原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 2.40 (株)美利崎人 (ビリザキト)
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NOVELYst AutogeNerating dimensional space
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◆◇◆更新ニュース◇◆◇
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一.
ゲストがひとりで使える専用サイト
をリリースしました。
ゲスト専用非公開サイト自動作成
(使える文字は半角の英数字と_のみ、6〜15文字)
上の入力欄にIDを指定し、自分用のゲストルームを作成。
公開しない(リンクを張られない)限り、他人は入れません。
(Google等あらゆる検索から守られます)
ゲストルームは、1人1ルームまででお願いします。
(複数作る場合は、同一IDにしてください)
9タイトル、ゲスト制限あり(nov:15KB、画像:120KBまで)
1タイトルあれば、15KB制限でも、novを分けて、開始
ページを%pag 20とずらすことで、いくらでも書けます。
URLを、ID_10桁番号の形で作成後、ゲストルームへ入り
ます。そのURLは、メモ帳かお気に入り登録にのみ記し、
他から一切リンクを張らないでください。(1か所でも
リンクを張ると、検索ロボットに無数に侵入されて、
公開しているのと同じことになります)
一)
試用版 ゲストルーム
は、プロトタイプとして保存。
(以下、略)
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京 都 大原
星 銀河
夢 心
人形 宇宙船
月 夜 花 光
月 夜 花 光
、 ◇
令 和
SFミステリー
「トゥーフ!」 キャビア マーストラリア ビックマック 記憶
ホラー シリウス コロシウム ナスティ アボミっぽい 「ギャーッ!」 ねずみ アリス
[月 夜 花 光 or検索] ヒット 97 件です。
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囚人のピアノ
/TZ/TheConvictsPiano/
と、言って、出ていった。
「そうだな」と、リック。
リックは、ピアノをあけてみた。鍵盤を押すと、音がした。
イスをあけると、楽譜がいくつも入っていた。
「スコットジョプリンのメイプルリーフラグ」
楽譜を開いて、ピアノに座った。
「1899年に発行か━━━」
初めての曲だった。右手だけで、出だしを弾いた。左手は、包帯をし
ていたが、なんとか弾けた。3・4小節で、軽快なリズムが出てきた。
夢中になって弾いてるうちに、いつのまにか、赤の楽団の制服を着て、
夜の公園の野外ステージでピアノを弾いていることに気づいた。
周りには、トランペットやホルンのブラスバンドが一緒に演奏してい
た。公園は、感謝祭のお祝いで、テーブルクロスが敷かれ、帽子をかぶ
って着飾った男女が、散策していた。
10
9
セーラー服を着た女性が、花火を持って、楽団に近づいてきた。リッ
クは、花火を受けとろうとして、手を
|
人形の家で
/TZ/Miniature/
44
43
はずれなかった。男が寝室に入ったのを見て、チャーリーは、近くにあ
った像で、ガラスケースを割った。すぐに、警備員が、駆けつけた。警
備員は、チャーリーが持っていた像を預かった。
「男が、彼女を」
「なんですって?」
「昨夜、キスを断られたのに、また、やって来た」
「そうですか」警備員は、チャーリーの腕をとって、静かに出口に誘導
した。
「男は、止めようとしたメイドを殴って、彼女を襲った。男は、彼女を
抱えて、寝室へ。なんとかしなきゃと思って」
「そうでしょうとも。分かりますよ」
「止めようとした。止めるために━━━」
ガラスケースを割られた人形の家は、なにごともなく、アイリーンは、
ピアノの前に座っていた。
◇
チャーリーは、ワードローブを着て、ソファにいた。精神科医は、自
分のタバコに火をつけた。
「あなたは、確かに」と、精神科医。自分のイスに腰掛けた。「その光
|
ジバゴ
/SY/Zhivago/
いいかな?」
◇
ユーリの叔父の家の書斎。3人で、夕食後のコーヒーの準備をしてい
た。
「よく見てろ」と、叔父。ランプから、棒状にした紙に火をつけた。
「モスクワにある、最後の葉巻の、最後の半分だ!火をつけるぞ」そう
言って、葉巻をくゆらせた。「どうだ、料理は?」
「おいしかったです」と、ユーリ。
「ほめてやれ」と、ユーリに合図した。
「とても、おいしかったよ、トーニャ」
「たいしたものじゃ」と、トーニャ。
「3か月とっておいた、サラミだ」と、叔父。
「ほんとなの?」と、ユーリ。
「時計と交換したの」
「やり手でね。コーヒーも、その手で手に入れた」
「やめて、パパ。言わなくたって。むこうで、詩は書いたの?」
130
129
「たくさんね」
「いいのが、書けた?」
「ああ、そう思うよ」
「見てもいい?」
「もちろんさ」
「看護婦さんは?どうされたの?」トーニャは、カップにコーヒーを注
|
オーマイガー
/FB2/Jaycee/
ドクターグラハムが、ノックもなしに室に入っ
てきた。顔は、まっ白で、目は、大きく見開かれ、同僚を見つめて、言
った。
「ぼくが正しかった」
「正しいって、なにが?」
6
5
「ジョンのことだよ。だれにも言ってなかったんだが━━━。昨夜のパ
ーティーで、お酒を切らしたとき、ジョンがなにをしたと思う?」
ドクターラルストンは、まゆをひそめた。
「水をワインに変えたのかい?」
「ジンに変えたんだ。みんな、マティーニを飲んでいたんでね。さっき
も、ジョンは、サーフボードなしで、サーフィンに行くというので、た
ずねると、想像力さえあれば、そんなものは、必要ないというんだ」
「なんて、ことだ」と、ドクターラルストン。顔を手でおおった。
かつて、人類史上、1度だけ、処女懐胎があった。今、5000万の
処女懐胎で生まれた少年たちが、元気に育っていた。
10年後に、新たな5000万のジェーシーが現われる
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緑の世界
/FB/SomethingGreen/
緑でおおわれた世界があるんだ。
これから、そこへ、いっしょに、行くんだよ。もうすぐね!オレは、そ
の世界から来たのさ。そこは、宇宙でもっとも、うつくしいところだよ、
ドロシー。きっと、きみも、好きになるさ」
マクガリーは、ふりかえって、茶の平原に茶の茂み、上空には、青紫
の空に、赤く輝く太陽を見渡した。たえず、赤く輝く太陽、クルーガー
は、この惑星では、けっして沈まず、昼が終わることはなかった。惑星
の同じ片側を、つねに、太陽に向けているからだ。地球の月が、つねに、
表側を地球に向けているのと同じだ。
昼もなく、夜もなかった。影の境界線を越えて、氷つくような寒さで、
生命を維持できない、夜の側に行かない限り。季節もなかった。気候は
一定で、気温も変わらず、風もなく、嵐もなかった。
8
7
「たとえ、住みにくい星であったとしても」と、マクガリーは、考えた。
何千回目か、いや、何百万回目に。
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探検隊
/FB3/Expedition/
6
5
エピローグ
「マクソン船長が、鉄腕マクソンと呼ばれる理由は、つぎの事実による
のでしょう。第2次火星探検隊は、予定では1年後であったが、実際に
はかなり早く、たったの9ヶ月と2日で到着した」
「これで、アンブローズ君、あなたの質問の答えになったでしょうか?」
(終わり)
8
7
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オレとフラップジャックとマルスd星人
/FB4/Flapjack/
彼らのひとりがまた懐中電灯を振ったので、元
の場所に戻った。
18
17
3
彼らのうちのふたりが、後ろ足で立って、レバーを引っ張ったり、ノ
ブを回したりした。装置のてっぺんに、旧式の蓄音機にあるようなラウ
ドスピーカーが付いていた。突然、ラウドスピーカーがしゃべった。
「やっと正しく調整された、マンドゥ!」
オレは小石を当てられてノックダウンした気がした。動物園から逃げ
出してきたような生物がいて、なにがしかのおしゃべりマシーンを使い
出した。オレは岩の上に座って、ラウドスピーカーを見つめた。
「いわば、そうだな」と、ラウドスピーカー。「この地球の生物は、見
たところ、心のようなものを持っていて、オレたちとコミュニケートで
きそうだ」
生物たちはみんな装置から離れたところを歩いていた、ひとりを除い
て。ひとりは、ダイレクトにフラップジャックに向かって、言った。
「よろしく!
