原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
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NOVELYst AutogeNerating dimensional space
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試用版 ゲストルーム
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◆◇◆更新ニュース◇◆◇
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一.
試用版 ゲストルーム
をリリースしました。
二.
サイト 内 検索
をリリースしました。
三.
郵便番号検索
をリリースしました。
四.
世界の国旗
をリリースしました。
五.
和暦⇔西暦・早見表
で、令和を新年号としました。
六.
広告ページを
としました。
(
ページ:ネットゲーム・健康広告あり
ページ、その他:広告なし)
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左
中央:初出年月・初放映日・初出雑誌・他
右

七.
宝くじMission
をリリースしました。
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京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
[夢 心 or検索] ヒット 76 件です。
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緑の世界
/FB/SomethingGreen/
人間は、いかなる理由で、地球以外の
惑星に住もうなどと、したのだろうか?
マクガリーは、ためいきをついた。前は、こころのなかで考えていた
のだが、今は、大声で考えられるようになった。ドロシーに、話せるよ
うになって、休みなく、考えられようになった。ドロシーに、というの
は、肝心なことではなかったけれど。
「そうだよ、ドロシー」と、マクガリー。「住む価値のある、唯一の惑
星だよ、地球は。緑の原野。緑の草原。緑の樹木。ドロシー、そこへ戻
ることができたら、決して、離れることはしないよ。森のなかで、丸太
小屋を作ろうと思うんだ。木々のまんなかでね。あまり太い木々のとこ
ろは、だめだね。太い木々のところは、芝生が生えないからね。緑の芝
生。丸太小屋は、緑のペンキで塗ろうよ、ドロシー。地球に戻れば、緑
のペンキさえ、手に入るんだよ」
マクガリーは、また、ためいきをついて、目の前の赤いジャングルを
見た。
「なんだって? ドロシー?」と、マクガリー。ドロシーは、けっして、
話しかけてこなかったが、これは、彼女と話しているという、ゲーム━
━━こころの平静を保つためのゲーム、みたいなものであった。
「戻ったら、結婚するかって?そう、訊きいたのかい?」
マクガリーは、しばらく、考えた。
12
11
「そうだな、それもありうるよ、ドロシー。あるかもしれないし、ない
かもしれない。きみの名前は
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恐怖のウイルス
/ST/DS9_1_2_1/
46
45
「どうしたの、ジェイク?」
「光が廻っている、光が廻っている」と、ジェイクが看護婦を引っぱっ
た。
「夢の中から、炎が上がっている」
オブライエンは、ベッドの上で苦しんでいた。
「ものすごい高熱だわ」と、看護婦。
「道をあけないと、道をあけて!」と、ジェイク。
「ドクター、至急こちらへいらしてください」
ドクターベシアは、医療室に戻ると、シスコ大佐に報告した。
「オブライエンは、どうだ」と、シスコ大佐。
「あまり良くありませんね。ウイルスが自律神経まで犯しているんです」
と、ドクターベシア。
「食い止められないのか?」
「神経を刺激しても反応がないんです。第二次感染を防ぐため、30c
cコロファイジンを投与しましたが、熱が全然下がりそうもないんです」
「助かる見込みは?」
「はあ、ウイルスをたたく方法が見つからない限り、もって、あと12
時間でしょう」
「何も打つ手は
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ナッシングシリウス
/FB2/NothingSirius/
8
7
オレは、咳払いをして、ママとエレンを見た。ふたりは、異論なさそ
うだったので、指示を出した。
「ジョニー、コースを変更してくれ!まだ、人の手が触れていない、新
しい惑星を、発見することが夢だったんだ。酸素マスクが必要だとして
も、そこへ、着陸しよう!」
「はい、船長」と、ジョニー。敬礼した。だが、彼の目には、すこし同
意しがたいものがあった。それが多少あったにせよ、どうということは
なかった。なにが、前人未到の地へかきたてるのだろうか?テントやス
ロットマシンは、冒険家の正しい装備では、なかったかもしれない。
しかし、完璧なパイロットは、けっして、船長の命令に、疑問を持つ
ことはない。
ジョニーは、操縦席に座り、パネルを操作した。オレたちは、邪魔し
ないよう、操縦室を出た。
「ママ」と、オレ。「オレは、恥ずべきアホだ」
「そうじゃなかったとしても、そうなるわね」と、ママ。
オレは、ニヤリとして、エレンを見た。
しかし、エレンは、オレを見てなかった。エレンは、ふたたび、夢見
るような表情を浮かべていた。操縦室へ連れてって、ジョニーに1突き
して、気づかせてやりた
|
ナイトゥアンディ
/SY/KAndDy/
すこし休んで、サイモンフェックを迎えにゆき、きみを妹の結
82
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婚式に出席させる。ぼくは、とても優秀なエージェントだ。今夜は、安
心しろ!ボーイスカウトのぼくといれば、安全だ」
「安心に安全?」と、ジューン。フィギアを返した。「おやすみ、ロイ。
ボーイスカウトだったの?」
「イーグルスカウトだ」と、ロイ。
「わたしは、ブラウニー」と、ジューン。
「すごいな!」と、ロイ。
「おやすみ、ロイ」ジューンは、助手席で目を閉じた。
ロイも、運転席で目を閉じた。
ふたりが乗った、赤のオープンカーは、トレーラーに乗せられたまま、
夜のハイウェイをマンハッタン方向へ走り去った。
◇
CIA本部の1室。
「みんな、パイを食べろ!」と、ロイ。監視カメラ映像で。「アイスク
リームアラモードは、足腰が弱くなる!」
「どう思う?」と、上司の女性。モニターを止とめた。「この女も仲間?」
「た
|
アンラッキー
/FB1/Unfortunately/
考えただけで、口に唾液だえきがあ
ふれてくる気がした。なにしろ、この2日間は、まったく、なにも食べ
ていなかったからだ。その前の5日間もわずかしか食べていなかった。
1週間前に、兵站へいたん部が食料を補充しなかったことに、初めて気づいたか
らだ。
ごはん、すばらしいごはんが、心の中に、いろいろと浮かんでは、消
えた。
偵察艇が着陸すると、アルクトゥルス星人は、10人あまり━━━た
しかに、彼らは、ヒューマノイドではなかった。12フィートの背丈で、
6本の腕、肌は、明るい赤紫あかむらさきだった━━━彼に近づいてきて、リーダー
4
3
がおじぎをして、紙と鉛筆を手渡した。
急に、彼は、自分がほしいものにやっと気づいた。紙に急いで書いて、
返した。それは、彼らの手から手へ、まわされた。
すると、いきなり、彼は、捕とらえられ、腕は切り落とされた。はりつ
け柱に縛られ、まわりには、
|
ファブクリップ
/FB5/FabClip/
ガーディは、まだ15にもなってなかった。3・5才オ
レより年下だ。夢では、いつもより濃くすでに化粧をしていた。しかし
なわとびもしていた。子どものように歌いながら。
「いち、に、さん、オーレイリー、よん、ご、ろく、オーレイリー、な
な、はち━━━」
しかし、夢を見ながら、オレは目覚めていた。こんなふうにある状態
にあるのに、別の状態でもあるのは分かりにくい。エレベータが動く音
が夢のなかのように聞こえ、だれかが廊下を歩いている音がして、エレ
ベータが下へ降りたあと、ベッドのそばの床に置いた目覚まし時計のチ
ックタック音がして、今にもアラームが鳴りそうな音になった。
1
オレは、アラームを止めて寝返りをうった。しかし、もう目覚めてい
て眠りには戻れなかった。夢は、消えかかっていた。なぜトロンボーン
を手に?それは、オレがずっと夢見てきたからだ。なぜガーディがやっ
て来て、オレを起こした?
