムの戦いでは、チャンピオン同士が戦って、勝利した方がさまざまな争
いごとの決定権を持っていたそうだ。
あんたとあんたの相手は、ここにピットインして、互いに1対1で、
20
19
裸、武器は無く、対等な条件、お互いに慣れない場所、
|
アンラッキー
/FB1/Unfortunately/
考えただけで、口に唾液だえきがあ
ふれてくる気がした。なにしろ、この2日間は、まったく、なにも食べ
ていなかったからだ。その前の5日間もわずかしか食べていなかった。
1週間前に、兵站へいたん部が食料を補充しなかったことに、初めて気づいたか
らだ。
ごはん、すばらしいごはんが、心の中に、いろいろと浮かんでは、消
えた。
偵察艇が着陸すると、アルクトゥルス星人は、10人あまり━━━た
しかに、彼らは、ヒューマノイドではなかった。12フィートの背丈で、
6本の腕、肌は、明るい赤紫あかむらさきだった━━━彼に近づいてきて、リーダー
4
3
がおじぎをして、紙と鉛筆を手渡した。
急に、彼は、自分がほしいものにやっと気づいた。紙に急いで書いて、
返した。それは、彼らの手から手へ、まわされた。
すると、いきなり、彼は、捕とらえられ、腕は切り落とされた。はりつ
け柱に縛られ、まわりには、
|
オレとフラップジャックとマルスd星人
/FB4/Flapjack/
それが意味するものは心に浮かんでくることだった。
彼らに言う返答を考えていると、フラップジャックに先を越された、
やつは、口をあけ、歯を見せて、とても親しそうに、いなないた。
「ありがとう」と、ラウドスピーカー。「それと、あんたの質問に対す
る答えだが、これは、ソニックテレパス装置といって、オレの思考を放
送して、それが聞き手の心の中で再生される。その際の言語は、聞き手
がいつも使い慣れている言語が使われる。あんたが聞いたと感じる音は、
実際は、スピーカーから出ている音ではなく、抽象的な音のパターンを
搬はん送波に乗せているだけで、聞き手の無意識が自分の言語の表現として
聞いているだけ。これは選択的ではなく、つまり、対象が決まっている
わけでなく、いろんな言語を持つ多くの生物すべてに、オレの考えてい
ることが同時に伝わる。調整が必要なのは、受信部分で、これは選択的
で、個々の知性レベルのあるパターンに合わせてある」
「あんたらはアホか?」と、オレ。「オレのしゃべることが分かるよう
に、なぜ調整しないんだ?」
22
21
「あのペットを静かにさせろ、ヤガール!」と、ラウドスピーカ
|
パペットショー
/FB2/PuppetShow/
「どうした?」と、大佐。すぐに、マイクロフォンの三脚に駆け寄り、
横になった、地球圏外ヒューマノイドに体を曲げ、耳を、血だらけに見
える箱に押し当てた。
大佐が頭を上げたとき、デードグラントは、ぐだぐだ言う採掘工のよ
うに、ぐだぐだ言いだした。
「心音しんおんも無いよ、大佐。そもそも、心臓がないんだから。ガースは、記
念に置いておこう。中を見れば、心臓や内臓より、おもしろいものが見
つかるよ。ガースは、オレが操っあやつていたパペット、ただの操りあやつ人形にす
ぎないのさ。きみたちのエドガーバーゲンが━━━人形の名前は、そう
━━━チャーリーマッカーシーを操っあやつていたようにね!ガースは、目的
を果たしたから、非活性化された。大佐、もう、担当部署に戻ってもい
いよ」
ケイシー大佐は、ゆっくり、後ずさりした。
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「なぜ?」と、大佐。
デードグラントは、ひげとかつらを、
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死の手紙
/FB3/DeadLetter/
ラバティは、引き金を6回引いた。
2
ラバティは、車に戻り、運転して帰る途中、橋の上から拳銃を捨て、
アパートに帰るとすぐ寝室へ行った。
よく眠っていたが、ドアベルで起こされた。バスローブを引っ掛けて、
玄関のドアをあけた。
彼の心臓は立ったまま止まり、そのままだった。
4
3
3
ラバティのドアベルを鳴らした男は、驚いてショックを受けたが、正
しいことをした。ラバティの体をアパートの中に運び、警察と救急車に
電話して待った。
救急隊員は、ラバティが死んでることを確認し、男は警部補に質問さ
れた。
「きみの名前は?」と、警部補。
「バブコック、ヘンリーバブコックです。ミスターラバティに、手紙を
手渡すよう頼まれてました。この手紙です」
警部補は、手紙を受け取り、一瞬ためらったがすぐにあけた。
「なぜ、ただの黒い紙なのかね?」と、警部補。
「分かりません
|
サアルバの国
/FB1/DeathOnTheMountain/
6
5
2
1年前に、彼は谷へおりて行った。彼は、人々と話し、時には、人々
の夢を見た。人々は、彼を預言者と呼んだが、小さい子供たちは、彼に
棒切れを投げた。彼は、子供たちが好きではなかった。それは、子供た
ちの顔には、子供たちが住まわせている悪がいるのを、彼は見ることが
できたからだった。
最後に谷へ行ってから、1年がたった。彼は、小屋を出発して、山を
下りた。市場へ行き、人々に話しかけた。しかし、誰も彼とは話しをせ
ず、彼を見ようともしなかった。彼は、叫んだが、誰も答えなかった。
彼は、市場にいるひとりの女性の肩にふれて、注意を引こうとして、
手をのばしたが、彼の手は、女性の肩を素通りして、女性はそのまま歩
き去った。彼は、そのとき、自分が、この1年のあいだに死んだことを
知った。
彼は、山に戻った。途中、彼が、かつて、そこで飛び降りたり、のぼ
ったり、歩
|
小さな子羊よ
/FB/TheLittleLamb/
彼女のことを、
16
15
心配するだろうか?胸のあたりに、また、なにかかたいものを感じ出す
だろうか?
グラスを見ると、カラだった。早く飲みすぎたようだ。もう一杯注文
すべきだった。そうしないと、なぜ、ここへ来たのか、バレてしまうだ
ろう。ラムに嫉妬しっとしたり、心配したりしていると、みんなに、ここにい
る人たちにさえも、思われたくなかった。ラムとは、互いに、心のなか
では、信頼しあっていた。彼女がどこにいるのか気になって、帰ってき
てほしいとは思うが、それだけだった。彼女がどこか特定の場所にいる
のではないか、と疑ってはいなかった。みんなは、そこまでわかっては
くれないだろう。
「ハリー、マティーニをくれないか?」オレは、そんなに多くは酒を飲
まないし、いろいろ混ぜると、体によくないことを知っていたが、あの
色を、近くで観察しておきたかった。すべてが、その色を中心に展開す
る、中心の色になるはずだった。
ハリーは、マティーニを作ってくれた。味は、うまかった。オリーブ
をまわしてみたが、欲しかった色ではなかった。茶が、あまりに強かっ
た。しかし、まだ、あの色は、憶おぼえていた。今夜、帰ったら、仕事した
かった。もしも、ラムを見つけられたら、彼女がいてくれたら、仕事が
できる。その色で、曲面を描けるだろうし、あした、ほかの色を混ぜた
り、翳かげらしたりできるだろう。
|
黄の悪夢
/FB2/NightmareInYellow/
黄の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、目覚まし時計の音で目覚めた。音を止めたあとも、しばらくベ
ッドのうえに横になったまま、その日の昼間に実行する盗みと、夜中に
実行する殺人の計画を考えながら、最後の時間をすごした。
どんなささいな事柄でも、見逃してはならなかった。しかし、これは、
最終チェックだった。今夜の8時46分に、彼は自由になるのだ。あら
ゆる意味で、自由に。
2
1
1
今夜を選んだのは、今日が彼の40回目の誕生日で、夜中の8時46
分が、まさに彼が生まれた瞬間だったからだ。時刻まで詳しく知ってい
るのは、母が占星術にこっていて、生まれたときのことを、なんども聞
かされていたからだった。彼自身は、迷信深くはなかったが、40才で
新しい人生を、正確な時刻にはじめることは、彼のユーモアのセンスに
|
失われた文明2不死
/FB3/Discovery2/
失われた文明2不死
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
失われた大きな発見の2番目は、不死の秘密だった。
不死の秘密は、1952年、合衆国海軍無線技師のポールヒッケンド
ルフ中尉が発見した。その装置は小さな箱に入った電子基盤で、ポケッ
トに入れて手軽に持ち運べた。箱のスイッチをオンにすると、装置を持
っている人のまわりがフォースフィールドで覆おおわれ、その力の強さは、
ヒッケンドルフのたくみな数学で計算しても、ほとんど無限であった。
2
1
1
フォースフィールドは、いかなる熱や放射線も完全にシャットアウト
した。
ヒッケンドルフ中尉の計算によると、人間は━━━男だろうが女だろ
うが、子どもでも犬でも━━━このフォースフィールドの中にいれば、
至近距離で水爆が爆発しても守られ、かすり傷さえ負わなかっ
|
幻の指揮官
/ST/VGR_6_1_4/
44
43
「それで、どうしたの?」と、ベラナ。