|
ミットキーふたたび
/FB1/MitkeyRidesAgain/
「きみは?━━━う、そう
か、なにが起こったか、分かった。X19光線プロジェクターが、きみ
のケージの外から、誤射したようだ。そして、きみは、ぼくのように、
教授の話から、英語がしゃべれるようになったんだ。きみの名前は?」
「ホイットニーと、教授は、呼んでいる。それが、名前だろう」と、ホ
イットニー。「X19光線プロジェクターって、なんだい、ミットキー
?」
ミットキーは、説明した。
「ふ〜ん」と、ホイットニー。「可能性が、多くの可能性があるね。月
への旅行より、ずっといい。プロジェクターを使った、きみの計画は?」
ミットキーは、説明した。ホイットニーの、小さな明るい目が、さら
に、明るく、小さくなった。しかし、ミットキーは、それに気づかなか
った。
「月に行かないなら」と、ミットキー。「降りてくれば、壁の中の隠れ
方を、教えてあげるよ」
「いや、まだだ、ミットキー。ほら、ロケットの発射は、明日の夜明け
32
31
|
ブルーモンスター
/FB5/brmon/
ブルーモンスター
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼の生涯にスペクトルがあるとすれば、彼の生涯がほとんど怪奇その
ものだったように、それはまさしく、怪奇だった。光のスペクトルが、
赤外線から紫外線に亙わたるように、それは、絶望の夜の思考である、ウル
トラブラックから、神が山の上から見おろすように、彼が他人の心、思
考や知識を見おろす、ハイテンションの目覚めや輝きである、インフラ
ホワイトに亙わたっていた。しかしその間には、なにかがあって、ブラック
とホワイトの間に、グレーがあるように、単純に接することを拒む、赤
の帯域があった。赤は、激しい怒いかりだった。彼の意識が、赤の帯域に差
し掛かると、殺人鬼となり、非常に危険だった。彼はすでに、まったく
2
1
面識のない、ふたりの男とひとりの女を殺していて、捕とららえられ
|
“スペーステロリスト”ターナロス
/ST/DS9_1_1_2/
「君もコーマにいたのか?」と、シスコ中佐。
「テロ組織にいた人間が、政府の仕事なんかしていると思いますか?」
12
11
「コーマの連中は、カーデシア人だけでなく、邪魔なベイジョー人まで、
みさかいなく殺している。確か、先月の政府高官の暗殺にも、犯行声明
を出していたはずだ」
「でも、ターナは別です」
「コーマの一員か?」
「ええ、でも」
「かばう気なら、任務からはずれてもらう!どっちつかずの気で任務に
あたられるのはごめんだ。彼がコーマのテロリストなら、このステーシ
ョンを隠れ蓑にして、破壊活動を続けるおそれがある」
「私は、ベイジョーの利益を優先します。どっちつかずの気じゃないわ。
今のベイジョーには、ターナロスのような強い意志を持った人間が必要
なんです」
「カーデシアを倒せればテロも許すというのか?」
「我々が強力な独立国家をもう一度築きづくためには、コーマのようなテロ
リストグルー
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白日夢
/FB7/Daymare/
◇
カクアは、通話スクリーンで、ドクタースカイダーに会った。「ハロ
ー、ドクター」と、彼。「分かったことは?」
「見たもの以外は、なにも、ロッド。明らかに、ブラスターだ、至近距
離から」ロッドカクア警部補は、自分を落ち着かせた。「ドクター、も
う一度?」
「なにが問題?」と、スカイダー。「前にブラスター殺人を見たことな
い?見てないらしいな、ロッド、あんたは若すぎる。しかし、50年前、
オレが学生だった頃は、1か月に1度は見た」
「彼の死因は?」
ドクタースカイダーは、驚いたように見えた。「あんたは、あれほど
証拠が明らかな男を、扱ったことがないようだな。あんたも、あれを見
たと思うが、左肩の肌が全部焼け焦こげて、肉が露出して、骨を焦こがした。
実際の死因は、ショック死だが、爆発は、生命機能を傷つけてない。あ
らゆる可能性を考えて、焼けたことは死因ではなかった。しかし、ショ
ックは瞬時にそれをなした」
夢は、こんなふうだと、カクアは自分で思った。
「夢では、意味なしに、なにかがおこる」と、彼は考えた。「しかし、
14
13
オレは夢を見てるのではなく、これは、現実だ」
「ほかに傷は?あるいは、死体に、しるしがあったとかは?」彼は、ゆ
っくり訊きいた。
「なにも。提案するが、
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歩兵
/FB1/Sentry/
歩兵
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
彼は、ぬれて、泥だらけで、ひどくおなかがすいて、寒かった。しか
も、故郷の星から、5万光年も離れた星にいた。
奇妙な青い太陽が、かがやいていた。重力も、彼の星の2倍もあって、
動くのも、困難だった。
1万年のあいだ、戦況は、変わらなかった。空軍のパイロットたちは、
流線型の宇宙船に、ファンシーな武器が使えて、上機嫌だった。チップ
が地上にバラまかれると、歩兵めがけて、地面をはってきて、足という
足は、すべて、血で染められた。
2
1
このひどい惑星に、上陸するとは、彼は、まったく、聞かされていな
かった。惑星の地表は、エイリアンたちも、そこにいるがゆえに、神聖
なる戦場だった。そのエイリアンたちは、この銀河に存在する、われわ
れ以外の、唯一の知的生命体であった。冷酷で、みにくく、
|
星雲を越えて
/ST/StarTrek2016/
待て!
これ、船だろ?」
「あなたの友達さがすの手伝うから」と、ジェイラ。「これ、直すの手
伝ってほしい。この星、出てゆくために!」
「これ、きみの船か?」
「いいえ、スコット」と、ジェイラ。「あなたの」
ジェイラは、ライトで船の紋章を照らした。そこには、こう書かれて
いた。
USSフランクリン NX326。
「驚いた!」と、スコット。
◇
墜落した円盤部。
異星人の女性船長を先頭に、カークとチェコフが来た。
夜の暗闇に、あちこちに燃えている火が残っていた。
「船長」と、チェコフ。「まだ、パワーが残ってますよ」
「よし、ブリッジから、クルーを捜そう!」と、カーク。
暗い谷を、敵兵が2人、緑に輝く銃をかざしながら、通っていった。
88
87
3人は、円盤部の割れ目から入って、暗いブリッジに来た。
「スクリーンは、無傷です、船長」と、チェコフ。「こっちに、パワー
をまわして
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殺人レッスン
/FB4/Lesson/
ふつうは。
時として、少年たちは、巧みな才能でニックネームをつける。体がにお
っていたわけではない。少年として、両親に週1回はフロへ入るようし
つけられていたからだ。大人としては、いきな服装で、なにか油ぎった
かんじにこざっぱりしていた。実際に油ぎっていたわけではないから、
これは偏見だろう。ヘアオイルは使っていた。
そろそろ話を先に進めよう。スティンキーエバンズに戻って、レッス
ンその1から。その時、スティンキーは14才で、ギャングの仲間だっ
た。土曜の夜はいつも、10セントストアを襲ってポケットをいっぱい
にして店を出てくるようなギャングだった。ほとんどの連中はうまくや
っていて、つかまることはめったになかった。
ハリーキャランは、ギャングの親玉だった。ハリーは、ほかの少年た
ちよりすこし年上で、コネがあった。かみそりの刃やレコードプレーヤ
ーの針やらの20ドルの価値はありそうな雑多な寄せ集めを、ハリーの
4
3
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アリスのビックリラン
/LC/AliceWonder/
と、3月ウサギと帽子屋。
そのとき、アリスが近づいてくるのに気づいた。
「多くの場所があるのに!」と、アリス。テーブルの別のすみにある肘掛ひじか
けイスに座った。
「ワインは、どう?」と、3月ウサギ。気を取り直して。
アリスは、テーブルを見渡したが、お茶しかなかった。
「ワインなんて、ないわ!」と、アリス。
「たしかに!」と、3月ウサギ。
「ないものをすすめるのは、おかしい!」と、アリス。怒おこって。
「招待状なしに、席につくのもね!」と、3月ウサギ。
118
117
「あなたの席とは知らなかった!」と、アリス。「3人以外にも多くの
席があるわ!」
「きみの髪かみは、切ったほうがいい!」と、帽子屋。興味深そうにアリス
を見て、初めて口をひらいた。
「人の趣味に口出ししないように、教わらなかったの?」と、アリス。
「とても失礼だわ!」
「なぜ、カラスはライティングデスクのように見える?」と、帽
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パペットショー
/FB2/PuppetShow/
パペットショー
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
8月の泡立つような暑い日の午後、ホラーは、チェリーベルにやって
きた。
8月は、言うまでもなく、アリゾナ州、チェリーベルでは、連日、焼
けつくように暑かった。国道89号線で、だいたい、トゥーソンの南4
0マイル、メキシコ国境の北30マイルにあった。
2
1
1
国道の両側には、両方向の旅行者めあてに、ガソリンスタンドや、食