もう起きる時間だった。おやじは、昨夜は外で飲んでいて、オレが眠
るときは、まだ帰ってなかった。今朝は起きるのがたいへんだろう。
きょうは仕事に行きたくなかった。オレは、アム叔父さんに会いに、
ジェーンズビル行きの列車に乗りたかった。アムは、サーカスで働いて
6
5
いた。オレが8才だったときから、10年会ってなかった。しかしきの
う、おやじが話していたので、アムに会いたかった。お
|
ジバゴ
/SY/Zhivago/
「進め、進め、オレたちの力を見せてやれー」と、パーシャ。銃剣を持
って突撃した。
「行けー!」
そのとき、パーシャの横で迫撃砲が炸裂して、パーシャは、倒れた。
雪の上にパーシャのかけていたメガネが、落ちた。次々に倒れる兵士た
ち。上官を失って敗走する兵士たち。
「そして、ついに、彼らは、夢に見たことを実行に移した。
故郷に帰り始めたのだ」
塹壕ざんごうから出て、敗走してゆく兵士たち。
「それが、革命の始まりだった」
雪原を埋め尽くす、敗走してゆく兵士たち。
ユーリは、軍医の軍服を着て、医療品を積んだ馬車に乗って、前線に
向かう兵士たちとともに、隊列を組んで進んでいた。敗走してくる兵士
たちの一群が、向こうから、ばらばらに歩いてきた。
「脱走兵だ」と、先頭の馬に乗っていた将軍。
「補充兵が来た」と、敗走する救護用馬車の兵士。となりに、看護婦姿
100
99
のラーラが乗ってい
|
つくられた記憶
/ST/DS9_4_5_3/
取り出せないんでしょうか?」
「彼らは不可能だと言っているが、ドクターベシアに期待しよう」と、
シスコ大佐。
「いつ会えます?」
「ドクターから許可が出たらすぐにだ」
◇
キラ少佐のシャトルは、オブライエンを乗せて、アルファ宇宙域に戻
った。
「よく夢にみましたよ。シャトルに乗って、ワームホールを抜けてステ
8
7
ーションに帰る。今でも目を覚ますと、消えてしまうような気がする」
と、オブライエン。
「投獄されたのが夢よ。こっちが、現実なの」と、キラ少佐。
「ほんとに、なんて、きれいなんだ」
ディープスペースナインは、宇宙に浮かぶ巨大な神殿のようだった。
「ふん、それじゃ、着艦するわよ」
エアロックで待っていたのは、ドクターベシアだった。
「チーフ」と、ドクターベシア。
「ジュリアン、ほんとに君かい?」と、オブライエン。
「そうだよ」
「あとは、お願いね」キラ少佐は、
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そよぐ幻影
/OT/SoyoguGenei/
そよぐ幻影げんえい
大手おおて拓次たくじ
あなたは ひかりのなかに さうらうとしてよろめく花はな、
あなたは はてしなくくもりゆく こゑのなかの ひとつの魚うを、
こころを したたらし、
ことばを おぼろに けはひして、
あをく かろがろと ゆめをかさねる。
あなたは みづのうへにうかび ながれつつ
ゆふぐれの とほいしづけさをよぶ。
あなたは すがたのない うみのともしび、
あなたは たえまなく うまれでる 生涯しょうがいの花はなしべ、
あなたは みえ、
あなたは かくれ、
あなたは よろよろとして わたしの心のこころなかに 咲さきにほふ。
みづいろの あをいまぼろしの あゆみくるとき、
わたしは そこともなく ただよひ、
ふかぶかとして ゆめにおぼれる。
ふりしきるさざめきのやうに
わたしのこころは ながれ ながれて、
ほのぼのと 死しのくちびるのうへに たはむれる。
あなたは みちもなくゆきかふ むらむらとしたかげ、
かげは にほやかに もつれ、
かげは やさしく ふきみだれる。
(昭和八年六月二十九日)
2
1
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致命的なミス
/FB3/FatalError/
きみの叔父お じさんが、寝室のドアのところで一部始終
を見ていた。きみが行くまで静かにしていて、それからダウンタウンに
来て通報した」
エピローグ
ウォルターバクスターは、アゴを撃ちぬかれた。やはりミスをしてい
たのだ。
完全な殺人計画だったが、どろぼうに夢中になりすぎて、肝心なこと
を実行するのを忘れていた。
(終わり)
6
5
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ネコどろぼう
/FB3/CatBurglar/
ネコどろぼう
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ミッドランドシティ警察の署長は、2匹のダックスフンドを飼ってい
た。名前は、リトルノートとロングリメンバーだった。しかしこのこと
は、ネコどろぼうとは全く関係ない。このストーリーは、いわゆる署長
が、一見すると不可解な一連のどろぼうに━━━ひとりの男の犯罪に興
味をもったその関心事から始まる。
どろぼうは数週間で、19の家に侵入した。見たところ犯罪は計画的
だった。侵入した家にはかならずネコがいた共通点があったからだ。
どろぼうはネコだけを盗んだ。
2
1
1
たまには、現金が見えるとこにあったり、宝石があったが、どろぼう
は目もくれなかった。家主が帰ると、窓やドアがこじあけられ、ネコが
いないことを発見するが、ほかに盗まれたものはなく、室を荒らされて
もいな
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ヴァンパイア
/FB/Blood/
さらなる未来へと向かった。
2
1
遥はるかな未来、ヴァンパイアという言葉さえ忘れ去られ、ふたりが安心
して、暮らし、子孫しそんをふやしていける未来へ━━━。
「お腹なかがへったわ、ヴェロン」と、ドリーナ。「ひどく空腹よ」
「オレもだ、愛するドリーナ。また、タイムマシンを止めてみよう」
ふたりは、すでに、4回、タイムマシンを止めていたが、いずれも、
あやうく殺されるところであった。ヴァンパイアは、決して忘れ去られ
ていなかった。
前回止めたのは、50万年前だった。人類に代わって犬が人類のよう
な文明を築いている社会であったが、まだ、ヴァンパイアは忘れ去られ
ていなかった。一度、ふたりは、犬社会の娼婦の血をむさぼったが、す
ぐに見つかって猟犬たちに追い立てられ、タイムマシンで、さらなる未
来へ逃れるしかなかった。
「止めてくれて、うれしいわ」と、ドリーナ。溜息ためいき
|
天使は淋しい道を行く
/TS/LonelyRoad/
わたくしには、修道
女になる資格はなかったのです。もっと、つらい、仕事をしている方も
56
55
いるのに」
「どうしても、あなたは、夢の世界から出られないんですね?」
「夢の世界?」
「信仰の世界だって、実際的な面があるのですよ。ところが、あなたは、
奇跡を求めてるんです、違いますか?1匹の魚、1きれのパンで、何千
も養うような奇跡をね。雷鳴や稲妻とともに、現われる奇跡がないから、
いっさいが、むなしかったっていうんですか?とんでもないですよ!シ
スター、だれかしら、なんかの形で、かならず救われていますよ!」
「ウォーカーさん、思い出のひとつを、お話しましょう。教区の学校で
教えていたころ、インディアンの少年がいました。あの子は、16くら
いでした。ホソギという子でした。ホソギは、ナガギ語で、幸せと正義
という意味なの。不良という評判でしたが、そのとおりでした。ずいぶ
ん、悪いこ
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オブライエンの孤独
/ST/DS9_2_4_2/
オブライエンが入ってきた。すでに、部下のひとりは、センサーでリ
レーをチェックしていた。
「どうしたんだ?」と、オブライエン。
「今朝け さ、早出はやでしたんです」と、部下。
「早出はやでね。今朝け さは、だれもかれも、早起きだとみえる」
「は?」
「デカーティス、仕事熱心なのは、非常にありがたいんだが、この仕事
はな、オドーがベイジョーから戻るのを待って、やるつもりだったんだ。
和平交渉に備えて、セキュリティネットを再編成するのに、オドーを無
視するわけに、いかないだろう?」
10
9
「あ、でも、シスコ司令官は、かまわないからと」
「司令官が、始めていいって、言ったのか?私に相談もなく、そんなは
ずは、ない!」
「でも、そうなんです。私は、指示に従っているだけです」
「司令官に、確かめてくる」
「あの、チーフ?」デカーティスは、センサーをふった。
「続けておけ!」
オブライ
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パペットショー
/FB2/PuppetShow/
大佐は、1歩踏み出した。
「どうした?」と、大佐。すぐに、マイクロフォンの三脚に駆け寄り、
横になった、地球圏外ヒューマノイドに体を曲げ、耳を、血だらけに見
える箱に押し当てた。
大佐が頭を上げたとき、デードグラントは、ぐだぐだ言う採掘工のよ
うに、ぐだぐだ言いだした。
「心音しんおんも無いよ、大佐。そもそも、心臓がないんだから。ガースは、記
念に置いておこう。中を見れば、心臓や内臓より、おもしろいものが見
つかるよ。ガースは、オレが操っあやつていたパペット、ただの操りあやつ人形にす
ぎないのさ。きみたちのエドガーバーゲンが━━━人形の名前は、そう
━━━チャーリーマッカーシーを操っあやつていたようにね!ガースは、目的
を果たしたから、非活性化された。大佐、もう、担当部署に戻ってもい
いよ」
ケイシー大佐は、ゆっくり、後ずさりした。
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「なぜ?」と、大佐。
デード
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悪魔のジョーカー
/TZ/DealersChoice/
まきあげてくれたな!」と、ジミー。
「この金は、返すよ!」ニックは、10枚くらい溜まったお札を、前に
出した。
3人は、そろって、不満の声を出した。
「そういう問題じゃない!」と、トニー。
「ああ、そうさ」と、ピート。「ポーカーをやりたいんなら、ちゃんと、
名乗れよ!闇の王子です、とかなんとかさ」
「悪かった、心から謝る。金は、返すよ。必要だろうからね━━━」
3人は、謝罪に、少しホッとした。
「ひとりは、別だが━━━」
3人は、互いに、顔を見合わせた。
「そのひとり、とは?」と、ピート。
「察してくれ!」ニックは、言いにくそうな顔をした。
3人は、また、不満の声を出した。
「悪魔だからって、もったいぶるなよ!」と、ジミー。
「ピートのパーティで」と、トニー。「迷惑かけた、ジミーか?」
「あのときの女全員に、新しい靴を贈っている!」
トニーとジミーは、ピートを見た。
「オレが、怒鳴り散らしたせいで」と、ピート。「嫁は出ていったが、
だからって、殺すことはないだろ!厳しすぎるぞ!」
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「妥当なとこ、だな」と、トニー。
「黙れ!」
「なんだと?」
「落ち着いて!」と、
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“スペーステロリスト”ターナロス
/ST/DS9_1_1_2/
虚勢をはる能力です。本心を隠すことは、私には、非
常に難しい」
「私が、いつも、あなたに意見を求めるのは、そのせいよ。率直な意見
が聞ける。私の過去を知ってる?」
「かなり詳しく知っていますよ」
「誇りに思えないようなことも、してきたわ。ハルという基地を襲った
ことは、今も、夢に見てうなされる。でも、少なくとも、当時は、信念
を持って行動していたわ」
「それでは、今は、迷いがあるということですか?」
「私もあなたも、連邦の人間じゃない」
「というと?」
「私には、戦うべき相手がいるのに、自分を欺いて現状に甘んじている
のかもしれないわ」
「どうやら、苦しい選択を迫られているようですね。どちらを選びます
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?」
「どちらかを裏切ることになるわ」
「自分を裏切らない道を選ぶことです」
「とはいえ、ターナたち仲間を裏切ることはできない」
「仲間?彼らは、仲間ですか?」
「昔は、私も
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3つの願い
/XF/JeSouhaite/
アンソンが置いてあった、死体安置室を調べた。
スカリーは、手で顔をおおっていた。
「ああ、もう、死んじゃいたい!」と、スカリー。「ああ、あんなに興
奮して、はしゃいじゃって、バカみたい!どうか、してたわ!なにが、
透明人間よ!」
「あれは、たしかに、本物だよ」と、モルダー。
「わたし、夢でも、見てたのかも。ああ、冷静になって、考えてみれば、
あんなうまい話、あるはずないのよね」
「死体が消えたのには、わけがある」
「わけがあるって、どんな?」
「これは、願いがかなった、結果だよ」
「願いが?誰の?」
「アンソンを、愛してるのは、誰だ?心から、愛してるのは?」
「弟のレスリー?」
◇
ストークス家。
アンソンは、叫ぶのをやめた。
レスリーは、女性を、責めるように見た。「こんなのありかよ?」
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「オレになにを、した?」と、アンソン。
「へ?」と、レスリー。「生き返
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ボディスナッチャー
/SY/BodySnatcher/
リサを見ていた。
32
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「この町の人々の雰囲気が、違って感じるの。ジェフリーもみんなも、
きのうまでは、普通だったのに、きょうは、違和感を感じる」バスの人
々が、みんな、リサを見ていた。「悪い夢かしら?恐ろしいわ。一晩で、
町が変わったなんて」
マシューは、赤信号で、車を止めた。
「英軍ラクダ部隊の話をしたことは?」
「ええ」
「サハラ砂漠でのことだ」青信号に変わったので、車を発進させた。
「敵に40日間、包囲され、食料もつきていた。そのとき、隊長が、部
下たちに言った。諸君、いいニュースと悪いニュースがある。すると、
部下のひとりが━━━」
「それ、聞いたわ、ははは」
「もう一度、話す?」
赤信号で車を止めると、男性が、フロントガラスの上に、飛び乗って
きた。
「いったい、なんだ!」と、マシュー。「ドアをロックしろ!」
「やつらが来る!」と、男性。フロントガラスやドアの窓を、必死に、
たたいた。「助けてくれ!やつらが来るんだ!聞いてくれ!つぎは、き
みらだ!ねらわれている!恐ろしいことだ!やつらは、もう、来ている!