「ああ」と、ドクター。「アルゴリズムに異常が起きてな。見たくない
時にも、白昼夢はくちゅうむを見るんだ」
「自分を」と、ベラナ。ドクターに、なぜか、微笑ほほえみを送った。「的確てきかく
に診断できる医者は、患者に親切だって言うわ━━━」
「私が直す!」と、セブン。ベラナから、突然、パッドを奪ってキーを
打ち始めた。
「あんたに、できるの!」と、ベラナ。
「ドクターを、医療室に連れてゆく」と、セブン。ドクターの腕をとっ
た。
「彼と、ふたりっきりになりたいだけでしょ!」と、ベラナ。ドクター
の別の腕をとった。「ちがう?セブン?」
「同化されるのは、不愉快だと思うぞ!」
「ちょっと、それは、おどし?」
機関室の警報が鳴って、ハリーが、コンソールに行き、警報を確認し
た。
「そんな、ばかな」と、ハリー。「ワープ抑制フィールドが切れる!」
|
SFミステリー ライトノベル風
/CO/cmt/
Top
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
試用版 ゲストルーム
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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2.出版
|
天使が死ぬ時
/TS/TheHabit/
指紋もとられてるでしょうし。片腕の男も新
聞を見たでしょうから」
「もうしわけありません。ほんとうに、すいませんでした」
シスターは、足元がふらついて、机にもたれかかった。リチャードは、
驚いた。
「疲れました。いろいろと事件の多い1日でしたから。先生、ご恩に報
いるチャンスをなくして、心から、お詫び申します」
リチャードは、立ち上がった。目は、シスターを診察する目になった。
「シスター、ぼくの手を握ってごらんなさい!」
「なんのために?」シスターは、両手を握った。
「さ、握ってください!ぎゅっと!両方、いっしょに、力いっぱい」
「先生、わたくし、疲れていますから、もう」シスターは、やめて、イ
スにすわった。
48
47
「医者に診みせましたか?」
「お分かりになりましたの?やはり、先生には、隠せませんでしたね」
「医者に診みせましたか?」
「ええ、なんども」
「病名は?」
「パラ
|
そよぐ幻影
/OT/SoyoguGenei/
そよぐ幻影げんえい
大手おおて拓次たくじ
あなたは ひかりのなかに さうらうとしてよろめく花はな、
あなたは はてしなくくもりゆく こゑのなかの ひとつの魚うを、
こころを したたらし、
ことばを おぼろに けはひして、
あをく かろがろと ゆめをかさねる。
あなたは みづのうへにうかび ながれつつ
ゆふぐれの とほいしづけさをよぶ。
あなたは すがたのない うみのともしび、
あなたは たえまなく うまれでる 生涯しょうがいの花はなしべ、
あなたは みえ、
あなたは かくれ、
あなたは よろよろとして わたしの心のこころなかに 咲さきにほふ。
みづいろの あをいまぼろしの あゆみくるとき、
わたしは そこともなく ただよひ、
ふかぶかとして ゆめにおぼれる。
ふりしきるさざめきのやうに
わたしのこころは ながれ ながれて、
ほのぼのと 死しのくちびるのうへに たはむれる。
あなたは みちもなくゆきかふ むらむらとしたかげ、
かげは にほやかに もつれ、
かげは やさしく ふきみだれる。
(昭和八年六月二十九日)
2
1
|
ふくろぅ3兄弟
/FB3/Owl/
3
末っ子は、木のうろに帰った。
「今、ワイルドキャットとハンターと赤ぎつねを殺したよ!」と、末っ
子。兄たちに、誇らしげに。
「夢でも見たんだよ!」と、長男。
「たしかに夢だな!」と、次男。
「じゃ、夜になったら見せてあげるよ!」と、末っ子。
◇
ワイルドキャットとハンターは、気絶しただけだった。ワイルドキャ
ットはしばらくして起き上がると、逃げていった。ハンターは、目覚め
ると、銃が偶然しとめた赤ぎつねを見つけて、家に持ち帰った。
◇
夜がきて、3兄弟は、木の外へ出た。
末っ子は、ワイルドキャットとハンターと赤ぎつねを捜し回ったが見
つからなかった。
8
7
エピローグ
「ホォォォォォ!」と、末っ子。「兄ちゃんたちが正しいね。ぼくは夢
を見てたんだ!」
3兄弟は、日が照っている間は外へ出ないほうが安全だと、意見が一
致した。お母さんは正しかっ
|
アリスのビックリラン
/LC/AliceWonder/
頭
は、姉のマギーのひざの上だった。マギーは、木の上からアリスの顔に
降ってきた落葉おちばを、やさしく払いのけていた。
「起きなさい、アリス!」と、マギー。「ずいぶん長く眠っていたわ!」
「変な夢だった!」と、アリス。マギーに、見た夢をすべて話した。
「確かに、おかしな夢ね!」と、マギー。アリスの頬ほおにキスをした。
「でも、すぐ急がないと、お茶の時間に遅れてしまうわ!」
アリスは、走りながら考えた。
「なんて、すばらしい夢だったんでしょう!」
◇
マギーは、しばらく土手にいて、夕陽を眺めていた。ヒザの上の手に
アゴを乗せて座り、アリスのことを考えていた。アリスの夢の冒険も考
えたが、それよりもファッションのことを考えた。ファッションがマギ
ーの夢だった。
やがて、眠りの中で、ふたたび、アリスの夢を見た。手でヒザをたた
き、目はマギーを見つめていた。アリスの声も聞こえ、目に入る長い髪かみ
226
225
|
3つの願い
/XF/JeSouhaite/
アンソンが置いてあった、死体安置室を調べた。
スカリーは、手で顔をおおっていた。
「ああ、もう、死んじゃいたい!」と、スカリー。「ああ、あんなに興
奮して、はしゃいじゃって、バカみたい!どうか、してたわ!なにが、
透明人間よ!」
「あれは、たしかに、本物だよ」と、モルダー。
「わたし、夢でも、見てたのかも。ああ、冷静になって、考えてみれば、
あんなうまい話、あるはずないのよね」
「死体が消えたのには、わけがある」
「わけがあるって、どんな?」
「これは、願いがかなった、結果だよ」
「願いが?誰の?」
「アンソンを、愛してるのは、誰だ?心から、愛してるのは?」
「弟のレスリー?」
◇
ストークス家。
アンソンは、叫ぶのをやめた。
レスリーは、女性を、責めるように見た。「こんなのありかよ?」
52
51
「オレになにを、した?」と、アンソン。
「へ?」と、レスリー。「生き返
|
ヴァヴェリ
/FB/TheWaveries/
待ってくれているんだ。
ここには、新聞店があって、小さなミール印刷機があり、仕事もある。
正面部分は、事務所だけど、これはこれで、すごく、効率的なのさ!」
マルベニーは、あたりを見渡して、微笑ほほえんだ。
「ジョージ、きみは、自分の居場所を、ついに、見つけたね。小さな町
の新聞の編集って、ジョージにふさわしいよ」
「ふさわしい、どころじゃないよ!もう、夢中さ!みんなに、もっと、
喜んでもらいたいし、信じられないかもしれないが、イヌのように働い
て、仕事が大好きなんだ。さぁ、二階へ行こう!」
階段で、ピートは、訊きいた。
「前に、きみが書いていた、小説は?」
「半分、書いたまま。悪くはないが、オレが前に、書いていたものは、
小説じゃないな。前は、オレは、すごく冷笑的 シニカルで━━━今は」
「ジョージ。ヴァヴェリは、きみのベストフレンドだった、と思うよ」
「ヴァヴェリ?」
「ということは、ニューヨークのスラングが、ここまで、伝わってない
らしいね!もちろん、ヴェイダーのことさ。やつらを研究していた学者
が、ヴァヴェリプレースとか、ヴァヴェリスタックと呼んだのが広まっ
たのさ━━━やぁ、メイジー、ひさしぶりだね。百万ドルの笑顔は、ま
すます、その輝きかがやを増してるね!」
92
91
「そんなこと言っても、なにも出ないわよ!」と、メイジー。「さ、テ
ーブルにどうぞ!」
みんな
|
武器
/FB2/TheWeapon/
ニーマ
ンドに好感をもった。インタビューを、すぐ終わらせるべきことを、思
い出した。毅然きぜんとして、立ち上がった。「ニーマンドさん、あなたは、
時間をムダにしてますよ。私は、すべての議論を承知してますし、あな
た方が言ってることは、何千回も聞かされました。たぶん、あなた方が
言うことに、真実があるのでしょう。しかし、私には、まったく関心の
ないことです。私は、科学者です。私は、武器、究極の武器に関する、
研究をしてます。しかし、個人的には、それは、科学の進歩の副産物に
すぎません。研究を推し進めることが、唯一、関心のある事なのです」
「しかし、グラハム博士、人類は、究極の武器をもつ、準備ができてる
んですか?」
グラハムは、眉まゆをひそめた。
「ニーマンドさん、私は、私の観点を、お話ししたのです」
ニーマンドは、イスから、ゆっくり立ち上がった。
「いいでしょう。議論したくないのなら、これ以上、お話しすることは
ありません」
彼は、組んだ手を、ほどいた。
「もうすぐ、おいとましますが、グラハム博士、もしよければ、先ほど
10
9
の、飲み物のお申し出を、お受けしたいのですが
|
ハーフベア
/FB3/Bear/
その仕草からどんなに心配か分かるだろう。