料品店、ビールとワイン専門の居酒屋や、国境まで待てない人たちのた
めに、派手な色彩の肩掛けのセラーペや、編革サンダルのヒュアラーチ
を売る店や、ハンバーガーショップ、それに、数十軒のメキシコ系アメ
リカ人の住む家があった。メキシコ系アメリカ人たちは、南の国境の町
のノガーレスで働いていて、なぜか、チェリーベルに住んで、時にはT
型フォードで、通
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すい星はさりゆくとも やがて きたらむ
/FB2/Reconciliation/
すい星はさりゆくとも やがて きたらむ
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
夜の外は、静かで、星がまたたいていた。けれど、室内は、殺気だっ
ていた。男と女が、数フィート離れて立ち、お互いを憎しみに満ちた目
で、にらみつけていた。
男のこぶしは、固く握られ、いまにもパンチを繰り出しそうであった。
女の指は、広げられ、かぎつめのようにカーブさせていた。しかし、ふ
たりとも、腕は、脇から離さなかった。ふたりとも、良識ある市民であ
った。
2
1
1
「キライよ」と、女。声が低くなった。「アンタのすべてがキライよ」
「キサマの方こそ。キサマの贅沢のために、さんざんしぼり取られたあ
げく、こっちには、もう、キサマのエゴのために、バカなものを買わさ
れるカネさえ残ってないんだ」
「それは、ウソよ。アンタだって、それがウソだってわかってる
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ヴァヴェリ
/FB/TheWaveries/
ブラントロックから、フェッセンデンが放送したんだ。今から、数分も
しないうちに、フェッセンデンのCQ━CQが聞こえてくるよ、飲み物
を賭かけてもいい!」
「オーケー、しかし、最初のジ━ジ━ジ━は、なんだい?」と、ジョー
ジ。
マルベニーは、ニヤリとした。「マルコーニだよ。当時、放送された、
もっとも強力な電波は、だれが、いつ、なにを発信したものだと思う?」
「マルコーニなの?122年前?ジ━ジ━ジ━?」と、メイジー。
「その当時の最高出力。1901年12月12日、最初の大西洋横断信
号さ。ポルドゥーにあるマルコーニの無線基地から、200フィートの
アンテナで、Sの連続信号、ジ━ジ━ジ━、を送信して、マルコーニ自
身は、ふたりの助手とともに、ニューファンドランド島セントジョーン
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23
ズで、凧たこで吊つり上げた、高さ400フィートのアンテナで待ち受け、つ
いに、信号を受信したんだ。これ
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ミットキーあらわる
/FB1/TheStarMouse/
空気抵抗はないと、考えられている。たぶんね。ロケットは小
さいから、空気抵抗は、無視できる」
ミットキーは、少しも、気にしなかった。アルミ合金で覆おおわれた、シ
リンダーの中で、ミットキーは、太って、幸せだった。
「今日が、その日だよ、ミットキー。きみに、ウソは言わない。保証と
かはないけど、これから、危険な旅に行くんだ、親愛なる友よ。
チャンスは、フィフティフィフティくらいかな、ミットキー。月か爆
発でなく、月に爆発、あるいは、たぶん、安全に地球に戻れるよ。ミッ
トキー、分かるよね?月は、緑のチーズでできてないんだ。そう見えて
も、きみは、チーズを食べるために、月に住むことはできないんだ。月
には、大気がないから、住めないし、ひげがあっても、だめなんだ。
それなのに、なぜ、わしがきみを送るのかって?それは、ロケットが、
超スピードを出せないかもしれないからさ。それができなくも、別の実
験がある。ロケットが、もしも、月に行けなくても、地球に戻って来れ
るか?その場合、ある道具が、宇宙空間で知られてることより、多くの
情報をもたらしてくれるんだ。きみがもたらす情報は、きみがちゃんと
生存しているかどうかもそうだし、ショック吸収器具や翼がつばさ、地球のよ
うな大気でも、十分役立つかどうかということも。分かるかい?
あとで、ロケットを、大気のある火星へ送ったときに、ショック吸収
器具や翼につばさ必要なサイズを、計算するためのデータを、もたらしてくれ
16
15
るんだ。いずれにせよ、ミットキー、きみが戻れなかった場合でも、有
名になれるよ。地球の成層圏を越えて、宇宙へ出た、最初の
|
お手伝いさんはジーナデービス2
/FD/FD3_3_1/
聞いてくれました」と、アレックス。「1年生から、めぼし
いのをピックアップして、パーティで入会テストするのよ」
「なんで、アルファクラブなんか入りたいの?」と、マロリー。「お金
6
5
持ちのキザな連中の集まりじゃない?名誉にお金に夜遊び、それしか頭
にないんだから!」
「それが、いいんじゃない!」と、アレックス。
「アレックス」と、カレン。「なにか作りましょうか?」
「あ、ごめんね」と、アレックス。「忙しくて、言うの、忘れてたけど、
今日も変わらず、すごくきれいだよ!」
「ありがと」と、カレン。
「毎日、言ってるよね?きのうは、言ったっけ?」
「ええ、聞いたわ」
「アレックス」と、スティーブン。食べ終わった皿を流しに運びながら。
「エクスタシーのあいだ悪いんだが、もう出掛けるぞ、いっしょに車で
行きたかったなら、急いでくれ!」
「あ」と、アレックス。「あと、2・3分待って、スージーが、8時
|
ティラノサウルス
/FB1/Runaround/
ティラノサウルス
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
長い日々のあいだ、彼は、空腹の森をぬけ、低い木や砂の、空腹の平
原を横切り、のっそりとさまよった。大きな水に流れこんでいる、静寂
の流れのわきに沿って、さらに、さまよった。いつも、空腹だった。
ずっと、長いあいだ、空腹だった。
たまに、食べられそうなものがいたが、いつも小さかった。ひづめの
あるやつだったり、足指が3つだったりした。みんな、とても小さかっ
た。そんなやつらの1匹では、彼のものすごい食欲のほんの1片しか満
たしてくれなかった。
2
1
それに、小さいやつらは、とてもすばしっこく走った。やつらを見つ
けて、大きな口からよだれをたらしながら地面をゆらして突進してゆく
と、やつらは、木々のあいだを毛皮のいなづまのように、さっと、どこ
かへ行ってしま
|
ノヴァリアン試用版
/novelyan/guestroom/
(画像提供:
ISFDB)
SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 2.40 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
ゲストルーム
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
サンプルあり(
1
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4
) presented by bilyzkid
◆◇◆更新ニュース◇◆◇
一.
ゲストがひとりで使える専用サイト
をリリースしました。
ノヴァリアン NOVELYAN 2.40 試用版
ご使用方法
小説コマンドの説明
画像コマンドの説明
詩的コマンドの説明
FAQ
|
アリスのアンダラン
/LC/AliceUnderGround/
私が知る限りもっとも乾かわいたものです!ご静聴くせいちょうださい!
38
37
ウィリアム王は、ローマ教皇の信任を得て、すぐにイギリス国民に王
として認められ、後に略奪と侵略の限りを尽くしました。メルシアとノ
ーサンブリアの伯爵であったエドウィンとモカーは━━━」
「ゲェー!」と、ロリー。ふるえながら。
「なんですか?」と、ネズミ。顔をしかめながらも礼儀正しく。「なに
か言いました?」
「いいえ、私じゃありません!」と、ロリー。あわてて。
「そうですか」と、ネズミ。「先を続けます。メルシアとノーサンブリ
アの伯爵であったエドウィンとモカーは、ウィリアム王を認め、また、
カンタベリーの愛国的な大司教のスティガンドでさえ、エドガーアスリ
ングとともに、ウィリアム王に拝観し王冠を奉納ほうのうするのが懸命と考えま
した━━━。なんですか?」ネズミは、話し始めたアリスを見た。
「濡ぬれたままだわ!」
|
アンラッキー
/FB1/Unfortunately/
アンラッキー
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
ラルフNCー5は、監視スクリーンのアルクトゥルス第4惑星を見て、
安堵あんどのためいきをついた。コンピュータが、そう、教えてくれたのだ。
アルクトゥルス第4惑星は、ここでは、唯一の、人が住んでいる、居住
可能な惑星で、となりの太陽系まで、数光年離れていた。
彼は、食料を必要としていた。燃料や水は、じゅうぶんだったが、冥めい
王おう星の兵站へいたん部は、彼の偵察艇に物資を補充する際、食料を補充しわすれ
た。宇宙マニュアルによると、アルクトゥルス第4惑星の原住民は、友
好的だった。頼めば、なんでも与えてくれるという。
2
1
マニュアルには、この点について、詳細に記述されていた。自動操縦
で、着陸を指示すると、アルクトゥルス星人に関する記述を再読した。