つぎは、きみらだ!やつらが、来る!」赤い車が、急発進し
|
アリスのビックリラン
/LC/AliceWonder/
エピローグ
そのとき、アリスは、土手の上で横になっていることに気づいた。頭
は、姉のマギーのひざの上だった。マギーは、木の上からアリスの顔に
降ってきた落葉おちばを、やさしく払いのけていた。
「起きなさい、アリス!」と、マギー。「ずいぶん長く眠っていたわ!」
「変な夢だった!」と、アリス。マギーに、見た夢をすべて話した。
「確かに、おかしな夢ね!」と、マギー。アリスの頬ほおにキスをした。
「でも、すぐ急がないと、お茶の時間に遅れてしまうわ!」
アリスは、走りながら考えた。
「なんて、すばらしい夢だったんでしょう!」
◇
マギーは、しばらく土手にいて、夕陽を眺めていた。ヒザの上の手に
アゴを乗せて座り、アリスのことを考えていた。アリスの夢の冒険も考
えたが、それよりもファッションのことを考えた。ファッションがマギ
ーの夢だった。
やがて、眠りの中で、ふたたび、アリスの夢を見た。手でヒザをたた
き、目はマギーを見つめていた。アリスの声も聞こえ、目に入る長い髪かみ
226
225
をうしろにはね上げた。そして聞こえてきたのは、あるいは、聞こえて
きたように思えたのは、
|
アボミっぽい
/FB3/Abominable/
ひとりで進んだ。ここは、ヒ
マラヤのエベレスト山の北数百マイル、アボミっぽい、つまり、忌いまわ
しいスノーマンの国だった。アボミっぽいスノーマンは、しばしば、エ
ベレストやチベット、ネパールの山々に現われた。しかし、オブリモフ
山は、今、彼が現地ガイドと別れた山だが、シェルパは、彼を心配して、
ほんとうに山に登る気なのか、引き返せる地点まで、待っていてくれた。
ここを越えるのは、勇敢な男だった。シャウンシー卿も、そうだった。
2
1
1
シャウンシー卿は、女性の目利きでもあった。ここでひとりで挑戦す
る理由がそれで、危険な登山というだけでなく、危険な救出でもあった。
もしも、ローラガブラルディが、まだ、生きていれば、アボミっぽいス
ノーマンにつかまったのだ。
シャウンシー卿は、ローラガブラルディ本人に、直接会ったことはな
かった。彼女のことを知ったのは、1ヶ月
|
サアルバの国
/FB1/DeathOnTheMountain/
3日目の夜には、山の雪の積もった頂の いただきすぐ上ま
で降りてきたので、彼は山頂までのぼり、星に話しかけた。星は、答え
なかった。
彼は、星で時を数え、星の進行で3日ごとに時を数えた。3日が1週
間であった。谷の人々にとっては、7日が1週間であった。谷の人々は、
サアルバの国を夢で見たことはなかった。サアルバの国では、水が上へ
流れ、木の葉は、明るい青の炎で燃え、燃えても、燃え尽きることはな
く、3日が1週間であるという。
6
5
2
1年前に、彼は谷へおりて行った。彼は、人々と話し、時には、人々
の夢を見た。人々は、彼を預言者と呼んだが、小さい子供たちは、彼に
棒切れを投げた。彼は、子供たちが好きではなかった。それは、子供た
ちの顔には、子供たちが住まわせている悪がいるのを、彼は見ることが
できたからだった。
最後に谷へ行ってから、1年がたった。彼は、小屋を出
|
バーニングマン
/TZ/TheBurningMan/
若い肉体が現われて、言うんだ。ギラギラした目で、夏を
味わおう、と」
「なに?」
「夏を楽しむのさ!木を見てみろ!いい、夕飯ゆうはんだ。あっちに広がる草原
は、最高のごちそうだな。朝食には、ヒマワリがいい。屋根のタール紙
は、昼食だ。湖のそばの家には、ワインもあるぞ。ゴクゴク飲みほして、
心行くまで楽しんだら、体が真っ二つになる」
ダニーのひとり舞台に、ローリーもアンドレも、あきれた顔をした。
車は、タイヤ交換を終えて、走りだした。
「なんだか、のどが、かわいた」と、アンドレ。
「のどがかわいた、って?甘いな!」また、前の座席に身を乗り出して
きた。「50年以上も、暑い地中にいた男を、想像してみろ!生きられ
8
7
るのは、1日だ。のどのかわきも、激しいが、腹も、ぺこぺこだ。木や
花どころか、丸ごとケーキや、ぶ厚いステーキだって、食える。腹がい
っぱいになって、満足したら、ぶ
|
ミットキーあらわる
/FB1/TheStarMouse/
ミットキーに、説明されなかった。それ
48
47
は、外がい延えんを理解することなしに、物事の本質が分かる能力だった。
彼らは、ミットキーの視点のようには、物事を理解してなかった。そ
れで、ミットキーに教えるよりも、ミットキーから教わることに、夢中
になった。ベムジとクラロフに、さらに、12人が、特権を与えられた。
誰かが、ミットキーと話してないと、すぐに、別の誰かが、話しかけた。
彼らの質問で、ミットキーの理解も増した。ミットキーは、ふつう、
質問されるまで、答えを知らない。質問されると、答えを、知らないま
ま、知識をつなぎ合わせ、答えにした。
「きみが話す、この言語は、世界中で使われている?」と、ベムジ。
ミットキーは、それについては、前に考えたことなかったが、すぐに、
答えた。「いいえ、違います。それは、英語です。教授は、他の方言も、
話していたのを覚えています。ほかの独自の方言も話しますが、アメリ
カでは、英語が一般的で、なじみがあります。美しい言語だと、思いま
せんか?」
「ふ~む」と、ベムジ。
「きみの種族は、ねずみだね」と、クラロフ。「扱いは、どうだね?」
「ほとんどの人は、ひどい扱いです」と、ミットキー。「ぼくは、仲間
のために、なにかしてあげたい。ぼくにしてくれた、X19光線を、持
ち帰っても、いいですよね?仲間にも照射して、スーパーマウス軍団を
作りた
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イェフディの法則
/FB2/TheYehudiPrinciple/
命令でないことを言ったら、頭を下げたり、か
がんだりしないこと!」
オレは、起き上がって、イスに座った。「たいまつであぶってくれ!」
オレは、頭を下げなかった。じっとしていた。言ってしまったことに
気づいてから、首が痛くなるほど、じっとして、振り子が作動してしま
うんじゃないかと心配で、完全に息も止めていた。
オレは、ヘッドバンドが傾かないように注意しながら、慎重に持ち上
げて、フロアの上に置いた。
立ち上がって、体を調べたが、打ち身程度で、骨は折れてなかった。
グラスを持ち上げて、飲んだ。うまかった。しかし、つぎは、自分で作
った。3/4を、ジンで。
14
13
3
グラスを手に、オレは、ヘッドバンドのまわりを、1ヤード以内に近
づかないようにしながら、歩いた。そして、ベッドに座った。
「チャーリー」と、オレ。「きみは、なんらかの発明品を持ってきてく
れた。オレに
|
白の悪夢
/FB3/NightmareInWhite/
白の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、突然目覚めた。完全に目覚めていて、眠るつもりもなかったの
に、なぜ眠ってしまったのかと訝りいぶかながら、すぐに腕時計の蛍光文字板
を見た。文字板がなければ真っ暗闇の中で、明るく光っていた。11時
数分過ぎだった。彼はホッとした。ほんの少し、うたた寝しただけだっ
た。このソファに横になってから、まだ30分もたっていなかった。妻
がおやすみを言いに来るには、まだ早い。彼の姉が、完全に眠り、寝息
をたてるまで待ってからだ。
2
1
1
それは、バカらしい話だった。ふたりは、3週間前に結婚したばかり
で、ハネムーンの帰りだった。ふたりが別々に寝るのは、これが初めて
だった━━━すべては、彼の姉のデボラが、帰り道の途中にある自分の
アパートに泊まってゆくよう、バカらしい提案をした
|
赤の悪夢
/FB1/NightmareInRed/
赤の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
彼は、なにによって起こされたのか、わからないまま、目が覚めた。
最初のゆれのあと、1分で、2回目のゆれが来た。ベッドが少しゆれ、
タンスの上の小物が、ガタガタと、音をたてた。3回目のゆれを、横に
なったまま、待っていたが、来なかった。その時までは、来なかった。
ほとんど目が覚めてしまっていて、もう、眠ることができなかった。
時計の夜光盤を見ると、まだ、真夜中の3時であった。ベッドから出て、
パジャマのまま、窓のところまで歩いた。暗い空に、点滅する光が見え
た。夜の音が聞こえた。どこかで、ベル。
2
1
しかし、なぜ、この時間にベルなんか?災害を知らせるベルなのか?
ここの軽いゆれが、どこか近くで、大きな地震につながったのだろうか?