しかしそれが心配だと思うなら、今、出産室の外のローカでうろうろ
している、ジョナサンクインビーをひと目見てほしい。クインビーは、
タバコのフィルターの先に火をつけて、そのまま吸っても違いが分かり
もしないのだ。
ジョナサンクインビーは、たしかに心配ごとを抱えていた。
2
1
1
始まりは、最後に動物園を訪れた夜だった。「最後に」は2つの意味
でそうだった。1つは、クインビーが1マイル以内には近づかないとい
うことであり、もう1つは、妻も近づかないということだった。彼女は
落ちて、そう、穴の中へ━━━。
その夜、起こったことを分かってもらうためには、すこし説明が必要
だ。クインビーは、若い頃から熱心に魔術━━━手品のようなものでな
く、本物の魔術を学んでいた。不運にも、魔術はクインビー自身には効
かなかった。どんなに
|
夢、遥かなる地にて
/ST/DS9_6_4_1/
と、ケイシー。
「主人公の立場次第だ」と、パブスト。
「夢を見るなら、そうね、あんまり、希望がない人よね、いい未来を夢
見る靴磨きの少年なんかはどう?」と、ケイシー。
「はあ、でも、黒人だ」と、パブスト。
「そりゃそうでしょ、黒人の司令官を夢に見るんだもの」と、ダーリー
ン。
「待った!夢なんかにしちゃ、話が台無しだ」と、ハーバート。
「おまえは黙っていろ!」と、パブスト。
「もっと、胸を打つと思うね」と、ジュリアス。
「続編はどうするんだ?全部、夢にはできないぞ」と、ハーバート。
「まず、最初のを出版しましょうよ。あとは、それから考えればいい」
と、ケイシー。
「どう思うベニー?」と、ジュリアス。
「歩道に、チョークで、書くよりはいい」
◇
ベニーラッセルは、昼下がり、通りで縄跳びの少女たちの遊びに飛び
入り参加して上機嫌だった。
62
61
「な、な、な、入れてくれる?
|
ヴァンパイア
/FB/Blood/
さらなる未来へと向かった。
2
1
遥はるかな未来、ヴァンパイアという言葉さえ忘れ去られ、ふたりが安心
して、暮らし、子孫しそんをふやしていける未来へ━━━。
「お腹なかがへったわ、ヴェロン」と、ドリーナ。「ひどく空腹よ」
「オレもだ、愛するドリーナ。また、タイムマシンを止めてみよう」
ふたりは、すでに、4回、タイムマシンを止めていたが、いずれも、
あやうく殺されるところであった。ヴァンパイアは、決して忘れ去られ
ていなかった。
前回止めたのは、50万年前だった。人類に代わって犬が人類のよう
な文明を築いている社会であったが、まだ、ヴァンパイアは忘れ去られ
ていなかった。一度、ふたりは、犬社会の娼婦の血をむさぼったが、す
ぐに見つかって猟犬たちに追い立てられ、タイムマシンで、さらなる未
来へ逃れるしかなかった。
「止めてくれて、うれしいわ」と、ドリーナ。溜息ためいき
|
あごひげ彩か
/FB3/Beard/
ビリーは、深くため息をついた。
6
5
エピローグ
「オレのあごひげの色にもかかわらず、みんな好奇心いっぱいになって、
マリアンヌのようにクローセットの中を見たがるのはなぜなんだろう?
お墓はそこにはない。屋根裏さ」
ビリーは、マリアンヌをがっしりつかんだ。
「おいで、ダーリン」と、ビリー。「お墓を見せてあげるよ!」
(終わり)
8
7
|
帰ってきたカーン
/ST/StarTrek2013/
◇
小惑星。一面、火成岩の平原。遠くに奇妙な形の岩。
シャトルから10メートル離れた場所に、光子魚雷。
ウォレスとマッコイが、装置を運んでいた。
「たしかに」と、マッコイ。「美人と無人星で、ふたりっきりっていう
のは、夢のようだよ。魚雷さえ、なけりゃな」
「ボーンズ、デートに行かせたんじゃないぞ」と、カーク。
「では、自慢の腕で、どのようにお手伝いしましょうか?」
「ボーンズ!」
「魚雷の威力を知るには」と、ウォレス。「弾頭を開あけるしかない。そ
のため、燃料コンパートメントにアクセスするんだけど、この魚雷の弾
頭は、生きてるわ」
「お嬢さん、オレは、ゴーン人の緊急帝王切開をしたことがある。八つ
子だった。しかも、あいつら、噛み付いてくるんだ。ああ、オレのゴッ
トハンドに任せりゃ、心配ない」
◇
128
127
エンタープライズのブリッジ。
マッコイのおしゃべり
|
さぁ愉快にやろう
/FB6/ComeAndGoMad/
イタリアのガルヴァーニ━━━彼はガルヴァーニの実験のいくつかは
読んでいたが、天井の電灯のような実用的な利用につながるものではな
かった。シェード付きの電灯を見ながら、背景を想像できた。水力でダ
イナモを回転させ、なんマイルもの電線や、モーターでジェネレータを
回す。彼の心から、あるいは彼の心の一部から、浮かんできた概念に、
彼は驚いた。
ガルヴァーニが行った、弱い電流を使ってカエルの足をキックさせる
ような、いろいろな手探りの実験は、天井の電灯をともすような謎では
ない謎につながってゆくものではなかったが、そこにもっとも奇妙なこ
40
39
とがあった。彼の心の一部は、それは謎だと言い、別の一部は、それを
受け入れて、それがどう働くかを一般的に理解していた。
まず、と彼は考えた、電気の光は、トーマスアルバエジソンが発明し
た、どこかで、だいたい━━━バカらしい、彼は190
|
致命的なミス
/FB3/FatalError/
きみの叔父お じさんが、寝室のドアのところで一部始終
を見ていた。きみが行くまで静かにしていて、それからダウンタウンに
来て通報した」
エピローグ
ウォルターバクスターは、アゴを撃ちぬかれた。やはりミスをしてい
たのだ。
完全な殺人計画だったが、どろぼうに夢中になりすぎて、肝心なこと
を実行するのを忘れていた。
(終わり)
6
5
|
イェフディの法則
/FB2/TheYehudiPrinciple/
命令でないことを言ったら、頭を下げたり、か
がんだりしないこと!」
オレは、起き上がって、イスに座った。「たいまつであぶってくれ!」
オレは、頭を下げなかった。じっとしていた。言ってしまったことに
気づいてから、首が痛くなるほど、じっとして、振り子が作動してしま
うんじゃないかと心配で、完全に息も止めていた。
オレは、ヘッドバンドが傾かないように注意しながら、慎重に持ち上
げて、フロアの上に置いた。
立ち上がって、体を調べたが、打ち身程度で、骨は折れてなかった。
グラスを持ち上げて、飲んだ。うまかった。しかし、つぎは、自分で作
った。3/4を、ジンで。
14
13
3
グラスを手に、オレは、ヘッドバンドのまわりを、1ヤード以内に近
づかないようにしながら、歩いた。そして、ベッドに座った。
「チャーリー」と、オレ。「きみは、なんらかの発明品を持ってきてく
れた。オレに
|
ギーゼンスタック家
/FB1/TheGeezenstacks/
わからない。考えておくよ」
2
人形の家は、よくできていた。平屋建てだったが、手が込んでいて、
屋根をずらすと、家具の配置を変えたり、人形を室から室へ移動できた。
縮尺も正しく、リチャードおじさんがくれた人形たちにぴったりだった。
オーブリーは、人形に夢中だった。ほかのおもちゃは、すべて、影が
うすくなった。目ざめているあいだ、オーブリーが考えることは、ほと
んど、ギーゼンスタック家のできごとばかりであった。
それから、すぐに、サムウォルターズは、ギーゼンスタック家のでき
ごとに、奇妙な点があることに気づいて、注意してみるようになった。
12
11
最初は、笑ってしまうような偶然のできごとだったのが、そのあとも、
つぎつぎに続いた。
その後、彼の目に、とまどいの表情が、うかぶようになった。
それから、ほどなくして、彼は、リチャードを室の片すみに呼んだ。
4人で劇場
|
白の悪夢
/FB3/NightmareInWhite/
白の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、突然目覚めた。完全に目覚めていて、眠るつもりもなかったの
に、なぜ眠ってしまったのかと訝りいぶかながら、すぐに腕時計の蛍光文字板
を見た。文字板がなければ真っ暗闇の中で、明るく光っていた。11時
数分過ぎだった。彼はホッとした。ほんの少し、うたた寝しただけだっ
た。このソファに横になってから、まだ30分もたっていなかった。妻
がおやすみを言いに来るには、まだ早い。彼の姉が、完全に眠り、寝息
をたてるまで待ってからだ。
2
1
1
それは、バカらしい話だった。ふたりは、3週間前に結婚したばかり
で、ハネムーンの帰りだった。ふたりが別々に寝るのは、これが初めて
だった━━━すべては、彼の姉のデボラが、帰り道の途中にある自分の
アパートに泊まってゆくよう、バカらしい提案をした
|
緑の世界
/FB/SomethingGreen/
結婚しようと思っていた、女性のね。しかし、5年というのは、長い時
間さ、ドロシー。オレは、行方不明とされているだろうし、もしかした
ら、死亡者リスト入りかもしれない。彼女が、こんなに長く、待ってい
てくれるとは、思えないな。もしも、彼女が待っていてくれたら、よろ
こんで、結婚するよ、ドロシー」
「━━━」と、ドロシー。
「もしも、彼女が待っていなかったら、どうするかって?そうだな、わ
からないな。戻る前に、そんな心配をしてもしようがないよ。そうだろ?