「アルクトゥルス星人は」と、ラルフNCー5。
|
恐怖のウイルス
/ST/DS9_1_2_1/
ふたりとも側頭葉からこれが見つかりました」
「ウイルスか?」
「このウイルスは、神経細胞の連結部分に潜み、情報伝達を攪乱かくらんするの
です。たとえば、これを見ると、目から脳へ映像が送られ、トリコーダ
という言葉と結びつきます。このウイルスは、そこを邪魔するのです」
「つまり、トリコーダを見ても、口からは別の言葉が出るのか。窓とか」
「その通りです」
「ドクター、また、患者が出ました」と、看護婦。
「夜が流れだした」と、ひとりの患者。
「月が瞳を閉じ、トンネルの向こうから太陽が来たんです」と、別の患
者。
26
25
「ドクター、今からステーションを緊急隔離体制に置こう」と、シスコ
大佐。
「わかりました」
◇
オドーは、クワークの店に立ち寄った。
「クワーク、いったいこれはどういうことになっているんだ?」と、オ
ドー。
「なんか変かい?」と、クワーク。
「客が戻ってきたみたい
|
天使は淋しい道を行く
/TS/LonelyRoad/
トラックは、また、蒸気をあげながら、走りだした。
26
25
3
トラックは、牧場にとまっていた。
リチャードは、牧場主の若い女性と納屋から出てきた。
「狩猟のシーズンは」と、女性。「来月からだから、まだ、なにも仕事
がないんですよ。すいません」
「いや、おじゃましました」と、リチャード。
「ほかにもあるんですが、でも、どこも閉まっています。山越えなら、
国道にいらしゃれば、いろいろ、お店もいろいろあったのにねぇ」
「ええ、そうでしょうね」リチャードは、トラックに戻った。
「長くかからないと、いいけど」と、シスター。
「仕事はないんです。この先も、どうやら、なさそうですよ」
「でてきますとも」
干草を積んだ、大型トラックが、牧場に入ってきて止まった。男性が
降りてきて、前輪のタイヤを蹴っ飛ばした。
「あの方は、助けがほしいのではないかしら?」と、シスター。
「冗談じゃない、
|
アンドロメダUの来訪者
/FB/AllGoodBems/
「数日あれば、十分だ。新しい宇宙船を、ぼくたちは、数時間で作れる。
これは、きみたちにとっては、ビックリすることだろうけど、ぼくたち
は、遅い次元で作業できるからね」
「ああ、そうか」と、エルモ。
「どういう意味なの?」と、ドロシー。
「遅い次元さ」と、エルモ。「前に、オレが書いたストーリーで使った
アイデアだよ。時間比率の異なる次元へ行って作業すれば、そこでの1
か月は、帰ってくれば、こちらの次元では、出発してから数分か数時間
しかたっていないのさ」
「あなたがそれを発明したの?エルモ、すごいじゃない!」
エルモは、ドーベルマンに向かって言った。「それが、おまえらの要
求のすべてかい?宇宙船が完成するまで、おまえらを、ここにいさせて
あげて、このことを誰にも話さない」
「そのとおり!」と、ドーベルマン。うれしそうだった。「不必要な不
便は、強しいないよ。ただし、きみたちは、監視される。ファイブか、ぼ
くによって」
「ファイブ?どこにいるんだい?」
「ビックリしないでほしいけど、ファイブは、イスの下にいるよ。さっ
き、ドアの穴から入ってきたんだ。ファイブ、こちらは、エルモスコッ
24
23
トとドロシースコット。彼女のことをトゥーツと呼ばないように!」
イスの下には、ガラガラヘビが
|
ボディスナッチャー
/SY/BodySnatcher/
どこへ?」と、ジャック。
「きみたち、自分の言っていることを、考えてみろ」ギブナーは、起き
上がって、笑いをこらえきれない、という顔をした。「死体が消えたっ
ていうなら、まだしも、別の体とか、複製とか、いったい、なんだ?」
「まともじゃないのは、分かるけど、事実なのよ!」と、リサ。立ち上
がって、声を荒げた。
「われわれそっくりの体なんだ。なぜ、信じない!」と、ジャック。
「みなが、精神異常?」と、リサ。
「そろって、幻覚を見たと、信じさせたいの?」と、ナンシー。
マシューは、ギブナーに話すのをあきらめて、ドアの外へ出た。
「私は、夜中に電話で呼ばれて、きみたちを助けに来ただけだ」と、ギ
ブナー。
「悪かったよ。迷惑かけたなら、あやまるさ」と、ジャック。「だが、
あやまるのも、腹が立つ!」ジャックは、ドアノブをたたいた。ナンシ
ーが、ジャックのコートをつかんで、止めに入った。「ナンシーをおこ
らせたな!」
マシューは、テラスで外を見ていた。高層ビルや、ゴールデンブリッ
ジが見えた。ギブナーが、帰るために、出てきた。背広をぬいで、手に
持っていた。
「正体不明だが」と、マシュー。「たしかに、見た。ぼくは、戦う!」
84
83
「マシュー、きみを信じるよ。昔からの友人だからな。作戦は?」
|
暗闇の間奏曲
/FB4/Interlude/
ベンランド保安官は、おごそかな目をして言った。「オーケー、ボー
イ。イライラするのも当然だ。あんたの言ってることが本当なら、なに
も問題ない。なにも心配するな!すべてうまくゆくよ」
「3時間前、保安官」アレンビィは言った。「町に来るのが遅れて、起
こしてしまって悪かった。姉がヒステリーを起こして、落ち着かせてい
て、おんぼろ車のエンジンがなかなか掛からないで」
「オレを起こしたことは気にするな。保安官の仕事は24時間だ。遅く
ならなくても、たまたま今夜は早めに寝床に入ったんだ。さぁ、なにが
あったのかもう少し詳しく話してくれ!
2
1
名前はルイアレンビィと言ったな。アレンビィはこのあたりでは有名
だ。クーパービル一帯でレストランをやっていた、ランスアレンビィの
親戚か?オレはランスと同級生だった━━━ところで、その未来からや
って来たというやつだが」
1
|
緑の悪夢
/FB3/NightmareInGreen/
緑の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は目覚めると、昨夜ベッドの中で考えた強い決意を思い起こした。
それは、ウィリアムがふたたび男に、強い男になるために曲げてはなら
ない決意だった。妻のデイジーに離婚してくれるよう断固として要求す
る。そうしなければ、すべてを失って2度と勇気を持てなくなるだろう。
6年間の結婚生活の最初から、離婚は不可避だった。
今が、そのターニングポイントだった。自分より、あらゆる点ですぐ
れた女性と結婚することは、耐えられないだけでなく、自分がだんだん
弱々しい生き物、希望を失ったねずみになっていってしまうのだ。
2
1
1
デイジーは、あらゆる点で、ウィリアムより優まさっていた。彼女は、ア
スリートだったので、ゴルフでもテニスでもあらゆるスポーツで、彼を
やすやすと打ち負かした。デイジーは、ウィ
|
眠れるステーション エムポックノール
/ST/DS9_5_6_4/
マニフォールドシステムのス
ペアがないかどうか訊きいてみるのはどうです?」と、オドー。
「大喜びで助けてくれるだろうな、他に方法はないか?」と、シスコ大
佐。
「今は使われていないカーデシアのステーションから失敬してくるとい
う手があります」と、オブライエン。
「エムポックノールか?」
「ディーエスナインと同じ構造で、一年前に閉鎖されました。しかしプ
ラズママニフォールドシステムはまだ使えるかもしれません」
「付近でのドミニオンの活動はどうだ?」
「ここ数か月はありません。戦略的には価値のない星域ですから」
「しかし、ひとつ問題があります」と、オドー。
「カーデシア人が基地から撤退するときは、侵入者撃退対策として、わ
なを仕掛けていくのが普通なんです。そのわなを解除するには、カーデ
シア人でないと」
「では、カーデシア人を連れていけばいいわけだ」と、シスコ大佐。
8
7
◇
チー
|
ねずみ
/FB1/Mouse/
「パレードかなに
かですか?」
「なにか、宇宙船のようなものが」と、ビル。「セントラルパークに着
陸したんだ。火星か、どこかから。そのうち、歓迎のスピーチを、聞け
るよ」
「なんですって?それは、なにを?」
「なにも」
エレベーターボーイは、ニヤリとした。「おもしろいですね、ミスタ
ーヒラー。ネコは、どうしてます?」
「元気だよ」と、ビル。「きみのは?」
「ご機嫌ななめですね。昨夜帰ったときに、ベルトの下、数インチに、
本を投げつけられましたよ。私が、夜、数ドル使ったことを、責められ
ましてね。あなたのワイフは、最高ですよ」
「そう思うよ」と、ビル。
窓に戻ってみると、すごい数の群集だった。セントラルパークウエス
トは、どの方向も、半ブロックづつの人々のかたまりができていて、公
園全体が、どの通りも、人々に埋め尽くされていた。唯一の隙間は、宇
宙船の周りの円だけで、今や、半径20フィートに広がって、それを維
持する警官は、3人よりずっと多くなった。
10
9
|
ドーム
/FB7/TheDome/
彼はスイッチのところへ行って、それを見つめた。突然、彼はレバー
をつかんで引いた。ゆっくり振り返り、窓へ向かった。最初は、歩いて、
すぐに走り出した。グレーの壁は消えていた。そこに広がっていたのは、
全く信じられない光景だった。
4
そこは、彼の知っているクリーブランドではなく、新しい、美しい都
市だった。狭い通りだったものは、広々とした、ブルバードになってい
た。家やビルは、清潔で美しく、彼には奇妙に見える、建築スタイルだ
った。草も木々も、すべてがきれいに保たれていた。なにが起こったの
だろう?どのようにして、こうなったのだろう?核戦争のあと、人類が
こんなにすぐに復活するのは不可能だ。それとも、それまでの社会学は
すべて間違った、取るに足りないものだったのだろうか?