あるいは、これから、ほんとうの地震が来る、という
|
失われた母星
/ST/StarTrek2009/
と、スコット。「あれは、
スタイル抜群だね!この手で、あのワープナセルを直せるのが、エンジ
154
153
ニアの夢ってもんだ」
スポックは、パネルの前で、転送装置が使えるか、調べていた。
「だけど、ただね」と、スコット。スポックに。「あんたを信じても、
オレが、トランスワープ理論を発明といっても、まだ、してねぇわけだ
し、だいだい、ワープしているエンタープライズにさ、まともな、転送
パットもないのに、転送で乗り込むって━━━降りろ!」転送ルームの
手すりに登っている、小さな宇宙人に。「ジャングルジムじゃ、ねぇ!」
カークは、小さな宇宙人を抱きかかえて、降ろした。
「トランスワープ転送ってのは、銃弾を銃弾で撃つようなもんだ。しか
も、目隠ししたまんま、馬に乗ってさ━━━なに、それ?」
スポックは、画面に、式を出した。
「トランスワープ転送のために、きみが書いた、方程式だ」
スポ
|
屋根の上の少女
/TZ/IfSheDies/
答えなかった。
「お願いです、助けてください。妻のソフィーを、去年、亡くしたばか
りなのに」
「分かっています」
「ぼくには、あの子しかいない。あの子が死んだら、いったい、どうす
れば」
「最善を尽くします。睡眠導入剤を飲んで、ゆっくり休んでください」
「娘が、呼んでいる気がする。きっと、心の中で、ぼくを呼んでるんだ」
キャシーは、まったく、動かなかった。
「帰ってください。何かあれば、連絡します。よく、休んで」
「帰っても、休めるわけない」
◇
病院を出て、通りにとめた車に乗ろうとして、ドアをあけた。そのと
き、病院のとなりの大きな屋根の上に、少女が白の長い服を着て、立っ
ていた。
10
9
ドアをあけたままなので、後ろからきたトラックが、クラクションを
鳴らした。その音に振り返って、また、見ると、少女の姿はなかった。
車のドアを閉めて、急いで、その建物の方へ行っ
|
SFミステリー ライトノベル風
/CO/cmt/
Top
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
試用版 ゲストルーム
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
presented by bilyzkid
◆◇◆◇◆◇
1.自分のオリジナル作品を、非公開URLにて、掲載可能です。
表示は、縦書きで、ルビ可能です。PC上から、印刷可能です。
2.出版
|
幻の指揮官
/ST/VGR_6_1_4/
ニーリックスの首に投与した。
「私は、行けないから、よかったら、ホログラム写真を、2・3枚撮っ
てきてくれないかな」
「よろこんで」と、ニーリックス。ドクターから、カメラを預あずかった。
「ちょっと、ききたいんだが」と、ドクター。「きみは、空想するか?」
「タラクシアじゃ、夢は、夢想家を夢みる、っていう、ことわざがある」
「どういう意味だ?」
「おれたちの星じゃ、空想や夢は、どっかからやってくる、と言われて
いる。別の国からな。そして、心に入り込み、思いもしなかったことを、
30
29
ささやく」
「ユニークな発想だ」
「あんたは、空想は?」と、ニーリックス。
「まさか、私はホログラムだよ」と、ドクター。ごまかすように。「引
いた写真が、好きなんだ、気が向いたらでいい。明るい場所で、たのむ
よ」
「了解」と、ニーリックス。カメラを手に、医療室をあとにした。
◇
惑星の周回軌
|
失われた文明3永遠の生命
/FB3/Discovery3/
失われた文明3永遠の生命
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
20世紀に発見されたが失われた大きな発見の3番目は、永遠の生命
の秘密だった。
これは、はっきりしないが、モスクワのイバノビッチスメタコフスキ
ーという化学者が1978年に発見した。スメタコフスキーは、どのよ
うにして発見し、どのようにしてそれを試す前に有効なことを知ったの
かについての記録を残さなかった。2つの理由から、彼がそれを身が凍こお
るほど怖おそれていたからだ。
2
1
1
スメタコフスキーは、それを世界に発表することを怖おそれていた。自分
の政府にさえ、一度報告すれば、秘密はすぐに鉄のカーテンを漏れて、
世界に混乱をもたらすだろう。USSRはうまく処理できるだろうが、
ほかの野蛮で不道徳な国では、永遠の生命の薬は、たちまち人口爆発を
|
帰ってきたカーン
/ST/StarTrek2013/
◇
小惑星。一面、火成岩の平原。遠くに奇妙な形の岩。
シャトルから10メートル離れた場所に、光子魚雷。
ウォレスとマッコイが、装置を運んでいた。
「たしかに」と、マッコイ。「美人と無人星で、ふたりっきりっていう
のは、夢のようだよ。魚雷さえ、なけりゃな」
「ボーンズ、デートに行かせたんじゃないぞ」と、カーク。
「では、自慢の腕で、どのようにお手伝いしましょうか?」
「ボーンズ!」
「魚雷の威力を知るには」と、ウォレス。「弾頭を開あけるしかない。そ
のため、燃料コンパートメントにアクセスするんだけど、この魚雷の弾
頭は、生きてるわ」
「お嬢さん、オレは、ゴーン人の緊急帝王切開をしたことがある。八つ
子だった。しかも、あいつら、噛み付いてくるんだ。ああ、オレのゴッ
トハンドに任せりゃ、心配ない」
◇
128
127
エンタープライズのブリッジ。
マッコイのおしゃべり
|
終わり良ければ
/FB1/HappyEnding/
しかし、彼らの声は、ずっとか
すかであった。木々たちは、従順で、よき従者であった。
ときとして、すばらしい考えが浮かんだ。木々の種族は、純血種であ
って、他種と混ざることはなく、常に、しっかりと立っている。つまり、
いつの日か、木々たちは━━━。
いや、これは、たんなる夢、空想だった。当面の問題は、むしろ、マ
リギー、それに、キフという地球のアリに似た虫だった。こいつらは、
いつも、彼を困らせた。大声で鳴くマリギーがいた。「すべて取り逃が
した!」彼は、縫い針銃で、何百回も撃ったが、いつも取り逃がした。
ときには、逃げさえしないマリギーもいた。
「すべて取り逃がした!」
ついには、もう、縫い針を無駄にするのをやめてしまった。マリギー
に忍び寄り、素手で絞め殺そうとした。この方が、ずっとよい方法だっ
た。何千回目に、やっと、1匹とらえ、殺した。手にあたたかい血がし
たたり、羽が飛び散った。
これで、終わりにしてほしかったが、そうでは、なかった。今では、
何十匹ものマリギーが鳴き叫び、すべて取り逃がした。もしかしたら、
ぜんぶで、1ダースしかいなかったのかもしれない。今では、すっかり
あきらめて、マリギーを手でふりはらうか、石を投げるだけになった。
キフは、地球のアリに似た、ベヌースb星の虫で、食料を盗んだ。し
18
17
かし、このことは、多くの食料があったので、それほ
|
ファーストコンタクト
/FB3/Contact/
そ
れは、利己的な理由と、利己的でない理由があった。
火星の文明は、地球の文明とは、まったく違う方向に発展した。火星
では物理科学は発展せず、技術もなかった。しかし社会科学は発展し、
この5万年のあいだ、ひとつの犯罪もひとつの戦争も発生しなかった。
物理学を越えた科学、つまり心の科学が発展していた。これは、地球で
は、発見しかけたばかりだった。
火星は、多くのことを地球に教えられるだろう。犯罪や戦争をいかに
回避するかは、2つの単純なことだった。これから始めて、さらにテレ
パシーやテレキネシス、エンパシーへと━━━。
一方、地球からは、多くの価値あるもの、科学や技術を教えてもらう
ことを望んだ。それは、火星だけでは、進歩した心をもってしても発展
させるには遅すぎるものだったが、死にかけた火星の人々を復活させ、
もう一度人口を増やしていくことを可能にするものだった。地球にとっ
てもメリットこそあれ、デメリットはなかっただろう。
6
5
|
青の悪夢
/FB3/NightmareInBlue/
青の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、今まで見たことのないような輝く青の朝に目覚めた。ベッドの
脇の窓から、ほとんど信じられない青空が見えた。ジョージは、すぐに
ベッドからすべり出ると、完全に目覚め、休暇の1日目のほんの1分も
無駄にしたくなかった。しかし妻を起こさないように、静かに服を着た。
休暇のために1週間友人から借りたロッジに着いたのは、昨夜遅くで、
ウィルマは旅にとても疲れていて、すこしでも長く寝かせてあげたかっ
たのだ。靴も居間に行ってからはいた。
2
1
1
息子のトミーは、まだ5才だが、髪をくしゃくしゃにして、寝ていた
子ども室から出てきて、あくびをした。
「朝ごはんは、いるかい?」と、ジョージ。トミーはうなづいた。「服
を着てから、台所に来なさい」
ジョージは台所に行ったが、朝食を始める前
|
黄の悪夢
/FB2/NightmareInYellow/
黄の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、目覚まし時計の音で目覚めた。音を止めたあとも、しばらくベ
ッドのうえに横になったまま、その日の昼間に実行する盗みと、夜中に
実行する殺人の計画を考えながら、最後の時間をすごした。
どんなささいな事柄でも、見逃してはならなかった。しかし、これは、
最終チェックだった。今夜の8時46分に、彼は自由になるのだ。あら
ゆる意味で、自由に。
2
1
1
今夜を選んだのは、今日が彼の40回目の誕生日で、夜中の8時46
分が、まさに彼が生まれた瞬間だったからだ。時刻まで詳しく知ってい
るのは、母が占星術にこっていて、生まれたときのことを、なんども聞
かされていたからだった。彼自身は、迷信深くはなかったが、40才で
新しい人生を、正確な時刻にはじめることは、彼のユーモアのセンスに
|
天使が死ぬ時
/TS/TheHabit/
警官は校内
を捜索した。
◇
夜。シスターベロニカが運転する車は、戻ってきた。