もちろん、緑の女性と出会ったら、いや、たんに、緑の髪をもつ女性と
出会ったら、緑の髪の毛の先まで、愛してしまうだろうな。しかし、地
球では、ほとんどすべてが緑なのに、女性だけは、緑ではないのさ!」
マクガリーは、そのことを、声に出さずに笑った。そして、ソラーガ
ンに手をおいて、ジャングルへ入っていった。赤いジャングルへ。そこ
では、ときおり、発射される、ソラーガンの閃光だけが、緑であった。
このことは、奇妙なことだったかもしれない。地球に戻れば、ソラー
ガンの閃光は、紫だった。ここの赤い太陽のしたでは、緑の閃光。しか
し、この謎解きは、まったく、シンプルなものだった。ソラーガンは、
近くの太陽から自らエネルギーを吸い上げ、引き金を引くと、一気に放
14
13
出した。このときの閃光の色は、エネルギー源となった太陽の補色ほしょ
|
恐怖のウイルス
/ST/DS9_1_2_1/
66
65
「私がやります」と、オドー。
「ありがとう。星を横切ればいい。心臓が止まる前に」と、シスコ少佐。
「何ですって?」
「夢が、叶うんだ、本当の夢が」
「ああ、司令官」
「はあぁ」
◇
キラ少佐は、シャトルをステーションへ向かわせた。
「少佐、これは誘拐ですよ。すぐに帰してください。でないと、一生、
フラントボル刑務所に暮らすはめになりますよ」と、ドクターサーマク
レイン。
「結構よ。でも、今だけ助けてちょうだい。言語障害のウイルスがステ
ーションじゅうに広まっているの」と、キラ。
「しかし、なぜ私を」
「ウイルスを作るのを手伝ったんでしょ」
「いやぁ、私は何も手を貸していない。あれは、ディーコンエルグが作
ったんだ。私は、助手をしていただけだ。もう、ひと昔前のことですよ。
地下活動をしていたのも、半年だけで、すぐ捕まった。私には、何の責
68
|
ミットキーふたたび
/FB1/MitkeyRidesAgain/
雨はやんでいるだろう。
教授は、うとうとして、目は閉じられた。そして、しばらくして、ふ
たたび、目をあける夢を見た。自分の見ているものが夢だということは、
分かったいた。
4つの小さい白い点が、ドアから床を横切って、動いた。
4つの小さい白い点は、ねずみのようだったが、ねずみの夢を見てい
るのでない限り、ありえなかった。それらは、軍隊のように整然と、正
確な四角形で、動いたからだ。ほとんど、兵士のように。
それから、音が、あまりにかすかで聞き取れなかった。4つの小さい
白い点は、1つのかたまりになって、消えた。1つ1つ、正確なインタ
ーバルで、床板から消えた。
教授は、目が覚めて、自分に笑った。
「夢ではない?白いねずみや、手についた白ペンキのことを考えて、眠
ったから、それで、そんな夢を━━━」
伸びをして、あくびをして、起き上がった。
48
47
しかし、小さい白い
|
ノヴァリアン試用版
/novelyan/guestroom/
あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
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タイトル
novファ
|
存在のわな
/FB4/Trap/
なにひとつ知らなかった。そのた
め、それらは、記憶がそのまま彼の記憶になったように、彼の憎しみ、
彼の偏見となった。
それがそうであることを疑わなかったけれど、ストレンジャは、物理
的囚人であるよりも、より狭い思想の囚人となっていった。強くもまっ
すぐでもない心の思想に囚われつつあった。
心の状態は、徐々に、強い存在の強力な心と、ジョニーディックスの
狭い思想と偏見、その2つが奇妙に混ざり合ったものになっていった。
彼は世界を、暗いゆがんだレンズを通して見た。なにがなされるべき
かが、分かった。
「ワシントンにいる、このようなまぬけ者どもは」と、彼もしくはジョ
ニーディックスは述べている「追い出さなければならない。オレがこの
国を治めるとしたら」
36
35
そう、ストレンジャは、この世界を正しくするためには、彼がなにを
すべきかが分かった。ここはいい国だ、一部は。しかし、
|
八甲田 歩のスペースドライバー日誌
/RM/SpaceDriver/
ニュー芝浦
「わたしが幽霊になって、あなたの夢に出てくるですって?」と、大海
八尋。
ニュー芝浦エアポートは、行き交う人でごった返していた。
「そうなんです、しかも僕は僕で、21世紀のタクシードライバーとや
らをやってる夢なんです!」
「あなたも21世紀かぶれになったわけ?今は121世紀よ、そんな1
万年も前の古代文明を知ってなにになるっていうの?いつからそんな夢
を見るの?」
「やはり、1万年アニバーサリーが始まってからでしょうか?」
36
35
「その幽霊、ご職業は?」
「幽霊に職業があるのかわかりませんが、生前はやはり、キャビンアテ
ンダントでしょうか?あの気の強さから察するに」
「どういう意味よ、CAがみんな気が強いってわけじゃないのよ!それ
にその頃って、1万メートルくらいの地べたを這はうようなところをウロ
ウロしてたっていうじゃない?」
「タクシードライバーはそのまま地
|
葬送曲
/FB3/Recessional/
4
3
2
もちろんこれは、私にだけしかも囁かささやれたものだった。司教は心の安
らぎをのぞんでいたのであって、彼の言ったことは彼の意思ではなかっ
たのだ。
忠誠心がなければ、われわれはなにものでもない。チボルト司教はと
んでもない間違いを犯していた。ホワイトはかならず勝つ。勝利は、わ
れわれを救う唯一のものだ。勝利なしに、この戦いの地で散っていった
仲間たちにやすらぎはない。チボルト司教の言うとおりなら、やすらぎ
はどこにもない。
3
あなたは大きな間違いを犯している。神はいるし、偉大な神は、あな
たを許すだろう。なぜなら、あなたに悪気わるぎはなかったからだ。チボルト
司教よ、疑いもなく、そう、疑いは誤りであって、悪ではなかった。
忠誠心がなければ、なにも。
そのとき、なにかが起こった。
ルークが、彼は戦いのはじめから女王の脇を固めていた城将だが、敵
のブ
|
ファブクリップ
/FB5/FabClip/
分かっていた
し、話す必要もなかった。そんなふうにきいてくれたことが、うれしか
った。
その代わりに、アムはきいた。「エド、夢は?」
オレは、アムを見た。アムはまじめだった。オレはきいた。「これっ
て、修学旅行の夜?あるいは、精神分析かなにか?」
「その中間だ」
オレは言った。「今朝、夢で、質屋の窓に見えるトロンボーンに、手
を伸ばしていた。ガーディは、歩道でなわとびをしていた。トロンボー
ンに触れる前に目が覚めた。これで、オレのすべてが分かったんじゃな
い?」