それに人々は、どこへ行った?それに答えるかのように、1台の車が
24
23
通りかかった。車?彼が以前
|
夢、遥かなる地にて
/ST/DS9_6_4_1/
「ああ、ごたいそうな理屈だな」
「あんたよりましだろ。月に住んでいる白人の話なんて書いて、くだら
ないもいいところだね」と、ジミー。
40
39
「それは、やめた、主人公は、私たち黒人だ」と、ベニー。
「へっへへ、じゃ、おれたちが月へ行くっていうのかい?」
「ああ、来月号を見てくれよ」
「へっへへ、おれたちが月にねえ、へ、それもいいかもな、でも、まず
は、現金を稼がないとな」
◇
編集部では、ベニーが昨夜書き上げたタイプ原稿をみんなでまわし読
みしていた。
「あっははは、お腹に虫が入っちゃうんだ、うふ、やあだ、気持ち悪い。
おもしろいけど、気持ち悪いわよね」赤いドレス姿のジャッシアダック
ス中尉、ここではダーリーンは、チューインガムをくちゃくちゃいわせ
ながら大声を出した。
「ええ、ところで、君は、そのお、なんというか質問させてもらうと、
君は、その、いったい」と、アルバート。
|
アリーナ
/FB6/Arena/
有限のエリア。まわりの状況が分かってきた。有限だが、
天井は見えなかった。
手で砂をつかんで、指の間から砂を下へこぼした。それは、彼の裸の
足の上に落ちていった。裸?
彼は、完全な裸だった。体からは、ぐったりするような暑さから、汗
がしたたり落ちていて、砂にまみれているところは青になっていた。そ
れ以外の体の部分は、白だった。
つまり、と彼は考えた。この砂は本当に青なのだ。もしも、青の光で
青だったら、オレ自身も青になるはずだ。しかし、オレは白だ。つまり、
砂は青だった。青の砂。どこにも青の砂などなかった。オレがいるここ
のような場所は、どこにもなかった。
汗が目を伝わって落ちた。暑かった。地獄よりも暑かった。地獄は、
祖先の人々のいる場所は赤で、青ではなかった。
しかし、この場所は、地獄ではなかった。どこなんだ?惑星の中では、
水星がこのくらい暑いが、ここは水星じゃない。水星は、ここから40
0万マイル先だ。ここから?
4
3
|
地球人は出ていけ
/FB1/KeepOut/
地球人は出ていけ
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ダプティンというのが、略称だ。最初は、アダプティンと呼ばれてい
たのが、ダプティンと、略されて呼ばれるようになった。それは、ぼく
たちを、適応させてくれるのだ。
10才の時に、みんなに説明された。彼らは、ぼくたちが10才にな
らなければ、理解できないと思っていたようだが、みんなは、すでに、
多くを知っていた。火星に着陸すると、すぐに、話してくれた。
「きみたちの故郷だよ、生徒諸君」と、主任の先生。ぼくたちのために
建設してくれた、プラスチック製のドームに入ってから、講義が始まっ
た。この夜の、特別講義は、とても重要なもので、全員、出席するよう
に言われていた。
その夜、先生は、ぼくたちに、なぜなのかやなんのためにも含めた、
すべてを、話してくれた。先生は、ぼくたちの前に立っていた。もちろ
ん、寒さを遮断する宇宙服を着て、ヘルメットをかぶっていた。ドーム
2
1
の気温は、ぼくたちにとって、適温だったが、先生にとっては、すでに、
凍るように寒く、空気も、すでに、先生にとっては、呼吸するには薄す
ぎた。先生の声は、ヘルメットの無線を通じて、ぼくたちに届いた。
|
アリスのルッグラン
/LC/AliceLooking/
自分の手を
こすり合わせながら。「自信を取り戻しなさい!ここまでの長い道のり
を思い出しなさい!今、何時か考えて?とにかく、なにか考えなさい、
泣かないで!」
アリスは、思わず、笑ってしまった。「そんなこと考えてたら、泣く
ひまないわ!」
「それが、ねらいよ!」と、白の女王。「だれも2つのことを、同時に
考えられない。あなた、お名前は?今、いくつなの?」
「アリスです。7才半。ちょうど」
「『ちょうど』はなくても、信じます。わたしのことを言うと、あと、
5ヶ月と1日で、101才です」
122
121
「信じられません!」と、アリス。
「どうして?」と、白の女王。残念そうに。「もう一度、考えなさい。
深く息をしてから、目を閉じて!」
「ムリだわ!」と、アリス。笑いながら。「不可能なことは、信じられ
ません!」
「もっと練習が必要なようね!」と、白の女王。「わたしがアリスくら
いの頃は、毎日30分
|
バーニングマン
/TZ/TheBurningMan/
プロローグ
オープンカーが、未舗装の道を、ほこりを上げて、走っていた。
「おばさん、体が燃えそうだ!」と、助手席の少年。運転している、ロ
ーリーに。
「もうすぐ、湖に飛び込めるわ、アンドレ!」と、ローリー。薄ピンク
のドレスに、薄ピンクの帽子を、スカーフでくくっていた。
「この気温の高さは、異常だ!38度くらい?」
「もっと、よ!ここ十数年では、もっとも暑い7月みたい」
2
1
1
そのとき、顔が埃だほこりらけの、ダニーが立ち上がった。ダニーは、57
になったばかりだった。服は、茶柄のネクタイに薄茶のスーツだったが、
やはり、埃だほこりらけだった。
「見てよ!」と、アンドレ。
ダニーは、道の真ん中に出てきて、両手をあげていた。ローリーは、
車を止めた。
「止まるとは、驚いたね」と、ダニー。
「それは、こっちのせりふよ!」と、ローリー。「どちらへ?
|
そよぐ幻影
/OT/SoyoguGenei/
そよぐ幻影げんえい
大手おおて拓次たくじ
あなたは ひかりのなかに さうらうとしてよろめく花はな、
あなたは はてしなくくもりゆく こゑのなかの ひとつの魚うを、
こころを したたらし、
ことばを おぼろに けはひして、
あをく かろがろと ゆめをかさねる。
あなたは みづのうへにうかび ながれつつ
ゆふぐれの とほいしづけさをよぶ。
あなたは すがたのない うみのともしび、
あなたは たえまなく うまれでる 生涯しょうがいの花はなしべ、
あなたは みえ、
あなたは かくれ、
あなたは よろよろとして わたしの心のこころなかに 咲さきにほふ。
みづいろの あをいまぼろしの あゆみくるとき、
わたしは そこともなく ただよひ、
ふかぶかとして ゆめにおぼれる。
ふりしきるさざめきのやうに
わたしのこころは ながれ ながれて、
ほのぼのと 死しのくちびるのうへに たはむれる。
あなたは みちもなくゆきかふ むらむらとしたかげ、
かげは にほやかに もつれ、
かげは やさしく ふきみだれる。
(昭和八年六月二十九日)
2
1
|
アボミっぽい
/FB3/Abominable/
1
シャウンシー卿は、女性の目利きでもあった。ここでひとりで挑戦す
る理由がそれで、危険な登山というだけでなく、危険な救出でもあった。
もしも、ローラガブラルディが、まだ、生きていれば、アボミっぽいス
ノーマンにつかまったのだ。
シャウンシー卿は、ローラガブラルディ本人に、直接会ったことはな
かった。彼女のことを知ったのは、1ヶ月にもならない前で、彼女が主
演する映画を見たのだ。その映画で、彼女は突然、地球上でもっとも美
しい女性、イタリアが生んだ最も美しい映画スターとして伝説になった。
シャウンシー卿が理解できないのは、イタリアが彼女を生み出したこと
だった。彼女は、世界中の女性の目利きの心に残る、完成された女性美
として、バルドーやロロブリジッダ、エクバーグに、とって代わった。
シャウンシー卿も、女性の目利きのトップとして、そうだった。映画で
彼女を見た瞬間、彼女本人に会わなければならないことを、たとえ死ん
でも、そうしなければならないことを知った。
しかし、その時まで、ローラガブラルディは失踪しっそうしたままだった。最
初の映画の休暇で訪れたインドで、登山家のパーティに参加して、オブ
リモフ山の登山をすることになった。パーティのほかの全員は戻ったが、
ローラは、戻らなかった。パーティのひとりの話では、手をのばせば届
4
3
|
グレーの悪夢
/FB3/NightmareInGray/
プロローグ
彼は、すばらしい気分で目覚めた。明るい春の日射しが暖かく降りそ
そいでいた。30分くらいうたた寝していたようだ。暖かい太陽の影は、
寝ているあいだにわずかに角度を変えた。公園のベンチで座ったまま、
わずかに頭が下がり、前のめりになっていた。
公園は、夏よりやさしい春の緑であふれていた。その日は、重要な日
で、彼は若く、恋に落ちていた。すばらしい恋。目がくらむ恋。幸せに
なれたのは、昨夜のことで、土曜の夜だった。
2
1
彼は、スーザンに結婚を申し込み、スーザンはそれを受け入れたよう
に見えた。スーザンは、イエスと言う代わりにこう言ったのだ。
「そうね、返事をする前に、あした、うちに来て、家族に会ってほしい
の。うちの家族みんなを愛してほしいし、わたしと同じように、うちの
家族みんなもあなたを愛すると思うわ」
これがオーケーでなくてなんだろう?