シスターアンジェリカは、廊下の机の前に座っていた。
「どこにもいませんでした。失敗でした」と、シスターベロニカ。
「テーラー神父が」と、シスターアンジェリカ。「とても心配してまし
た。待っておいでです」
「寝ていてくだされば、よかったのに。もう、警察に届けるしかありま
せんね」
36
35
「警察は、1日じゅうきていましたわ」
「誰が電話を?」
「逃亡犯人を、さがしにきていましたの。リチャードキンブル博士です」
「見つけましたの?」
「逃げたようです」
「お役にたてなかったけど、逃げられてよかった」
「警察では、楽観していましたわ。傷を知っているから、遠くへは、行
けまいと」
3
夜。テーラー神父の室のドアをあけて、シスターベロニカとシスター
アンジェリカが、入ってきた。
「あら、また、
|
アリスのアンダラン
/LC/AliceUnderGround/
でも、ネコって、こうもりを食べるのか?」
アリスはすこし眠くなって、繰り返し自分に、夢のなかで問いかけた。
「ネコって、こうもりを食べるのか?」
あるいは、
「こうもりって、ネコを食べるのか?」
どちらも答えられないので、どちらでもよくなった。眠たくなり、夢
で、ディナといっしょに散歩をして、アリスは熱心にディナに聞いた。
「ねぇ、ディナ!ほんとうのことを教えてくれる?ディナは、今までこ
うもりを食べたことあるの?」
突然、「ババ~ン!」と、ステッキやヒゲ剃りがどっさりある山の上
に落ちて、落下は終わった。
アリスは、どこもケガはなく、自分の足で山を飛び降りた。見上げて
も暗く、アリスの前には、別の長い通路があって、白のウサギが先を急
いでいた。見失うわけにいかなかったので、アリスは風のようにウサギ
のあとを追った。コーナーを曲がるときに、ウサギの声がした。
「耳もヒゲも、遅れないよう急げ!」
アリスもすぐにコーナーを曲がった。するとそこは、低いホールがの
びていて、天井にはランプが並んでいた。
ホールには、ランプごとにドアも並んでいた。どのドアもかぎがかか
10
9
|
ふくろぅ3兄弟
/FB3/Owl/
3
末っ子は、木のうろに帰った。
「今、ワイルドキャットとハンターと赤ぎつねを殺したよ!」と、末っ
子。兄たちに、誇らしげに。
「夢でも見たんだよ!」と、長男。
「たしかに夢だな!」と、次男。
「じゃ、夜になったら見せてあげるよ!」と、末っ子。
◇
ワイルドキャットとハンターは、気絶しただけだった。ワイルドキャ
ットはしばらくして起き上がると、逃げていった。ハンターは、目覚め
ると、銃が偶然しとめた赤ぎつねを見つけて、家に持ち帰った。
◇
夜がきて、3兄弟は、木の外へ出た。
末っ子は、ワイルドキャットとハンターと赤ぎつねを捜し回ったが見
つからなかった。
8
7
エピローグ
「ホォォォォォ!」と、末っ子。「兄ちゃんたちが正しいね。ぼくは夢
を見てたんだ!」
3兄弟は、日が照っている間は外へ出ないほうが安全だと、意見が一
致した。お母さんは正しかっ
|
フィッシュストーリー
/FB3/FishStory/
「もちろん」
「それでは、あしたの夜、トリートーンに会いにゆきましょう!」
ロバートは、友人の家に幸せの絶頂の気持ちで戻った。
ロバートは、トリートーンがロレーヌを人間に変えるのか彼を人魚に
変えるのか知らなかったが、どちらでもよかった。ロバートは、ロレー
ヌに夢中になるあまり、結婚さえできればその形態は気にならなかった。
6
5
3
つぎの夜、結婚式の夜、ロレーヌはさきに来て、ロバートを待ってい
た。
「座って!」と、ロレーヌ。「トリートーンは、到着の合図に、巻貝の
トランペットを吹くわ!」
ふたりは、腕を互いの腰にまわして待った。
やがて、海のはるか沖から巻貝のトランペットが聞こえてきた。
ロバートはすぐに服を脱ぐと、ロレーヌを抱いて海に入った。
ふたりは、泳いで、トリートーンがいるところに着いた。
「おまえたちは、結婚で結ばれたいのか?」と、トリート
|
囚人のピアノ
/TZ/TheConvictsPiano/
イスをあけると、楽譜がいくつも入っていた。
「スコットジョプリンのメイプルリーフラグ」
楽譜を開いて、ピアノに座った。
「1899年に発行か━━━」
初めての曲だった。右手だけで、出だしを弾いた。左手は、包帯をし
ていたが、なんとか弾けた。3・4小節で、軽快なリズムが出てきた。
夢中になって弾いてるうちに、いつのまにか、赤の楽団の制服を着て、
夜の公園の野外ステージでピアノを弾いていることに気づいた。
周りには、トランペットやホルンのブラスバンドが一緒に演奏してい
た。公園は、感謝祭のお祝いで、テーブルクロスが敷かれ、帽子をかぶ
って着飾った男女が、散策していた。
10
9
セーラー服を着た女性が、花火を持って、楽団に近づいてきた。リッ
クは、花火を受けとろうとして、手をのばした。
ピアノから離れた瞬間に、元の礼拝所に戻っていた。リックは、あわ
てて、立ち上がって、
|
星雲を越えて
/ST/StarTrek2016/
友好の絆をきずな
結ぶこと」
通路では、2人の保安部員が、まだグレムリンを追いかけていた。
「まだ、星図にのっていない宇宙を旅する不安は大きいが、われわれに
は、幸運なことに、優秀な機関室長ミスタースコットがついている」
機関室では、スコットが小さな宇宙人キーンザーをからかっていた。
キーンザーは、おこって機械をたたいた。
「船は安心だが、長引く共同生活は、クルー同士の関係にさまざまな影
響を及ぼす。いい関係を結ぶ者もいれば、関係を終わらせる者もいる」
カークは、船長席に座った。
「私の場合、日々が、なんというか、少々行き詰ってはいる。遠くへ行
くほど、迷子になる気がした。われわれの宇宙探査の任務も、本当に宇
宙が無限なら、われわれの努力は、永遠に報われないのではないかとい
う不安からだ」
スポックは、古代の遺物の記録を残してから、保管庫にしまった。
「エンターブライズは、まもなく、ヨークタウンで休暇をとる。最新鋭
で、地球から最も遠い基地だ。ルーティーンから解放され、未知の謎を
追うのも、しばらくは、お休みだ」
カークは、船長日誌を惑星連邦に送った。
12
11
|
ノヴァリアン試用版
/novelyan/guestroom/
あなたは、すでに、ノヴァリスト!
サンプルあり(
1
2
3
) presented by bilyzkid
◆◇◆◇◆◇
or
and
(全角のみです)
京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 試用版
ご使用方法
小説コマンドの説明
画像コマンドの説明
詩的コマンドの説明
FAQ
バージョン履歴
タイトル
novファイル(15KBまで)
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ページ
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印刷用
001.nov
タイトル
novファイル(15KBまで)
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002.nov
タイトル
novファ
|
眠れるステーション エムポックノール
/ST/DS9_5_6_4/
そのうち
食事に招かれだすかもしれません」
「そうか、そんなにいやなら、僕は君を招待するのは、やめておくよ」
「ありがとうございます」
「お礼なんかいいって、君には借りができたしな、カーデシア人が仕掛
けたわなを、解除するのは、僕向きじゃないよ」と、オブライエン。
「それが当然ですよ。ご心配なく、私の得意分野ですから」と、ガラッ
ク。
ボリアン人のボクタは、シャトルに乗り込んできたクルーたちに言っ
た。
10
9
「わなの解除だと?それを知ってたら、この任務には志願しなかったの
に」
「だけど、ゴミ処理よりは、おもしろそうだろ?それに、エンジニアが
フェーザーを撃てるなんて、めったにないぞ」と、ペチェッティ。
「ペチェッティ、お気の毒だけど、あなたが撃つことになるのは、ねず
みだけよ。エムポックノールは無人だったから、きっと腹ぺコだわ」と、
女性士官のストルゾフ。
「心配するな、お
|
緑の悪夢
/FB3/NightmareInGreen/
緑の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は目覚めると、昨夜ベッドの中で考えた強い決意を思い起こした。
それは、ウィリアムがふたたび男に、強い男になるために曲げてはなら
ない決意だった。妻のデイジーに離婚してくれるよう断固として要求す
る。そうしなければ、すべてを失って2度と勇気を持てなくなるだろう。
6年間の結婚生活の最初から、離婚は不可避だった。
今が、そのターニングポイントだった。自分より、あらゆる点ですぐ
れた女性と結婚することは、耐えられないだけでなく、自分がだんだん
弱々しい生き物、希望を失ったねずみになっていってしまうのだ。
2
1
1
デイジーは、あらゆる点で、ウィリアムより優まさっていた。彼女は、ア
スリートだったので、ゴルフでもテニスでもあらゆるスポーツで、彼を
やすやすと打ち負かした。デイジーは
|
あごひげ彩か
/FB3/Beard/
ビリーは、深くため息をついた。
6
5
エピローグ
「オレのあごひげの色にもかかわらず、みんな好奇心いっぱいになって、
マリアンヌのようにクローセットの中を見たがるのはなぜなんだろう?
お墓はそこにはない。屋根裏さ」
ビリーは、マリアンヌをがっしりつかんだ。
「おいで、ダーリン」と、ビリー。「お墓を見せてあげるよ!」
(終わり)
8
7
|
アリスのルッグラン
/LC/AliceLooking/
勝ちほこったように、手を
たたいた。「アリスの夢から覚さめたら、アリスはどこに行ってしまう?」
「もちろん、ここよ!」と、アリス。
「それは、アリスではない!」と、ディ。見くだすように、言い返した。
「アリスは、もうどこにもいない!なぜか?それは、アリスは、ただの、
赤の王が見ている夢の産物にすぎないから!」
「赤の王が目覚めれば」と、ダム。「アリスは消えてしまう!バ~ン!