アムは、声に出さずに笑った。「それは、エド、止まっているあひる
を撃つようなもんだ。1発で2羽。2羽のうち1羽だけを見るべきだと
120
119
言ったら、どっちのことだか、分かる?」
「分かると思う」
「彼女は、毒だ。エドのような若者にとっては。マッジがそうなように
━━━ここは省くとして、トロンボーンはどう?吹いた
|
ネコどろぼう
/FB3/CatBurglar/
ネコどろぼう
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ミッドランドシティ警察の署長は、2匹のダックスフンドを飼ってい
た。名前は、リトルノートとロングリメンバーだった。しかしこのこと
は、ネコどろぼうとは全く関係ない。このストーリーは、いわゆる署長
が、一見すると不可解な一連のどろぼうに━━━ひとりの男の犯罪に興
味をもったその関心事から始まる。
どろぼうは数週間で、19の家に侵入した。見たところ犯罪は計画的
だった。侵入した家にはかならずネコがいた共通点があったからだ。
どろぼうはネコだけを盗んだ。
2
1
1
たまには、現金が見えるとこにあったり、宝石があったが、どろぼう
は目もくれなかった。家主が帰ると、窓やドアがこじあけられ、ネコが
いないことを発見するが、ほかに盗まれたものはなく、室を荒らされて
もいな
|
ティラノサウルス
/FB1/Runaround/
彼を前進させてい
たのだ。
大木の上の方に、なにかがいて、枝にぶらさがって、「ヤーヤーヤー」
と、あざけるように単調に鳴いていた。枝が弧を描いて落下してきて、
彼の頑丈な背中でバウンドした。攻撃なのか?一瞬、なにものかがむか
ってくるかもしれないという期待から、闘争心が沸いた。
ぶつかってきた枝をまわして、ポキッと折ってこなごなにした。直立
姿勢で、大木の上の小さな挑戦者に、大声でほえた。しかし、そいつは、
降りてこなかった。「ヤーヤーヤー」と、鳴くだけで、臆病にも、けっ
して、大木の上から動かなかった。
木の幹にからだごと力強くぶつかったが、幹は5フィートもあって、
ゆらすことさえできなかった。幹のまわりを2回まわって、ほえてから、
木立の影のなかへ進んでいった。
14
13
前方、若木のひとつに、小さな灰のなにかがいた。木を折って、あご
でかみついても、そいつは逃げたあ
|
SFミステリー (小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン) ライトノベル風
/
(画像提供:
ISFDB)
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
presented by bilyzkid
SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
試用版 ゲストルーム
◆◇◆更新ニュース◇◆◇
一.
試用版 ゲストルーム
をリリースしました。
二.
サイト 内 検索
をリリースしました。
三.
郵便番号検索
をリリースしました。
四.
世界の国旗
をリリースしました。
五.
和暦⇔西暦・早見表
で、令和を新年号としました。
六.
ネット広告をすべて廃止しました。
ページ、
ページ、
その他:広告なし
◇◆Alt-C Alt-Pともに、広告なし◇◆
左
中央:初出年月・初放映日・初出雑誌・他
右
七.
宝くじ
|
緑の悪夢
/FB3/NightmareInGreen/
緑の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は目覚めると、昨夜ベッドの中で考えた強い決意を思い起こした。
それは、ウィリアムがふたたび男に、強い男になるために曲げてはなら
ない決意だった。妻のデイジーに離婚してくれるよう断固として要求す
る。そうしなければ、すべてを失って2度と勇気を持てなくなるだろう。
6年間の結婚生活の最初から、離婚は不可避だった。
今が、そのターニングポイントだった。自分より、あらゆる点ですぐ
れた女性と結婚することは、耐えられないだけでなく、自分がだんだん
弱々しい生き物、希望を失ったねずみになっていってしまうのだ。
2
1
1
デイジーは、あらゆる点で、ウィリアムより優まさっていた。彼女は、ア
スリートだったので、ゴルフでもテニスでもあらゆるスポーツで、彼を
やすやすと打ち負かした。デイジーは
|
カトゥーニスト
/FB4/Cartoonist/
22
21
「オレは、オレはできないと思う」と、ビル。「むしろ、戻りたい、
つまり、支払いは?しばらくやって稼いだら、カネをもらって、あるい
は、その対価物をもらって、地球に戻りたい」
「支払いは、あんたのゴージャスな夢のはるか上を行く。欲しいものは
なんでも手に入る。1年契約で始めることもできる。1年後に、望めば、
生涯契約に変更できるオプションも付けて」
「そう」と、ビル。ゴージャスな夢のはるか上っていくらなのだろう?
金の延べ棒を抱かかえて、地球に戻る自分の姿を想像した。
「受け入れてくれるよう、促しうながたい」と、皇帝。「あんたが描かいたすべ
てのカトゥーンは、希望すれば、1日1つ以上描かくこともできる、惑星
のすべての出版社が出版する。そのすべてからロイヤリティが入る」
「出版社の数は?」
「10万社以上。200億の人々があんたのカトゥーンを読む」
「それなら」と、ビル。「たぶん、1年はトライしてみたい。しかし、
う~」
「なに?」
「ここで、どのようにやって行けるのかな、カトゥーンを描かく以外で。
つまり、肉体的に、オレはあんたが恐ろしい、同じくらい、あんたもオ
レが恐ろしい。それで、オレには友人ができない。ぜんぜん友人ができ
ないなら、つまり」
24
23
「そのことなら、す
|
赤の悪夢
/FB1/NightmareInRed/
赤の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
彼は、なにによって起こされたのか、わからないまま、目が覚めた。
最初のゆれのあと、1分で、2回目のゆれが来た。ベッドが少しゆれ、
タンスの上の小物が、ガタガタと、音をたてた。3回目のゆれを、横に
なったまま、待っていたが、来なかった。その時までは、来なかった。
ほとんど目が覚めてしまっていて、もう、眠ることができなかった。
時計の夜光盤を見ると、まだ、真夜中の3時であった。ベッドから出て、
パジャマのまま、窓のところまで歩いた。暗い空に、点滅する光が見え
た。夜の音が聞こえた。どこかで、ベル。
2
1
しかし、なぜ、この時間にベルなんか?災害を知らせるベルなのか?
ここの軽いゆれが、どこか近くで、大きな地震につながったのだろうか?