|
ブラックジョーク
/FB4/Joke/
口笛を吹きたかったが、マスクをしていてできなかった。下宿屋の前
に立ち止まり、ドアへの階段を上がる前に周りを見回した。ドアの横の
釘に吊つるしてある『空室あり』の木の札を取って、クックッと笑った。そ
れを持って、ボタンを押すと、チャイムが聞こえた。
彼女の足音が聞こえるまで数秒、ドアのクリック音がした。ドアはあ
いた。彼は軽く頭を下げた。彼の声は、マスクでこもった声になった。
聞きづらかった。彼は言った。「空室があると?」
彼女は美しく、そう、1ヶ月前から町にいるが、前回見たときと同じ
くらい美しかった。彼女はためらいながら言った。「ええ、そう。しか
し今、友人を待っていて、準備が間に合わなくて」
彼は、ぎくしゃくとお辞儀をして、言った。「それなら、マダム、ま
たあとにする」
それから、マスクが落ちそうになって彼はアゴを前に突き出して支え、
額にひたい乗せて落ちないようにしたが、結局、ハットといっしょに脱ぬげたの
で、ハットとマスクを手で持ち上げた。
彼は、クックッと笑って、言いかけた━━━そう、ここで彼がなにを
言いかけたのかは重要でない。マリエリマーは、叫び声を上げた。そし
て、パープルシルクのしわくちゃのドレスの中にくず折れた。クリーム
色の肌とブロンドの髪がドアの内側に。
愕然がくぜんとして、大男はそれまで持っていた木の札を落とした。彼女を見
28
27
|
ファーストコンタクト
/FB3/Contact/
このファーストコンタクトを待ち望んでいた。
今度のロケットは無人だが、地球人にとってファーストコンタクトにな
る。われわれのテレパスチームは、何世紀にもわたって、地球人の思考
を受信してきた。しかしこれは、火星と地球のあいだの物理的接触とし
ては、最初のものだ」
キーは、低いイスに座った。「たしかに。私は最近の報告は読んでま
せんが、なぜ地球人は、水爆の弾頭を使うのでしょう?この惑星には、
だれも住んでいないと思っているのでしょうか?」
「地球人は、月の望遠鏡で閃光を観察して、彼らの言葉では、分光法分
析をおこなって、ここの大気や地表についての彼らの今の考え━━━そ
の大半は間違った考えだが、それを深めようとしている。それは、いわ
ば、水爆の閃光分析といったものかな、キー。地球人がここに来れば、
多少の反対意見があることを知ることになろう。そうすれば━━━」
4
3
2
火星は
|
ケンタウロス
/FB1/HorseRace/
さっそく、仕事です」と、スクリーンのブランド。
「今、通過中の星雲にある、ノヴァという恒星をご存知ですか?」
2
1
「ええ」と、ロバーツ。すぐに、返答した。この距離での通信は、今の
ような、超光速通信では、かなりの電力ロスにつながるので、できるだ
け、早く、会話を切り上げたかった。
「では、その惑星については?」
「そこに行ったことはありません。知ってるのは、2つの居住可能な惑
星があるということだけです」
「そのとおりです。内側の惑星には、われわれとさほど変わらない、人
族が住んでいます。外側の惑星には、外見上は、地球の馬と似た民族が
住んでいます。ただし、彼らには、3対目の足があって、追加の2本の
手として使用できるため、かなり高い文明水準を達成しました。彼らの
正式名称は、地球人には発音しづらいので、単に、馬族と、呼ばれてい
ます。彼らは、この名称の由来が、馬であるこ
|
屋根の上の少女
/TZ/IfSheDies/
ローカに出た。
「ベッカー医師、3階にお越しください」と、院内アナウンス。
「反応がない」と、医師。検査用紙を見ながら。
8
7
「さっき、動きました」と、ポール。
「無意識の反射です。回復の兆候が、見られない。昨夜も、危なかった」
「望みは、ありますよね?希望は、持っていいんですよね?」
医師は、答えなかった。
「お願いです、助けてください。妻のソフィーを、去年、亡くしたばか
りなのに」
「分かっています」
「ぼくには、あの子しかいない。あの子が死んだら、いったい、どうす
れば」
「最善を尽くします。睡眠導入剤を飲んで、ゆっくり休んでください」
「娘が、呼んでいる気がする。きっと、心の中で、ぼくを呼んでるんだ」
キャシーは、まったく、動かなかった。
「帰ってください。何かあれば、連絡します。よく、休んで」
「帰っても、休めるわけない」
◇
病院を出て、通りにとめた車に乗ろう
|
ドール
/XF/Chinga/
事件の情報を、入手したもんでね。ぜひ、きみに、報告してお
きたいと思ってさ」
「モルダー、わたし、休暇中よ。お天気はいいし、ニューイングランド
地方の新鮮な空気を満喫しようとしているんだから、ジャマしないで!」
「まさか、コンバーチブルじゃ?」
「なぜ?」
「あれは、ジコると、クビがふっとぶ確率がデカイ!」
「モルダー、もう切るわよ!ケータイ、オフにしておくわ。あとは、月
曜日に、オフィスで!」
「それから、運転中の通話も命取りだ。統計によると━━━もしもし?」
◇
スカリーは、スーパーマーケットの駐車場に入った。
別の車が、急にバックしてきて、スカリーは、車を止めた。その車の
女性は、子ども連れで、車を急発進させて出て行った。スーパーマーケ
ットの入り口を見ると、老人の男性が、目から血を流しながら出てきた。
スカリーは、黒いジャケットを着て、車から降りた。
「すいません、どうなさったの?」と、スカリー。
「い、医者を呼んで、もらえんかな?」と、老人。
8
7
|
ファマドユニヴァース
/FB5/WhatMadUniverse/
それは、ニュース、大きなニュースだった。注意深く読んだ、カピは、
火星に作られた地球の植民地だった。そこで建設された7つの植民地の
4番目で、1939年に作られた。1番小さい植民地だった。840人
余りの地球人の居住者がいた。全員殺された、と見られている。推定1
50人の火星人労働者と同様。
ここで、ケイスが分かったことは、地球からの移住者である居住者と
は別に、ネイティブな火星人もいるということだった。ネイティブな火
星人って、どんな?いつもの戦争の速報のような簡単な記事には、手掛
かりとなるものはなかった。たぶん、『ルナン』は、結局、まったく1
つの名前だった。紫モンスターが火星人で、月の住人ではないのだろう。
しかし、それよりももっと驚く重要なことがあった。記事を読んだ。
アルクトゥルスの宇宙船1隻が、宇宙防衛ラインを突破し、地球防衛
軍に見つかる前に、1発の魚雷を発射した。彼らはすぐに攻撃し、アル
クトゥルスは恒星間ドライブに切り替えたが、捕とらえて、完全に破壊した。
準備は、とニューヨークタイムズは言っている、報復のためになされ
た。詳細は、もちろん、軍事機密だった。
その論説の中には、多くの人や物の名前が登場するが、ケイスには、
なんのことか全く理解できなかった。よく知っている名前が、全く知ら
ない文脈に登場するのは、奇妙だった。例えば、ドワイトDアイゼンハ
126
125
ワー将軍が、金星部門担当だった。
この記事の最後は、攻撃されやすい都市の防衛力の増強を提案し、あ
とはケイスウィントンには全く不明のことが書かれていた。良く出て来
るが、全く不明のこと
|
ふくろぅ3兄弟
/FB3/Owl/
1
昼間はお母さんが見張っていたので、できなかった。しかしある日、
少しのあいだお母さんが巣を留守にした。
「やってみよう!」と、長男。次男に。
「なにをためらってるのさ!」と、末っ子。
3兄弟は、うろから、明るい日射しのなかへ出た。ふくろぅの夜用の
目は、まぶしくてほとんど見えなかった。
長男は、となりの木の枝にすわって、明るい日射しに目をまばたきし
た。
そのとき、木の下から「バン!」という音がして、弾丸が長男の尾の
羽を貫通した。
「ホォォォォォ!」と、長男。ハンターがまた撃つまえに、家に逃げ帰
った。
次男は、地面に降りた。まばたきを2回してから、まわりを見渡すと、
やぶの向こうから大きな赤ぎつねが来るのが見えた。
「ガゥゥゥゥゥ」と、赤ぎつね。次男にとびかかった。
「ホォォォォォ!」と、次男。すんでのところでにかわして、木のうろ
に逃げ帰った。
4
3
2
|
青の悪夢
/FB3/NightmareInBlue/
アランフィールド
プロローグ
彼は、今まで見たことのないような輝く青の朝に目覚めた。ベッドの
脇の窓から、ほとんど信じられない青空が見えた。ジョージは、すぐに
ベッドからすべり出ると、完全に目覚め、休暇の1日目のほんの1分も
無駄にしたくなかった。しかし妻を起こさないように、静かに服を着た。
休暇のために1週間友人から借りたロッジに着いたのは、昨夜遅くで、
ウィルマは旅にとても疲れていて、すこしでも長く寝かせてあげたかっ
たのだ。靴も居間に行ってからはいた。
2
1
1
息子のトミーは、まだ5才だが、髪をくしゃくしゃにして、寝ていた
子ども室から出てきて、あくびをした。
「朝ごはんは、いるかい?」と、ジョージ。トミーはうなづいた。「服