ろうそくのように!」
「そんなことありえない!」と、アリス。怒おこって。「それに、わたしが
赤の王の夢の産物なら、あなたたちはなんなの?知りたいものだわ!」
「同じく!」と、ダム。
「同じく!同じく!」と、ディは叫んだ。
100
99
「シー!」と、アリス。「そんな大声を出したら、赤の王を起こしてし
まうわ!」
「そんなこと言っても、意味がない!」と、ダム。「アリスはただの夢
の産物で、現実ではないから!」
「わた
|
小さな子羊よ
/FB/TheLittleLamb/
1
なにか心配するようなことがあるわけでもなかった。どこかで、友達
といっしょで、たのしくやっているのだ。ここの画廊がろうは、街から1マイ
ル離れた、丘の上にあって、途中、電話ボックスもないので、連絡のし
ようがないのだ。彼女の携帯電話は、テーブルの上に置いたままで、持
たないで出かけていた。たぶん、ウェイバリーインで、仲間と一杯やっ
ていて、オレが心配していると、彼女が考える理由もなかった。オレも
彼女も、時間にしばられる生活はしてなかったし、そのことは、お互い
に、了解ずみだった。そのうち、すぐに、帰ってくるはずだ。
ワインが、グラスに半分のこっていた。窓の外を、街の方角を見なが
ら、ひとくちづつ、飲んだ。背後のスイッチで、電気を消した。その方
が、窓の外がよく見えるからだ。澄みきった夜で、谷が1マイルは見え
た。ウェイバリーインのあかりも見えた。けばけばしいあかりで、うる
さいジュースボックスのようだった。そのせいで、寄るのを、なんどか、
ためらわせられた。なぜか、ラムは、ジュースボックスが気にならない
らしかった。彼女は、いい音楽も好きだったが。
ほかの光も、いくつか見えた。小さな農場だったり、ほかの画廊がろうとか。
ハンスワグナーのところは、ここから、1/4マイルくらい、丘を下っ
たところにあった。天窓てんまどつきで大きかった。天窓てんまどが、オレは、うらやま
6
5
|
夢、遥かなる地にて
/ST/DS9_6_4_1/
小さな出版社を通して、部数も5
0から100部の限定版で」と、ジュリアス。
「名案だと思うね」と、パブスト。
「それなら、歩道にチョークで書いたほうが、大勢おおぜいに読んでもらえるん
じゃない?」と、ケイシー。
「これなら、どうかな?彼の話を全部そのお、夢にするんだ」と、アル
バート。
「夢って?」と、ベニー。
「ディープスペースナインのラストシーンを、主人公の見た、夢にする」
「それで、どう変わるんだ?」と、ベニー。
「行けるかもな」と、パブスト。
60
59
「かもって?」と、ケイシー。
「主人公の立場次第だ」と、パブスト。
「夢を見るなら、そうね、あんまり、希望がない人よね、いい未来を夢
見る靴磨きの少年なんかはどう?」と、ケイシー。
「はあ、でも、黒人だ」と、パブスト。
「そりゃそうでしょ、黒人の司令官を夢に見るんだもの」と、ダーリー
ン。
「待った!夢なんかにしちゃ、話が台無
|
ヴァヴェリ
/FB/TheWaveries/
待ってくれているんだ。
ここには、新聞店があって、小さなミール印刷機があり、仕事もある。
正面部分は、事務所だけど、これはこれで、すごく、効率的なのさ!」
マルベニーは、あたりを見渡して、微笑ほほえんだ。
「ジョージ、きみは、自分の居場所を、ついに、見つけたね。小さな町
の新聞の編集って、ジョージにふさわしいよ」
「ふさわしい、どころじゃないよ!もう、夢中さ!みんなに、もっと、
喜んでもらいたいし、信じられないかもしれないが、イヌのように働い
て、仕事が大好きなんだ。さぁ、二階へ行こう!」
階段で、ピートは、訊きいた。
「前に、きみが書いていた、小説は?」
「半分、書いたまま。悪くはないが、オレが前に、書いていたものは、
小説じゃないな。前は、オレは、すごく冷笑的 シニカルで━━━今は」
「ジョージ。ヴァヴェリは、きみのベストフレンドだった、と思うよ」
「ヴァヴェリ?」
「ということは、ニューヨークのスラングが、ここまで、伝わってない
らしいね!もちろん、ヴェイダーのことさ。やつらを研究していた学者
が、ヴァヴェリプレースとか、ヴァヴェリスタックと呼んだのが広まっ
たのさ━━━やぁ、メイジー、ひさしぶりだね。百万ドルの笑顔は、ま
すます、その輝きかがやを増してるね!」
92
91
「そんなこと言っても、なにも出ないわよ!」と、メイジー。「さ、テ
ーブルにどうぞ!」
みんな
|
レッドダイアモンド
/RD/RedDiamond/
46
45
大きなポットの模型の横のテーブルには、ギリシャ人のニックに、ペ
ドロ、アレックス、エディフォングが座っていた。サイモンがイスにつ
くと、会話がしばらく中断して、サイモンにあいさつした。エディは、
もっともやせていて、プレートの食事を終えていたが、話に夢中だった。
「それで、オレは言ったんだ、女は5番街の水道橋にいるって。女はし
ゃべりながら歩いていた。最後に見たときは、ベルモントのジョッキー
といっしょだった。その後はどこへ行ったか━━━」
ペドロは、大きなゲップをしたのでみんな笑った。エディは、たまに
鋭い勘で競馬を的中させるので、ノミ屋に足を折れれないよう注意して
いた。
ノミ屋は、ダーティドムという太った男で、店の反対側にいた。お客
たちは、ドムのところに来て、たましいを賭けていった。ダーティドム
は、ロングアイランドの北の25エーカーの土地に住んでいた。タクシ
ー運転手たちは、アパートか抵当入りの小さな家に住んでいた。サイモ
ンは、損することもギャンブルが悪だということも知っていたので、誘
惑に負けることはなかった。
「サイ!来月から、いよいよオレたちの無線グループを始めるぜ!」と、
ペドロ。
「へぇ~」と、サイモン。コーヒーをすすりながら。
「10台から、割引つきで始める」と、ペドロ。「街で2番目に忙しく
48
47
|
パターン
/FB2/Pattern/
パターン
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ミスメーシーは、鼻で笑った。
「なぜ、みんなは、そんなに心配するのかしら。彼らはなんにもしやし
ないじゃない?そうでしょ?」
町では、どこでも、パニック状態であった。しかし、ミスメーシーの
庭は、静かだった。彼女が静かに見上げる先には、モンスターように巨
大な、1マイルはあろうかというインヴェイダーたちの姿があった。
1週間前に、彼らは、100マイルの長さの宇宙船を、アリゾナ砂漠
に静かに着陸させて、地球にやってきた。1000人近い数の仲間が、
宇宙船から出てきて、今も、そこらじゅうを歩きまわっていた。
2
1
1
しかし、ミスメーシーの言うように、彼らは、なにも、あるいは、だ
れも、傷つけなかった。彼らは、人々に影響するほどは、実体的ではな
かった。1匹が、人を踏みつけたり、あ
|
エコーバック
/FB3/Rebound/
4
スネルは、チャーター機で、ハドソン西の比較的、旅行者の少ない地
方へ行って、ホテルから━━━そこでは、お客はみんな出てゆくように
言っただけだが━━━ひとりで、考えたり、夢見たりするために、長い
ウォーキングを始めた。いい場所を見つけた。そこは、山に囲まれた谷
にある小高い丘で、景色が雄大であった。考える時間のほとんどをそこ
で過ごした。そこで、さらに、意欲が沸いてきた。やがて、動き出すで
あろう世界が見えてきて、幸福感がさらに高まった。
独裁者。彼が、自分に皇帝の冠をかんむり授けるだろう。世界の皇帝だ。だめ
なことがあるか?パワーを持つ人間に、はむかえるものがいるだろうか?