あるいは、これから、ほんとうの地震が来る、という
|
ハンスカーベルのリング
/FB3/HansCarvel/
かもしれない?はっきり言おう。十分では
なかったのだ。不自然にならないように、ハンスカーベルは、調査を依
頼して、妻が浮気をしていることを知った。ハンスカーベルは、心が動
揺して苦しみ、夜眠るたびに悪夢に悩まされた。
2
その悪夢のひとつに、ある夜、デビルが現われた。ハンスカーベルは、
悩みを打ちあけて申し出た。
「なにか妻の貞操ていそうを保証してくれるものがあったら、ここにあるお金で
譲ゆずってほしいのだが!」
「もちろん、いいとも!」と、デビル。「魔法のリングをあげよう。目
覚めたら、リングがあるよ。そのリングをはめている限り、きみの奥さ
んがきみに隠れて浮気をすることは不可能だ」
4
3
デビルは、消えた。
ハンスカーベルは、目覚めた。
そしてリングをはめていることに気づいた。
悪魔が約束したことはホントだった。
エピローグ
若い妻も目覚め、体を
|
ねずみ
/FB1/Mouse/
大きくなった。骨格は、骨ではなく、別の1つのもので
できていて、色も、白ではなく、明るい黄だった。消化組織は、まった
く常識はずれだった。白のミルクのようなものが、流れていたが、心臓
はなかった。そのかわりに、チューブに沿って、区画ごとに、接点があ
った。
「道の駅だな」と、グリム。「中央ポンプはない。1つの大きな心臓の
かわりに、多くの小さな心臓を持つわけだ。効率的と、いえる。このよ
うな生物は、心臓病を、患うわずらことはない。白の液体を、少し、スライド
に取ってみよう」
誰かが、ビルの肩にもたれかかって、体重をかけてきた。彼は、文句
を言おうと、顔を向けると、合衆国大統領だった。
「地球外からかね?」と、大統領。静かに、訊きいた。
「それに、どうやって?」と、ビル。1秒後に、付け足した。「大統領」
大統領は、うなづいた。「それは、死んで長いのかね?それとも、着
陸時に死んだのかね?」
「これは、推測ですが、大統領」と、ウィンスロー。「というのは、生
物の化学的組成が不明で、平熱がどのくらいか分からないからです。た
だ、私がここへ到着した、20分前には、直腸の体温は、95・3でし
24
23
|
青の悪夢
/FB3/NightmareInBlue/
青の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、今まで見たことのないような輝く青の朝に目覚めた。ベッドの
脇の窓から、ほとんど信じられない青空が見えた。ジョージは、すぐに
ベッドからすべり出ると、完全に目覚め、休暇の1日目のほんの1分も
無駄にしたくなかった。しかし妻を起こさないように、静かに服を着た。
休暇のために1週間友人から借りたロッジに着いたのは、昨夜遅くで、
ウィルマは旅にとても疲れていて、すこしでも長く寝かせてあげたかっ
たのだ。靴も居間に行ってからはいた。
2
1
1
息子のトミーは、まだ5才だが、髪をくしゃくしゃにして、寝ていた
子ども室から出てきて、あくびをした。
「朝ごはんは、いるかい?」と、ジョージ。トミーはうなづいた。「服
を着てから、台所に来なさい」
ジョージは台所に行ったが、朝食を始める前
|
失われた文明1透明人間
/FB3/Discovery1/
透明人間の秘密は、1909年にアーキバルトプレーターによって発
見された。プレーターは、エドワード7世の宮廷に仕つかえる使者で、オス
マン帝国とゆるい同盟関係にあった小さな州の統治者だったサルタンア
ブデルクリムの宮廷に送られていた。
プレーターは、アマチュアだがとても熱心な生物学者でもあった。
2
1
1
プレーターは、ねずみにさまざまな血清を注射して、突然変異をもた
らす注射を発見しようとしていた。3019匹目のねずみに注射したと
き、ねずみは消えた。ねずみは、まだ、そこにいて、手のひらに乗せれ
ば感じるが、体毛もつめも見ることができなかった。プレーターは、慎
重にねずみをケージに入れた。2時間後、ねずみはふたたび現われた。
どこにも傷はなかった。
プレーターは、注射の量をさまざまに変えて実験を繰り返し、ねずみ
を24時間まで透明にすることができ
|
失われた文明3永遠の生命
/FB3/Discovery3/
失われた文明3永遠の生命
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
20世紀に発見されたが失われた大きな発見の3番目は、永遠の生命
の秘密だった。
これは、はっきりしないが、モスクワのイバノビッチスメタコフスキ
ーという化学者が1978年に発見した。スメタコフスキーは、どのよ
うにして発見し、どのようにしてそれを試す前に有効なことを知ったの
かについての記録を残さなかった。2つの理由から、彼がそれを身が凍こお
るほど怖おそれていたからだ。
2
1
1
スメタコフスキーは、それを世界に発表することを怖おそれていた。自分
の政府にさえ、一度報告すれば、秘密はすぐに鉄のカーテンを漏れて、
世界に混乱をもたらすだろう。USSRはうまく処理できるだろうが、
ほかの野蛮で不道徳な国では、永遠の生命の薬は、たちまち人口爆発を
|
ミットキーあらわる
/FB1/TheStarMouse/
ミットキーに、説明されなかった。それ
48
47
は、外がい延えんを理解することなしに、物事の本質が分かる能力だった。
彼らは、ミットキーの視点のようには、物事を理解してなかった。そ
れで、ミットキーに教えるよりも、ミットキーから教わることに、夢中
になった。ベムジとクラロフに、さらに、12人が、特権を与えられた。
誰かが、ミットキーと話してないと、すぐに、別の誰かが、話しかけた。
彼らの質問で、ミットキーの理解も増した。ミットキーは、ふつう、
質問されるまで、答えを知らない。質問されると、答えを、知らないま
ま、知識をつなぎ合わせ、答えにした。
「きみが話す、この言語は、世界中で使われている?」と、ベムジ。
ミットキーは、それについては、前に考えたことなかったが、すぐに、
答えた。「いいえ、違います。それは、英語です。教授は、他の方言も、
話していたのを覚えています。ほかの独自の方言も話しますが、アメリ
カでは、英語が一般的で、なじみがあります。美しい言語だと、思いま
せんか?」
「ふ~む」と、ベムジ。
「きみの種族は、ねずみだね」と、クラロフ。「扱いは、どうだね?」
「ほとんどの人は、ひどい扱いです」と、ミットキー。「ぼくは、仲間
のために、なにかしてあげたい。ぼくにしてくれた、X19光線を、持
ち帰っても、いいですよね?仲間にも照射して、スーパーマウス軍団を
作りた
|
殺人レッスン
/FB4/Lesson/
だれでもトニーとはすぐ
仲良くなれた。トニーは、ラーキン同様、背が低かったが、軽くあしら
えるタイプではなかった。トニーは、魚雷だった。トニーは、クールで
張りつめたかんじで、動作はすばやく華麗だったが、あまりに速いので
ぎこちなく見えた。トニーとはいっしょにいても、だれも心からはくつ
ろげなかった。トニーを背後からたたこうとしたら、トニーは爆発した
だろう。魚雷が、トニーバリアにちょうどふさわしい呼び名だった。
トニーとスヌーカービリヤードを2回やれば、トニーが、高級イタリ
22
21
アン赤ワインのキャンティに目がないことに気づくだろう。
デュークは、トニーにいろいろ学びたかったので、室にはいつもキャ
ンティを置いてあった。デュークは、野心のある若者ならかならず知っ
ておきたいことを、トニーから学んだ。こんなふうに。
「だれかをやるには、45口径オートマティックに限る。32
|
アボミっぽい
/FB3/Abominable/
ひとりで進んだ。ここは、ヒ
マラヤのエベレスト山の北数百マイル、アボミっぽい、つまり、忌いまわ
しいスノーマンの国だった。アボミっぽいスノーマンは、しばしば、エ
ベレストやチベット、ネパールの山々に現われた。しかし、オブリモフ
山は、今、彼が現地ガイドと別れた山だが、シェルパは、彼を心配して、
ほんとうに山に登る気なのか、引き返せる地点まで、待っていてくれた。
ここを越えるのは、勇敢な男だった。シャウンシー卿も、そうだった。
2
1
1
シャウンシー卿は、女性の目利きでもあった。ここでひとりで挑戦す
る理由がそれで、危険な登山というだけでなく、危険な救出でもあった。
もしも、ローラガブラルディが、まだ、生きていれば、アボミっぽいス
ノーマンにつかまったのだ。
シャウンシー卿は、ローラガブラルディ本人に、直接会ったことはな
かった。彼女のことを知ったのは、1ヶ月
|
レッドダイアモンド
/RD/RedDiamond/
自分にもロコを見つける助けになると思った。
「ありがとう」と、レッド。封筒をポケットにしまった。
348
347
クマに夢中なブラウンを残して、レッドはホテルに戻った。
◇
ホテルの外で見張ってるものはいなかった。レッドは、アングリッチ
はどこを張ってるのか、と不思議に思った。捜査は別の方向に向かった
のか?別の殺人にいそがしいのか?あるいは、アングリッチはレッドを
ただ泳がせてるだけなのか?