を着てから、台所に来なさい」
ジョージは台所に行ったが、朝食を始める前に、外のドアを出て階段
の下で、まわりを見渡
|
ハーフベア
/FB3/Bear/
ジョナサンクインビーは、たしかに心配ごとを抱えていた。
2
1
1
始まりは、最後に動物園を訪れた夜だった。「最後に」は2つの意味
でそうだった。1つは、クインビーが1マイル以内には近づかないとい
うことであり、もう1つは、妻も近づかないということだった。彼女は
落ちて、そう、穴の中へ━━━。
その夜、起こったことを分かってもらうためには、すこし説明が必要
だ。クインビーは、若い頃から熱心に魔術━━━手品のようなものでな
く、本物の魔術を学んでいた。不運にも、魔術はクインビー自身には効
かなかった。どんなにがんばっても、ほかの人にも効かなかった。
ひとつの魔術を除いて。それは、人間をクインビーの好きな動物に変
えるもので、同じ魔術を逆に唱えれば、ふたたび人間に戻せた。もしも
悪意のある人間なら、この魔術を犯罪に使うところだが、クインビーは
まったくそうでなかった。何回か練習で使ったあとは、好奇心から自分
から言ってきた者に使用しただけで、2度と使用することはなかった。
ジョナサンクインビーは、10年前30才のとき、ジェシーと恋に落
ちて結婚した。クインビーは、ジェシーの好奇心を満たすため、1度だ
け魔術を使った。魔術の話をしたとき、ジェシーは疑って証明
|
天使が死ぬ時
/TS/TheHabit/
管理人の室へ、ご案内してください。シ
スターアンジェリカは、こちらの職員のひとりで、わたくしの下で働い
てもらっていますの。テラスを通って、お連れしてください。人目にた
たないようにね」
「どうぞ、こちらへ」と、シスターアンジェリカ。
「では、のちほど━━━」と、リチャード。シスターアンジェリカのあ
とに、続いた。
「あとで、うかがいます。そのときに、その、手当ても━━━」
テラスに出ると、シスターアンジェリカが言った。
「管理人のハークネスさんは、4か月いらしたんですが、生徒のひとり
と、問題を起こして、やめられましたの。とくに、これといって、つら
い仕事では、ありませんが、やはり、献身的な愛情がございませんとね。
シスターベロニカも、大変ですの」
◇
シスターベロニカは、廊下にいたビッキーとマリーに声をかけた。
16
15
「おはよう、ビッキー。おはいんなさい!マリー、あなた
|
致命的なミス
/FB3/FatalError/
小さなバールは、道具に
も武器にもなった。
注意深く、どんなつまらないことにも詳細にミスのないと確信できる
まで計画を練った。実行の夜と時間も慎重に決めた。
バールで窓はすぐにあいた。音もしなかった。ウォルターバクスター
は、居間にはいった。寝室のドアはあけっぱなしにして、そこから物音
はなかったので、さきにどろぼうのふりをすることにした。叔父お じが現金
を置いていた場所は分かっていたが、あえて捜しまわったようにした。
月明かりはじゅうぶんで、静かに手順通りに━━━。
2時間後には、ウォルターバクスターは、家に帰って、すぐに服をぬ
ぎ、ベッドに入った。警察は明日あ すまで犯罪に気づかないだろう。しかし
すぐに来たとしても準備はできていた。現金とバールは始末してあった。
数百ドルを捨てることは痛かったが、それがもっとも安全だった。5万
ドル相続することを考えたら、なんでもなかった。
4
3
|
ファブクリップ
/FB5/FabClip/
ファレスは、
当時はワイルドで荒っぽい場所だった。エドも一度見ておくといい」
「新聞社でもうけたカネを、みんな失ったのかな」
「そうだな、ウォリーは、もっと前に、すべて使っていた。ウォリーは、
ギャンブル場で働いていた。ブラックジャックのディーラーとして。オ
レがそこに着くころには、ウォリーは、ファレスにはあきあきしていた。
それで、オレが着くとディーラーをやめた。どうやら言葉がしゃべれる
ようになっていて、いっしょにベラクルスへ行かないかと誘われた。
これは愉快な旅だった。ベラクルスはファレスから1200から13
00マイルの距離だった。そこに着くまで4ヶ月かかった。ファレスを
出発したとき、オレたちの手持ちは85ドルだった。しかしメキシコド
ルに両替すると、400ドルくらいになった。国境付近ではたいしたこ
とないが、メキシコへ100マイルも入れば、金持ちになれる。ただし、
言葉が話せて、インチキ賭け事に引っ掛からなければだが。
オレたちは4ヶ月のうち、半分は金持ちだった。モンテリーでは、オ
レたちより頭のいい連中といっしょだった。あのとき国境に向けてラレ
ドへ戻ればよかったが、オレたちはベラクルスへの旅を続けることにし
た。徒歩でメキシコの服を着て、3週間1ペソもない日が続いた。英語
240
239
|
報復戦隊
/FB3/Fleet/
地球へ向かった。
2
1
1
こんどは状況が違った。地球では迎撃体制が整っていた。もちろん侵
略者が太陽系に到着した数分のうちに準備したのではなく、そのとき地
球は、2820年、火星植民地と戦闘状態にあった。火星は地球の半分
まで人口増加が進み、独立戦争を始めた。金星が侵略者に攻撃されたと
き、地球戦隊と火星戦隊は月の近くで戦おうとしていた。
しかし戦争は、歴史上最短で終結した。地球と火星の連合戦隊は、戦
争をやめ、地球と金星の途中で侵略者を迎え撃った。こちらは数の上で
敵を圧倒し、侵略者を宇宙のかなたへと吹き飛ばし、完全に追い払った。
2
24時間以内に、地球の首都アルバカーキで、地球と火星は平和条約
を締結した。火星の独立を認め、太陽系で唯一住居可能となった2つの
星のあいだの恒久的な同盟を結んだ。侵略者の本拠地を見つけ、2度と
太陽系が侵略されないように破壊する報復戦隊も計画された。
地上と数千マイル上空の衛星の探査装置が、金星を救う時間はなかっ
たが、侵略者の侵入を探知していた。探査装置の記録から、侵略者がや
ってきた方角は判明したが、正確な距離までは分からなかった。
4
3
|
エコーバック
/FB3/Rebound/
中央に寄った目が、実際よりさもしく見
せていた。唯一救われる点は、臆病だおくびょうったことで、それで、彼は、暴力
犯罪に関わることは一切なかった。
2
1
1
ある夜、スネルは、食堂の電話ブースで、競馬のノミ屋と、その日の
午後のレースで電話で賭けた当たり馬券が、3連単か3連複かで、言い
争いをしていた。ついにあきらめて、スネルは、言い放った。
「死んじまいな!」
そして、受話器をたたきつけた。
そのことを、スネルはそのまま忘れていたが、つぎの日、そのノミ屋
が、電話しながら死んだことを聞かされた。ちょうど、スネルと話して
いた時刻に。
このことは、ラリースネルに考える材料を与えた。スネルは、無学で
はなく、魔力について知っていた。実際、前に魔力を試してみたことが
あった。まったく効果はなかったが。なにが変わったのだろう?試して
みる価値はあった。注意深く、20
|
さぁ愉快にやろう
/FB6/ComeAndGoMad/
どのくらいの頻度ひんどで、戦況報告に
来てくれるのかい、チャーリー?」
56
55
「そう、それを忘れていた。面会に許された頻度ひんどは、週3回だけ。月、
水、金の午後だけ。明日は金曜なので、あんたが入院したら、会いに行
けるのは、月曜になる」
「分かった。あと1つだけ、聞きたい。オレがそこへ入院することがス
トーリーだと、キャンドラーからヒントとして聞いた?」
チャーリードアは、頭を、ゆっくり、振った。「言葉では、聞いてな
い。なんのこと?なにか、しゃべれない秘密でも?」
彼は、どうしようか迷いながら、チャーリーを見つめた。そして、急
に、ほんとうのことはしゃべれないと、感じた。彼には、どちらも分か
ってなかった。それは、彼をおろか者に見せるだろう。それは、キャン
ドラーがしゃべれない理由を言ったとき━━━とにかく、1つの理由で
はある━━━それほどバカらしくは聞こえなかったが、しかし、
|
感想
/CO/Comment/
「リュートで愛を歌うスカラムーシュ」
「オレのために歌を、愛の、あんたの口びるで」
「ソロモン、ソロモン」
24
23
パート2=ノンフィクション
「校正係のページ」、アメリカ印刷誌1937年3月〜46年11月
「クレジットで飲食店売上アップに」、飼葉袋1937年5月
「プレスルーム最前線」、アメリカ印刷誌、日付不詳
「校正資料室」、アメリカ印刷誌、日付不詳
「スーパーマンのあとは?」著者&ジャーナリスト1940年10月
「なぜ選んだ?ナッシングシリウス」マイベストSF1940年
「全球凍結フロゲル星」について、海外SF1950年10月
「手のなかの宇宙」について、1951年
手紙1952年6月14日付等、『終わり良ければ』1990年に収録
序章と7つの前書、SFカーニバル1953年
「プロットをどこから得るか」、ライターズヒント1953年3月
「F・ブラウンは言う」、『人間?