パワーが誰をも命令に服従させ、与えることも取り上げることも、さら
に━━━。
「死んじまいな!」
丘の上から、スネルは、叫んだ。声の届く範囲に誰がいようが、おか
まいなしに、気兼ねなく大声で━━━。
エピローグ
ハイキングをしていた若い男女が、つぎの日、スネルを見つけた。急いそ
10
9
いで村に戻ると、エコーヒルの頂上で、死体を見つけたと、報告した。
(終わり)
|
ハーフベア
/FB3/Bear/
プロローグ
もしも病院の待合室で、行ったり来たりしながらタバコに━━━たい
ていは間違えてフィルターの先に火をつけて、なにかを待っている父親
を見たら、その仕草からどんなに心配か分かるだろう。
しかしそれが心配だと思うなら、今、出産室の外のローカでうろうろ
している、ジョナサンクインビーをひと目見てほしい。クインビーは、
タバコのフィルターの先に火をつけて、そのまま吸っても違いが分かり
もしないのだ。
ジョナサンクインビーは、たしかに心配ごとを抱えていた。
2
1
1
始まりは、最後に動物園を訪れた夜だった。「最後に」は2つの意味
でそうだった。1つは、クインビーが1マイル以内には近づかないとい
うことであり、もう1つは、妻も近づかないということだった。彼女は
落ちて、そう、穴の中へ━━━。
その夜、起こったことを分かってもらうためには、すこし説
|
グレーの悪夢
/FB3/NightmareInGray/
グレーの悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、すばらしい気分で目覚めた。明るい春の日射しが暖かく降りそ
そいでいた。30分くらいうたた寝していたようだ。暖かい太陽の影は、
寝ているあいだにわずかに角度を変えた。公園のベンチで座ったまま、
わずかに頭が下がり、前のめりになっていた。
公園は、夏よりやさしい春の緑であふれていた。その日は、重要な日
で、彼は若く、恋に落ちていた。すばらしい恋。目がくらむ恋。幸せに
なれたのは、昨夜のことで、土曜の夜だった。
2
1
彼は、スーザンに結婚を申し込み、スーザンはそれを受け入れたよう
に見えた。スーザンは、イエスと言う代わりにこう言ったのだ。
「そうね、返事をする前に、あした、うちに来て、家族に会ってほしい
の。うちの家族みんなを愛してほしいし、わたしと同じように、うちの
家族
|
ティラノサウルス
/FB1/Runaround/
彼を前進させてい
たのだ。
大木の上の方に、なにかがいて、枝にぶらさがって、「ヤーヤーヤー」
と、あざけるように単調に鳴いていた。枝が弧を描いて落下してきて、
彼の頑丈な背中でバウンドした。攻撃なのか?一瞬、なにものかがむか
ってくるかもしれないという期待から、闘争心が沸いた。
ぶつかってきた枝をまわして、ポキッと折ってこなごなにした。直立
姿勢で、大木の上の小さな挑戦者に、大声でほえた。しかし、そいつは、
降りてこなかった。「ヤーヤーヤー」と、鳴くだけで、臆病にも、けっ
して、大木の上から動かなかった。
木の幹にからだごと力強くぶつかったが、幹は5フィートもあって、
ゆらすことさえできなかった。幹のまわりを2回まわって、ほえてから、
木立の影のなかへ進んでいった。
14
13
前方、若木のひとつに、小さな灰のなにかがいた。木を折って、あご
でかみついても、そいつは逃げたあ
|
人形の家で
/TZ/Miniature/
あいさつして、イスに座
54
53
った。
「チャーリー、気分はどう?」と、精神科医。
「最高としか、言えません!先生のおかげです」
「夢を見ることは?」
「赤ちゃんのように、よく眠れます」
「人形の家の女性は?」
「あれは、ただの人形です。先生のおかげで、目が覚めました。感謝し
ます」
「ご自分で、解決されたのですよ。私は、ヒントを与えただけ」
母は、チャーリーの受け応えを見ていて泣き出した。
「母さん!」
「チャーリー!どれほど、心配したことか!ほんとうに」
「心配させて悪かった。でも、もう、大丈夫だ!ですよね?」
「ええ」と、精神科医。
「仕事を見つけて、元通りの生活に戻るよ!」
◇
チャーリーの家。4人そろって、ココアを飲んでいた。
「母さんのココアは、やっぱり格別だ」と、チャーリー。
56
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|
ねずみ
/FB1/Mouse/
あなたが、生物学者なら。
グリムが到着して、3人は、慎重に、解剖をはじめた。違いは、小さ
いことをやめ、大きくなった。骨格は、骨ではなく、別の1つのもので
できていて、色も、白ではなく、明るい黄だった。消化組織は、まった
く常識はずれだった。白のミルクのようなものが、流れていたが、心臓
はなかった。そのかわりに、チューブに沿って、区画ごとに、接点があ
った。
「道の駅だな」と、グリム。「中央ポンプはない。1つの大きな心臓の
かわりに、多くの小さな心臓を持つわけだ。効率的と、いえる。このよ
うな生物は、心臓病を、患うわずらことはない。白の液体を、少し、スライド
に取ってみよう」
誰かが、ビルの肩にもたれかかって、体重をかけてきた。彼は、文句
を言おうと、顔を向けると、合衆国大統領だった。
「地球外からかね?」と、大統領。静かに、訊きいた。
「それに、どうやって?」と、ビル。1秒後に、付け足した。「大統領」
大統領は、うなづいた。「それは、死んで長いのかね?それとも、着
陸時に死んだのかね?」
「これは、推測ですが、大統領」と、ウィンスロー。「というのは、生
物の化学的組成が不明で、平熱がどのくらいか分からないからです。た
だ、私がここへ到着した、20分前には、直腸の体温は、95・3でし
24
23
たが、1分前は、90・6でした。熱の下がり方からいって、死んでか
ら、長くはた
|
暗黒の地球帝国
/ST/ENT_4_5_2/
「だから、なんだって、いうんです?」と、タッカー。
「ソリア人が、製造年を調べたところ」と、アーチャー。「この船は、
別の宇宙のものというだけでなく、100年後のものでもあった。使わ
れている、テクノロジーのことを考えてみろ!未来の戦術システム。進
化した生物兵器。エンジンは、夢のようなスピードを可能にする!すべ
て、われわれの手に、入るんだ!」
「聞く価値は、ありません」と、トゥポル。「あの船は、誰かが、われ
われをおびき出すために、作り出したおとりにすぎない。アーチャー副
長は、反乱騒動の責めをおうべきです」
「もう、よせ、少佐」と、フォレスト。
「船長、われわれは、ただちに━━━」
「黙れ!調査は、元帥の命令だ」そして、タッカーに。「すぐに遮蔽装
置を直せ!」
フォレストは、護衛とともに、会議室を出ていった。
アーチャーは、勝ち誇った顔で、トゥポルを見た。
◇
60
59
|
アンドロメダⅡの来訪者
/FB/AllGoodBems/
高度に原始的だ。むしろ、低度に
原始的と言うべきかもしれない。きみたちの言語は、ぼくが見たところ、
混乱した意味だらけで、ぜんぜん、数学的ではない。ぼくの観察では、
きみたちは、まだ、2つの性の段階にいる。性が1つだった時代は、ど
のくらい続いたのかい?かつて、性が1つだったことを否定しない方が
いいよ。きみの心に、アメーバという言葉が読める」
「心が読めるのかい?」と、エルモ。「なら、話す必要はないじゃない
か!」
「トゥーツ━━━つまり、ドロシーのことだけど」と、犬。「きみたち
ふたりは、テレパシーが使えないから、3方向の会話はできないんだ。
ともあれ、会話にもっとぼくたちの仲間が加わることになるよ」犬は、
また、ニヤリとした。「仲間が、どのような姿で現われようとも、驚か
ないように!みんな、ただのベムさ」
「ベ、ベムですって?」と、ドロシー。「あなたたちは、こ、こんちゅ
うの眼をしたモンスターだというの?それは、エルモがベムでつくり上
げたことよ。それに、あなたは━━━」
「ぼくは、まさに、ベムさ」と、犬。「もちろん、今、きみたちが見て
10
9
いるものは、ほんとうのぼく
|
葬送曲
/FB3/Recessional/
1
われわれは王を守るために、血だらけの平原でひとりずつ命を落とし
た。ここは、騎士が生きてたころに馬が泥を蹴けち散らしていた場所だった。
騎士も今では━━━われわれの騎士もブラックの騎士もどちらもいなく
なり━━━いったい終わりは来るのだろうか?勝利?
われわれは、忠誠心だけを持とう。チボルト司教のように皮肉や邪教
をもつのではなく。
チボルト司教は、戦いの初期に私にこう囁いささやた。
「戦って死ぬ?なんのために?」
それは、平原のはるかかなたで戦いが起こり、王を守るためにわれわ
れが整列したときだった。
それは、司教の邪教の始まりでしかなかった。司教は1つの神を信ず
るのをやめ、いっしょにゲームをプレイする神々を信ずるようになった。
神々はわれわれを人間として扱いもせず、戦う動機もわれわれのもので
はなく、われわれは、無用な戦いにくり出された操りあやつ人形に過ぎないと
信じていた。さらに悪いことに━━━なんというバカげたことだろう!
━━━ホワイトはかならずしも善ではなく、ブラックはかならずしも悪
ではないという。宇宙のスケールから見たら、どちらが戦いに勝とうと
問題ではないという。
4
3
|
ミットキーふたたび
/FB1/MitkeyRidesAgain/
まったく、別のものだった。
ミットキーは、今や、ふたたび、ミットキーであった。記憶は、その
ままでは、すこし混乱して、バラバラであった。マーストラリアの夢や
ら、ほかのすべても。
帰ってきて、ミニートを、最初に見て、電気の通った、金属ホイール
を踏んだ一歩が、彼の夢のすべてを終わらせた。わな。そう、わながあ
ったのだ。
12
11
教授は、ミットキーを裏切って、彼の知性を繊細に破壊する、ひょっ
とすると、命さえも奪いかねない、電気ショックを与えた。どしんどし
んと歩く、人間たちの利益を、知性あるねずみから守るために。
おー、そうだ、教授は、頭がよかった、と、ミットキーは、にがにが
しく考えた。ミットキーは、教授と呼びそうになった時に、そう呼ばな
かったことを、喜んだ。教授は、彼の敵だったのだ。
ひとり、暗闇の中で、ミットキーは、働かなければならなかった。ミ
ニートが、もち
|
死の手紙
/FB3/DeadLetter/
ラバティは、引き金を6回引いた。
2
ラバティは、車に戻り、運転して帰る途中、橋の上から拳銃を捨て、
アパートに帰るとすぐ寝室へ行った。
よく眠っていたが、ドアベルで起こされた。バスローブを引っ掛けて、
玄関のドアをあけた。
彼の心臓は立ったまま止まり、そのままだった。
4
3
3
ラバティのドアベルを鳴らした男は、驚いてショックを受けたが、正
しいことをした。ラバティの体をアパートの中に運び、警察と救急車に
電話して待った。
救急隊員は、ラバティが死んでることを確認し、男は警部補に質問さ
れた。
「きみの名前は?」と、警部補。
「バブコック、ヘンリーバブコックです。ミスターラバティに、手紙を
手渡すよう頼まれてました。この手紙です」
警部補は、手紙を受け取り、一瞬ためらったがすぐにあけた。
「なぜ、ただの黒い紙なのかね?」と、警部補。
「分かりません
|
失われた文明2不死
/FB3/Discovery2/
失われた文明2不死
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
失われた大きな発見の2番目は、不死の秘密だった。
不死の秘密は、1952年、合衆国海軍無線技師のポールヒッケンド
ルフ中尉が発見した。その装置は小さな箱に入った電子基盤で、ポケッ
トに入れて手軽に持ち運べた。箱のスイッチをオンにすると、装置を持
っている人のまわりがフォースフィールドで覆おおわれ、その力の強さは、
ヒッケンドルフのたくみな数学で計算しても、ほとんど無限であった。
2
1
1
フォースフィールドは、いかなる熱や放射線も完全にシャットアウト
した。
ヒッケンドルフ中尉の計算によると、人間は━━━男だろうが女だろ
うが、子どもでも犬でも━━━このフォースフィールドの中にいれば、
至近距離で水爆が爆発しても守られ、かすり傷さえ負わなかっ
|
八甲田 歩のスペースドライバー日誌
/RM/SpaceDriver/
おおうみやひろ、覚えておいて!」
34
33
ニュー芝浦
「わたしが幽霊になって、あなたの夢に出てくるですって?」と、大海
八尋。
ニュー芝浦エアポートは、行き交う人でごった返していた。
「そうなんです、しかも僕は僕で、21世紀のタクシードライバーとや
らをやってる夢なんです!」
「あなたも21世紀かぶれになったわけ?今は121世紀よ、そんな1
万年も前の古代文明を知ってなにになるっていうの?いつからそんな夢
を見るの?」
「やはり、1万年アニバーサリーが始まってからでしょうか?」
36
35
「その幽霊、ご職業は?」
「幽霊に職業があるのかわかりませんが、生前はやはり、キャビンアテ
ンダントでしょうか?あの気の強さから察するに」
「どういう意味よ、CAがみんな気が強いって
|
SFミステリー (小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン) ライトノベル風
/
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左
中央:初出年月・初放映日・初出雑誌・他
右
七.