「あんたがみすぼらしいからだで抵抗せずに、刑事を室へ行かせたとは、
ブラウンに伝えてない」レッドは、出勤してきたばかりの夜番の清楚せいそな
顔をした受付の青年に言った。「しかし、もしもまた同じことがあった
ら、今度は職を失うことになる。オレの手で、箱のひとつに押し込んで
やる」カウンターの後ろの郵便箱を指差した。
「はい」
「よし。裏口は?」
「あります。エレベータで地階まで降りて、
|
ナイトゥアンディ
/SY/KAndDy/
ぼくは、とても優秀なエージェントだ。今夜は、安
心しろ!ボーイスカウトのぼくといれば、安全だ」
「安心に安全?」と、ジューン。フィギアを返した。「おやすみ、ロイ。
ボーイスカウトだったの?」
「イーグルスカウトだ」と、ロイ。
「わたしは、ブラウニー」と、ジューン。
「すごいな!」と、ロイ。
「おやすみ、ロイ」ジューンは、助手席で目を閉じた。
ロイも、運転席で目を閉じた。
ふたりが乗った、赤のオープンカーは、トレーラーに乗せられたまま、
夜のハイウェイをマンハッタン方向へ走り去った。
◇
CIA本部の1室。
「みんな、パイを食べろ!」と、ロイ。監視カメラ映像で。「アイスク
リームアラモードは、足腰が弱くなる!」
「どう思う?」と、上司の女性。モニターを止とめた。「この女も仲間?」
「ただの人質でしょう」と、フィッツ。「ジューンと話しました。修理
工場があり、パスポートはなく、外国に行ったこともない。一般人です」
84
83
|
ナッシングシリウス
/FB2/NothingSirius/
ジョニーは、操縦席に座り、パネルを操作した。オレたちは、邪魔し
ないよう、操縦室を出た。
「ママ」と、オレ。「オレは、恥ずべきアホだ」
「そうじゃなかったとしても、そうなるわね」と、ママ。
オレは、ニヤリとして、エレンを見た。
しかし、エレンは、オレを見てなかった。エレンは、ふたたび、夢見
るような表情を浮かべていた。操縦室へ連れてって、ジョニーに1突き
して、気づかせてやりたかった。
「エレン、聞いてくれ、ジョニーは、今━━━」と、オレは言いかけた
10
9
が、すぐ黙った。顔の片方が燃えるように感じて、ママが、こっちを見
ていることが分かったからだ。オレは、カードを手にして、着陸するま
で、ふたりで、ソリテールをやっていた。
2
ジョニーは、操縦室を出て、敬礼した。
「着陸しました、船長!大気は、測定では、1オバー16です」
「ということは」と、エレン。「英語で
|
オーマイガー
/FB2/Jaycee/
5000万を越える女性が単性
生殖で妊娠し、子どもたちが生まれた。性のバランスをとるのに、幸運
だったのは、単性生殖で生まれた子どもたちは、すべて、男性であった。
エピローグ
「マルシアが言うには」と、ラルストン夫人。「ヘンリーの心配は、ジ
ョンのことらしいの。でも、理由がわからないって。だって、ジョンは、
あんなにいい子なんですもの、と言っていたわ」
そのとき、いきなり、ドクターグラハムが、ノックもなしに室に入っ
てきた。顔は、まっ白で、目は、大きく見開かれ、同僚を見つめて、言
った。
「ぼくが正しかった」
「正しいって、なにが?」
6
5
「ジョンのことだよ。だれにも言ってなかったんだが━━━。昨夜のパ
ーティーで、お酒を切らしたとき、ジョンがなにをしたと思う?」
ドクターラルストンは、まゆをひそめた。
「水をワインに変えたのかい?」
「ジンに変えたんだ。みんな、マ
|
ボディスナッチャー
/SY/BodySnatcher/
リサを見ていた。
32
31
「この町の人々の雰囲気が、違って感じるの。ジェフリーもみんなも、
きのうまでは、普通だったのに、きょうは、違和感を感じる」バスの人
々が、みんな、リサを見ていた。「悪い夢かしら?恐ろしいわ。一晩で、
町が変わったなんて」
マシューは、赤信号で、車を止めた。
「英軍ラクダ部隊の話をしたことは?」
「ええ」
「サハラ砂漠でのことだ」青信号に変わったので、車を発進させた。
「敵に40日間、包囲され、食料もつきていた。そのとき、隊長が、部
下たちに言った。諸君、いいニュースと悪いニュースがある。すると、
部下のひとりが━━━」
「それ、聞いたわ、ははは」
「もう一度、話す?」
赤信号で車を止めると、男性が、フロントガラスの上に、飛び乗って
きた。
「いったい、なんだ!」と、マシュー。「ドアをロックしろ!」
「やつらが来る!」と、男性。フロントガラスやドアの窓を、必死に、
たたいた。「助けてくれ!やつらが来るんだ!聞いてくれ!つぎは、き
みらだ!ねらわれている!恐ろしいことだ!やつらは、もう、来ている!
つぎは、きみらだ!やつらが、来る!」赤い車が、急発進し
|
ファーストコンタクト
/FB3/Contact/
そ
れは、利己的な理由と、利己的でない理由があった。
火星の文明は、地球の文明とは、まったく違う方向に発展した。火星
では物理科学は発展せず、技術もなかった。しかし社会科学は発展し、
この5万年のあいだ、ひとつの犯罪もひとつの戦争も発生しなかった。
物理学を越えた科学、つまり心の科学が発展していた。これは、地球で
は、発見しかけたばかりだった。
火星は、多くのことを地球に教えられるだろう。犯罪や戦争をいかに
回避するかは、2つの単純なことだった。これから始めて、さらにテレ
パシーやテレキネシス、エンパシーへと━━━。
一方、地球からは、多くの価値あるもの、科学や技術を教えてもらう
ことを望んだ。それは、火星だけでは、進歩した心をもってしても発展
させるには遅すぎるものだったが、死にかけた火星の人々を復活させ、
もう一度人口を増やしていくことを可能にするものだった。地球にとっ
てもメリットこそあれ、デメリットはなかっただろう。
6
5
|
ザ・オフィス
/FB5/TheOffice/
女のことはもちろん、影にもおびえて。それに彼は20だ。いや、21
だ。ちょうど1年前に仕事を始めたときは、20だった。21は、感情
的にも、少なくとも女に関しては、彼は、まだ幼稚園レベルだ。たぶん、
まだ彼の生涯で、女に触さわったことはなく、夢に見たことさえないだろう。
ステラを見つめる彼の目を見れば分かる。子犬の恋で、降り積もる雪の
ように純粋だ。
34
33
なにがマーティをそうさせるのだろう?過度に溺愛されたから?過度
に純粋な母親に?それはありうる。彼はマーティの応募書類の履歴書か
ら、彼が母親と住んでいて、父はマーティがまだ幼い頃に亡くなったこ
とを知っていた。ほかの少年たちの多くは、母親に育てられた子どもた
ちで、それが普通だった。
ウィビロービィ氏は、手紙を、送信バスケットに入れた。それから彼
は、マックスレイスマンは辞めて、手紙を出す雑務係がいないことを思
い
|
アリスのアンダラン
/LC/AliceUnderGround/
「でも、すぐ急がないと、お茶の時間に遅れてしまうわ!」
アリスは、走りながら考えた。
120
119
「なんて、すばらしい夢だったんでしょう!」
◇
マギーは、しばらく土手にいて、夕陽を眺めていた。アリスの夢の冒
険のことも考えたが、それよりもファッションのことを考えた。ファッ
ションがマギーの夢だった。
夢に、古代の都市が現われた。平野に沿って、近くを蛇行して流れる、
静かな河の流れ。子どもたちを乗せてゆっくり進む、ボートが浮かんで
いた。マギーには、水の上の音楽のように、子どもたちの話し声や楽し
そうな笑い声が聞こえた。
その中に、もうひとりのアリスのような子どもがいた。目を輝かかがやせて、
女性が語る物語に、熱心に耳を傾けていた。物語の1語1語に聞き入っ
ていた。そう、この夢は、アリス自身の夢だった。
ボートは、夏の明るい陽射しのもと、楽しそうな子どもたちの歌
|
終わり良ければ
/FB1/HappyEnding/
しかし、彼らの声は、ずっとか
すかであった。木々たちは、従順で、よき従者であった。
ときとして、すばらしい考えが浮かんだ。木々の種族は、純血種であ
って、他種と混ざることはなく、常に、しっかりと立っている。つまり、
いつの日か、木々たちは━━━。
いや、これは、たんなる夢、空想だった。当面の問題は、むしろ、マ
リギー、それに、キフという地球のアリに似た虫だった。こいつらは、
いつも、彼を困らせた。大声で鳴くマリギーがいた。「すべて取り逃が
した!」彼は、縫い針銃で、何百回も撃ったが、いつも取り逃がした。
ときには、逃げさえしないマリギーもいた。
「すべて取り逃がした!」
ついには、もう、縫い針を無駄にするのをやめてしまった。マリギー
に忍び寄り、素手で絞め殺そうとした。この方が、ずっとよい方法だっ
た。何千回目に、やっと、1匹とらえ、殺した。手にあたたかい血がし
たたり、羽が飛び散った。
これで、終わりにしてほしかったが、そうでは、なかった。今では、
何十匹ものマリギーが鳴き叫び、すべて取り逃がした。もしかしたら、
ぜんぶで、1ダースしかいなかったのかもしれない。今では、すっかり
あきらめて、マリギーを手でふりはらうか、石を投げるだけになった。
キフは、地球のアリに似た、ベヌースb星の虫で、食料を盗んだ。し
18
17
かし、このことは、多くの食料があったので、それほ
|
感想
/CO/Comment/
2015年12月11日◇
「ザ・ハウス」は、誰かの悪夢を記述したものだとオレは考える。悪
夢を見ているやつは、そいつの死を夢で見ているのだ。
その夢を見ているやつは、やつ自身の死が近づいている、とても年寄
りか、あるいは重い病気だが、オレたちには分からない。どのできごと