宝くじMission
をリリースしました。
or
and
京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
SFミステリー
☆原作:フレドリックブラウンより☆
緑の世界
小さな子羊よ
ヴァヴェリ
ギーゼンスタック家
ティラノサウルス
暗闇の家
サアルバの国
ファブクリップ
☆アリスのナンチャラン☆
アンダラン
ビックリラン
ルッグラン
☆サイモンが覚え
|
殺人レッスン
/FB4/Lesson/
もっと殴られるためにすぐに立ち上がることはで
きた。
胸のうちの怒りや憎しみにもかかわらず、スティンキーはもっとよい
ことに気づいた。自分は殴られたってことだった。
スティンキーは倒れたまま、手の近くには石があった。それが、小さ
な悪魔がスティンキーの心のなかに入ってきた瞬間だった。スティンキ
6
5
ーは石を拾い上げた。
「殺せ!」なにかが囁いささやた。「ねずみを殺せ!」
それは、なににもいたらなかった。ハリーキャランは、スティンキー
の手から石を蹴り出し、スティンキーの顔を蹴り上げて歯を3本折ると、
ボーリング場の裏口から出ていった。
それは、なににもいたらなかった。スティンキーは石を投げなかった
し、とにかくハリーキャランの頭には当てなかった。スティンキーは弱
気になっていた。まだ、殺人の準備はできてなかった。
しばらくして、スティンキーは立ち上がり、家に帰った。
|
失われた文明1透明人間
/FB3/Discovery1/
透明人間の秘密は、1909年にアーキバルトプレーターによって発
見された。プレーターは、エドワード7世の宮廷に仕つかえる使者で、オス
マン帝国とゆるい同盟関係にあった小さな州の統治者だったサルタンア
ブデルクリムの宮廷に送られていた。
プレーターは、アマチュアだがとても熱心な生物学者でもあった。
2
1
1
プレーターは、ねずみにさまざまな血清を注射して、突然変異をもた
らす注射を発見しようとしていた。3019匹目のねずみに注射したと
き、ねずみは消えた。ねずみは、まだ、そこにいて、手のひらに乗せれ
ば感じるが、体毛もつめも見ることができなかった。プレーターは、慎
重にねずみをケージに入れた。2時間後、ねずみはふたたび現われた。
どこにも傷はなかった。
プレーターは、注射の量をさまざまに変えて実験を繰り返し、ねずみ
を24時間まで透明にすることができ
|
ギーゼンスタック家
/FB1/TheGeezenstacks/
わからない。考えておくよ」
2
人形の家は、よくできていた。平屋建てだったが、手が込んでいて、
屋根をずらすと、家具の配置を変えたり、人形を室から室へ移動できた。
縮尺も正しく、リチャードおじさんがくれた人形たちにぴったりだった。
オーブリーは、人形に夢中だった。ほかのおもちゃは、すべて、影が
うすくなった。目ざめているあいだ、オーブリーが考えることは、ほと
んど、ギーゼンスタック家のできごとばかりであった。
それから、すぐに、サムウォルターズは、ギーゼンスタック家のでき
ごとに、奇妙な点があることに気づいて、注意してみるようになった。
12
11
最初は、笑ってしまうような偶然のできごとだったのが、そのあとも、
つぎつぎに続いた。
その後、彼の目に、とまどいの表情が、うかぶようになった。
それから、ほどなくして、彼は、リチャードを室の片すみに呼んだ。
4人で劇場
|
ハンスカーベルのリング
/FB3/HansCarvel/
お金以外で与えられるものが、彼女を満足させるには十分では
なかったかもしれなかった。かもしれない?はっきり言おう。十分では
なかったのだ。不自然にならないように、ハンスカーベルは、調査を依
頼して、妻が浮気をしていることを知った。ハンスカーベルは、心が動
揺して苦しみ、夜眠るたびに悪夢に悩まされた。
2
その悪夢のひとつに、ある夜、デビルが現われた。ハンスカーベルは、
悩みを打ちあけて申し出た。
「なにか妻の貞操ていそうを保証してくれるものがあったら、ここにあるお金で
譲ゆずってほしいのだが!」
「もちろん、いいとも!」と、デビル。「魔法のリングをあげよう。目
覚めたら、リングがあるよ。そのリングをはめている限り、きみの奥さ
んがきみに隠れて浮気をすることは不可能だ」
4
3
デビルは、消えた。
ハンスカーベルは、目覚めた。
そしてリングをはめていることに気づいた
|
ドール
/XF/Chinga/
と、メリッサ。「今だって、やっと、暮ら
しているのに!」
「金なら、だいじょうぶだよ。オレの蓄えたくわを使えばいい」
「そんなの、だめよ」
「今まで、黙っていたが、ずっと、前から、きみのことが好きだった。
一度は、あきらめたが、これも、なにかの、巡めぐり合わせだ。こんなこと
になって、心から気の毒に思う。でも、だからこそ、力になりたいんだ」
「余計なこと、しないで!」
「それは、オレみたいな男の世話には、なれないってことか?」
「そんなんじゃないけど━━━」
ポリーは、チェリーがなくなったアイスクリームを持って、席を立っ
た。
「今日、スーパーで起きたことも━━━」と、メリッサ。「デイブが死
んだことも、どうしようもなかったのよ」
「なにを、言っている?」
28
27
「わたしには、見えるの」
ポリーは、店先のカウンターに、自分のアイスクリームを置いて、言
った。
「チェリーがもっ
|
武器
/FB2/TheWeapon/
武器
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
室は、夕暮れのなかで、静まりかえっていた。ジェームズグラハム博
士は、主要プロジェクトの中心メンバーの科学者であったが、お気に入
りのイスにすわり、考えごとをしていた。隣の室で、彼の息子が、絵本
をめくる音さえ聞こえてきそうなほど、静かだった。
2
1
1
グラハムは、このようなときに、もっとも創造的で、すばらしい仕事
をした。昼間の雑用から解放されて、自宅の薄暗い室に、ひとりすわり
ながら。しかし、今夜は、彼の心は乱れて、建設的な方向に進まなかっ
た。考えていたのは、隣の室にいる、精神的に未発達の息子のことだっ
た。おもに感じていたのは、愛情であって、数年前に、息子のことを初
めて聞かされた時に感じたような、怒りでは、なかった。少年は、幸せ
だった。それで、じゅうぶん
|
いつもふたりで
/SY/TwoForTheRoad/
「欲しくないって?ウソつけ!高級腕時計だって」
「返すわ!いらない!」ジョアンナは、腕時計をはずして、窓から、投
げ入れた。
「女は、夢がかなうと、傲慢ごうまんになる!」
「あなた自身の、夢でしょ!」
マークは、車をとめて、窓から腕時計を出した。
「ジョアンナ、きみの時計だ!」
ジョアンナは、そのまま、歩いていった。
「ジョアンナ、愛してる!」
ジョアンナは、やっと、立ちどまった。戻ってきて、腕時計を受け取
り、助手席に座った。
「さぁ、モーリスが待ってるわ!」
「ふん!」
◇
湖沿いの石橋の欄干に座る、ヒッチハイクのマークとジョアンナ。
「いっしょじゃ、だめみたいだ」と、マーク。「運がない。別れよう!
別々の道を進み、また、会えたら会おう!」
58
57
マークは、リュックを背負った。
「もし会えなかったら、よい、休暇を!悪いが、オレには」
「予定があるんでしょ?
|
聖なる神殿の謎
/ST/DS9_1_1_1/
◇
シスコ中佐は、ターボリフトを降りて、プロムナードのクワークの店
へ入った。店は、多くの人で賑わっていた。
「さぁ、賭けて!一攫千金も夢じゃないからね」と、ロムは客に呼びか
けていた。
「ダーボ!」と、女性の声。
シスコ中佐は、クワークの店の賑わいに満足して、カウンタに腰掛け
た。
「いやぁ、中佐、何を飲む?」と、クワーク。
「ベイジョーのシンセール!」と、シスコ中佐。
「ああ、やめときな!ベイジョー人っていうのは、信仰もあつい連中だ。
でも、奴らの作る酒は、最低だ。信心深い奴らの作った酒は、飲めたも
んじゃない。子供を牢屋にぶちこむような、連邦の士官の酒もな!」
◇
「ステーション日誌、宇宙暦46390・1。エンタープライズは、小
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型艇三隻をディープスペースナインによこし、次の任務地であるナポリ
ス星系へと出発する。一方、医療チームと科学チームの
|
オーマイガー
/FB2/Jaycee/
5000万を越える女性が単性
生殖で妊娠し、子どもたちが生まれた。性のバランスをとるのに、幸運
だったのは、単性生殖で生まれた子どもたちは、すべて、男性であった。
エピローグ
「マルシアが言うには」と、ラルストン夫人。「ヘンリーの心配は、ジ
ョンのことらしいの。でも、理由がわからないって。だって、ジョンは、
あんなにいい子なんですもの、と言っていたわ」
そのとき、いきなり、ドクターグラハムが、ノックもなしに室に入っ
てきた。顔は、まっ白で、目は、大きく見開かれ、同僚を見つめて、言
った。
「ぼくが正しかった」
「正しいって、なにが?」
6
5
「ジョンのことだよ。だれにも言ってなかったんだが━━━。昨夜のパ
ーティーで、お酒を切らしたとき、ジョンがなにをしたと思う?」
ドクターラルストンは、まゆをひそめた。
「水をワインに変えたのかい?」
「ジンに変えたんだ。みんな、マ
|