でも、夢の最初から、そいつは自分の死を受け入れている。自分自身で
安らかに、避けられない生の終わりを受け入れる準備ができている。そ
れで、やつは死ぬために家に入った。自分の名前の書かれた室へ行き、
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その室に入る。戻れないことを知りながら。
室の中では、ろうそくに火をつけ、静かに死を待つ。しかし時間が過
ぎて、死が迫ってくると、まだ死ぬ準備ができていないことに気づく。
まだ死ねないと考えるが、その瞬間は目の前に迫り、やつは、恐怖を覚
える。絶望しながら、室を出ようとする。だが、もちろん、死
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“スペーステロリスト”ターナロス
/ST/DS9_1_1_2/
虚勢をはる能力です。本心を隠すことは、私には、非
常に難しい」
「私が、いつも、あなたに意見を求めるのは、そのせいよ。率直な意見
が聞ける。私の過去を知ってる?」
「かなり詳しく知っていますよ」
「誇りに思えないようなことも、してきたわ。ハルという基地を襲った
ことは、今も、夢に見てうなされる。でも、少なくとも、当時は、信念
を持って行動していたわ」
「それでは、今は、迷いがあるということですか?」
「私もあなたも、連邦の人間じゃない」
「というと?」
「私には、戦うべき相手がいるのに、自分を欺いて現状に甘んじている
のかもしれないわ」
「どうやら、苦しい選択を迫られているようですね。どちらを選びます
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?」
「どちらかを裏切ることになるわ」
「自分を裏切らない道を選ぶことです」
「とはいえ、ターナたち仲間を裏切ることはできない」
「仲間?彼らは、仲間ですか?」
「昔は、私も
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フィッシュストーリー
/FB3/FishStory/
「もちろん」
「それでは、あしたの夜、トリートーンに会いにゆきましょう!」
ロバートは、友人の家に幸せの絶頂の気持ちで戻った。
ロバートは、トリートーンがロレーヌを人間に変えるのか彼を人魚に
変えるのか知らなかったが、どちらでもよかった。ロバートは、ロレー
ヌに夢中になるあまり、結婚さえできればその形態は気にならなかった。
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つぎの夜、結婚式の夜、ロレーヌはさきに来て、ロバートを待ってい
た。
「座って!」と、ロレーヌ。「トリートーンは、到着の合図に、巻貝の
トランペットを吹くわ!」
ふたりは、腕を互いの腰にまわして待った。
やがて、海のはるか沖から巻貝のトランペットが聞こえてきた。
ロバートはすぐに服を脱ぐと、ロレーヌを抱いて海に入った。
ふたりは、泳いで、トリートーンがいるところに着いた。
「おまえたちは、結婚で結ばれたいのか?」と、トリート
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悪魔のジョーカー
/TZ/DealersChoice/
まきあげてくれたな!」と、ジミー。
「この金は、返すよ!」ニックは、10枚くらい溜まったお札を、前に
出した。
3人は、そろって、不満の声を出した。
「そういう問題じゃない!」と、トニー。
「ああ、そうさ」と、ピート。「ポーカーをやりたいんなら、ちゃんと、
名乗れよ!闇の王子です、とかなんとかさ」
「悪かった、心から謝る。金は、返すよ。必要だろうからね━━━」
3人は、謝罪に、少しホッとした。
「ひとりは、別だが━━━」
3人は、互いに、顔を見合わせた。
「そのひとり、とは?」と、ピート。
「察してくれ!」ニックは、言いにくそうな顔をした。
3人は、また、不満の声を出した。
「悪魔だからって、もったいぶるなよ!」と、ジミー。
「ピートのパーティで」と、トニー。「迷惑かけた、ジミーか?」
「あのときの女全員に、新しい靴を贈っている!」
トニーとジミーは、ピートを見た。
「オレが、怒鳴り散らしたせいで」と、ピート。「嫁は出ていったが、
だからって、殺すことはないだろ!厳しすぎるぞ!」
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「妥当なとこ、だな」と、トニー。
「黙れ!」
「なんだと?」
「落ち着いて!」と、
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いつもふたりで
/SY/TwoForTheRoad/
足をかいた。
「いいアイデアが、あったんだけど」と、ジョアンナ。
朝。ベッドにテントが張られていた。
「よく寝られた?」と、マーク。
「ぐっすり!」と、ジョアンナ。「ヘンな夢を、見たわ!」
「どんなヘンな夢だった?」
「あなたが、自分で設計した、最高の家を建ててくれる、夢」
「ふーん」
「それから、わたしが、三つ子をうんだの」
「人口増加に、貢献ってわけか?」
テントをたたむと、ノックの音。ふたりは、ベッドにもぐりこんだ。
「どうぞ」と、マーク。
メイドが、朝食を運んできた。
「蚊帳か やを、ご使用にならなかったんですか?」と、メイド。
マークとジョアンナは、顔を見合わせた。上には、蚊帳か やが、たたまれ
たままだった。
「使わないで、すんだわ」と、ジョアンナ。
メイドが、朝食の盆を、ベッドに持ってきた。ふたりは、首をふった。
「お食べにならないんですか?」
「戒律で」
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聖なる神殿の謎
/ST/DS9_1_1_1/
と、ドクタ
ーベシア。
「辺境医療?」
「実は、僕は、志願してここへ来たんですよ」
「あら、そう?」
「楽な仕事や研究には、興味はない。僕は、こういうところで働きたか
った。銀河の果ての辺境の地。冒険とロマンに満ち溢れ、英雄が生まれ
る場所!未知の世界が僕を待っている!この、未開の星や、夢をかき立
てる」
「その未開の星が、私の故郷よ」
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「あ、僕は、その」
「カーデシアのおかげで、負傷者が山ほど出ているわ。治療してくれれ
ば、あなたに、心から感謝してくれると思うわよ、なんせ、素朴で単純
な連中だから」
「ひゅー」
◇
シスコ中佐は、研究室で、ダックス中尉に発光体を見せて、言った。
「ベイジョーの僧侶たちは、一万年にわたり、この発光体の研究を続け
てきた。データバンクとインターフェースをつないで、その資料を引き
出してくれ!」
「きっと、手掛かりになるわ」と、ダック
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オブライエンの孤独
/ST/DS9_2_4_2/
私も調べてみます。もし、チーフの疑っているとおりだったら、宇宙艦
隊とベイジョー当局に、同時に通報しましょう」
「頼りは、きみだけだ」
「かならず、真相は、暴あばきます」
◇
オブライエンの室。
オブライエンは、戻ってきた。
「私は、やっと、ひと安心した」と、オブライエンの声。個人日誌に。
「ついに、味方ができたんだ。あとは、待つしかなかった。だが、私は、
この、待つというのが、できない主義なんだ。そこで、次に起こるであ
ろうことに備そなえて、準備を始めた。打つ手は、まだ、いくつかあった」
オブライエンは、いくつかのパーツを組み合わせて、閃光弾せんこうだんを作った。
◇
ステーションのプロムナード。
オブライエンは、クワークの店の2階のテーブル席にいた。
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下のフロアでは、ダーボが出て、大騒ぎだった。
「まぁ、あんたに勝ち目は、ないね!」と、ク
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眠れるステーション エムポックノール
/ST/DS9_5_6_4/
「当然、仕掛けてある。ドッキングする前に、誰かが、解除しないとね」
と、ガラック。
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「僕が志願します!」
「やめなさい!熱心さは認めるが、DNAまでは誤魔化せないぞ。無事、
エアロックを抜けられるのは、カーデシア人の私だけでしょう」
◇
ガラックは、宇宙服を着てエムポックノールに入り、メインパワーを
作動させた。ステーションの照明の一部が点灯し、医療室に置かれた冷
凍睡眠ケースにいたカーデシア人が目を覚ました。
乗員たちは、エアロックから出てきた。
「いやぁ、エムポックノールにようこそ!」と、ガラック。
「ご招待、ありがとう」と、チーフオブライエン。
「いやぁ、ご遠慮なく。なんでも持っていってください」
「みんな、いいか!これから、三つの斑にわかれる。ノーグとストルゾ
フは、僕と、必須機材を探す。ペチェッティとアマロは、準必須機材を。
ボクタとガラックは、そ
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