|
まだ終わりじゃない
/FB3/NotYet/
奴隷がいなければ
鉱山は閉鎖され、われわれの種族は死に絶えてしまう」
カーは、コントロールパネルに戻り、スイッチに触れて、スクリーン
4
3
をオンにした。スクリーンには、下界の様子が映しだされた。
「キューブは、第3惑星の夜の側にいる。下界は雲の層だ。ここからマ
ニュアルに切り替える」
カーは、パネルを操作した。
「ラル、スクリーンを見てくれ!」と、カー。「光の列が規則的に並ん
でいる!都市だ!この惑星には生物がいる!」
2
ラルは、別のコントロールパネルの攻撃用ボードに移って、ダイアル
に触れた。
「脅威になるものはない」と、ラル。「都市をおおうフォースフィール
ドの痕跡こんせきもない。ここの種族の科学レベルは低そうだ。都市は、攻撃す
れば1発で吹き飛ばせる」
「そうだな」と、カー。「しかし破壊は今回の目的ではない。標本がい
る。もしも標本がレベル以上なら、艦隊を呼んで、
|
失われた母星
/ST/StarTrek2009/
「心拍停止」と表示された。
「敵は、また、魚雷を発射しました!」
「回避行動!」と、カーク。「ブラボシックス!攻撃せよ!」
ケルヴィンは、フェーザー砲で応戦したが、ブリッジにも被弾した。
「7名死亡しました!」
「一般命令13を発令する!」と、カーク。「総員退避だ!」
「了解!」
「全デッキ!こちら船長だ!」と、カーク。「ただちに、船を捨てて、
総員退避!各自、指定のシャトルに乗れ!繰り返す」
ブリッジの仕官は、全員、席を立った。
医務室。臨月の女性を車イスに乗せて、看護婦が退避を始めた。
「ジョージの声よ、どういうこと?」と、車イスの女性。
「シャトルで、お産よ!行って!」と、看護婦。
「船体が破損!早く、逃げろ!立たせろ!」機関部から、退避する乗員。
何人かは、爆発で吹き飛ばされた。
「ジョージ!」と、車イスの女性。無線で。
「無事か、よかった」と、カーク。「医療シャトル37号を、スタンバ
10
9
|
暗黒の地球帝国
/ST/ENT_4_5_2/
火をふく大砲。
複葉機から発射される銃弾。煙を上げて、落下する戦闘機。
戦車とともに進軍する歩兵。上空に戦闘機。
勇壮な音楽のなか、整列して行軍する兵士たち。
地球にナイフのささった、地球帝国の紋章。
砲兵隊が、つぎつぎに、大砲を発射。炎を吐く火炎放射器。低空飛行
の戦闘機。
水爆実験、空母に着艦する戦闘機。魚雷発射の海中の潜水艦。魚雷命
中の別の潜水艦。進軍する戦車。ミサイルで撃墜された戦闘機。多量の
爆弾投下の爆撃機。
ロケットが発射。月で飛行士に掲げられた、地球帝国の国旗。
宇宙で分離される核弾頭。
エンタープライズが宇宙から、つぎつぎに敵の都市を爆撃し、放たれ
た爆弾で破壊されたビル群。何台ものエンタープライズが、多くの敵の
宇宙船を攻撃。
そして、宇宙に君臨する、地球にナイフのささった、地球帝国の紋章。
4
3
1
「航星日誌、2155年1月13日」
|
カトゥーニスト
/FB4/Cartoonist/
彼は、自分の作品を見下ろした。上出来だ
った。かなりいい。編集者たちは、おそらく、読者があまりに吐き気を
もよおしてこのような恐ろしい怪物を直視することができない、と考え
るだろう。だが、できる限り恐ろしく描かけなければ、ギャグは失敗に終
わる。
実際、もう少し恐ろしくできるだろう。やってみて、なんとかできそ
うだった。
このギャグからできる限りのものすべてを引き出したと確信するまで、
ラフスケッチを描かいた。手紙から見出したもの、ギャグが滑り出した数
ヶ月前までは、ベストな作品をマーケットに提供してきた、そのような
ものができるまで。ギャグが最後に売れたのは、2ヶ月以上前だった。
しかし、これは売れるだろう。編集者のロッドコリーは、ちょっと奇妙
なかんじの彼のカトゥーンを気に入っていた。
8
7
2
ビルカリガンは、6週間後に返事が来るまで、ロッドコリーにラフス
ケッチを出
|
ナスティ
/FB3/Nasty/
1
ついに、ビュレガードは、占いや魔法の本を思い出した。膨大な蔵書
の一部として、集めたり、読んだりするのを楽しんでいた。しかし、そ
れらを、まじめにとらえたことはなかった。今までは。今、彼に、なに
か、失うものがあっただろうか?
かびの生えた、悪のにおいのする、稀少本の1冊に、求めるものを発
見した。書かれているとおりに、5頂点の星型を描き、秘密のマークを
コピーして、ろうそくに火をともした。そして、呪文を大声で唱となえた。
1筋の閃光のあと、煙が舞った。そして、悪魔。悪魔を、あなたが好
きにはなれないことは保証するが、どんな姿か述べるのはやめておこう。
「きみの名前は?」と、ビュレガード。声を一定にしようとしたが、す
こし震えていた。
悪魔は、叫び声と口笛の中間のような声を出した。大きなバイオリン
を、のこぎりで弾いたときに出る倍音を伴っていた。
「そうだね、おまえには、発音することができないよ。おまえたちのゆ
るい言語では、翻訳すると、ナスティかな。ナスティって、呼んでくれ
たまえ!おまえのほしいものは、ふつうのものかい?」
「ふつうのものって?」と、ビュレガード。知りたがった。
「もちろん、願いさ」と、ナスティ。「よし、おまえに1つ叶かなえてやろ
4
3
う。しか
|
イェフディの法則
/FB2/TheYehudiPrinciple/
と、チャーリー。「今、考えてるんだ」
オレは、黙った。チャーリーは、考え始めた。
コーヒーができたときまでには、自分が言ってることのバカらしさに
気づいた。
コーヒーを出した。チャーリーは、ずっと、薬の容器のようなものを
あけて、なかを調べていた。スイッチを作動させる小さな振り子や多く
のワイヤが見えた。
「分からないな。どこも壊れてない」と、チャーリー。
「たぶん、電池じゃないか?」と、オレ。
懐中電灯を出してきて、単3乾電池をテストした。電球は明るく光っ
40
39
た。
「分からないな」と、チャーリー。
「それじゃ、はじめから考えよう、チャーリー」と、オレ。「それは、
動いていた。いろんなドリンク類を出してくれた。2杯のカクテルを作
ってくれた。それは、いわば━━━」
「そこを考えていたとこだ」と、チャーリー。「きみが、殴ってくれ!
と言って、ドリンクを取ろうと、かがんだら、なに
|
ハンスカーベルのリング
/FB3/HansCarvel/
ハンスカーベルは、若い妻に疑いを持ち始
めた。妻を深く愛してはいても、妻は元気がよすぎて活発すぎるのでは
ないかという気がした。彼が与えられるものが、もちろんお金は十分あ
ったが、お金以外で与えられるものが、彼女を満足させるには十分では
なかったかもしれなかった。かもしれない?はっきり言おう。十分では
なかったのだ。不自然にならないように、ハンスカーベルは、調査を依
頼して、妻が浮気をしていることを知った。ハンスカーベルは、心が動
揺して苦しみ、夜眠るたびに悪夢に悩まされた。
2
その悪夢のひとつに、ある夜、デビルが現われた。ハンスカーベルは、
悩みを打ちあけて申し出た。
「なにか妻の貞操ていそうを保証してくれるものがあったら、ここにあるお金で
譲ゆずってほしいのだが!」
「もちろん、いいとも!」と、デビル。「魔法のリングをあげよう。目
覚めたら、リングがあるよ。そのリングをはめている限り、きみの奥さ
んがきみに隠れて浮気をすることは不可能だ」
4
3
|
聖なる神殿の謎
/ST/DS9_1_1_1/
特殊なワームホールです。見たところ、自然に発生したもの
とは、とても、思えないわ」と、ダックス中尉。
「だとしたら、人口的に作られたと?」と、ドクターベシア。
「発光体を作った何者かが、あのワームホールを作ったという可能性が
高いわね」
「カーデシアが動き始めました、デノリアスベルトへ向かっています」
と、オブライエン。
「オブライエン、このステーションをワームホールの入り口に移動でき
ないかしら?」と、キラ少佐。
「これは、宇宙船じゃないんですよ。反動推進エンジンを六基備えてい
るに過ぎない。1億6000万キロ進むには、2か月はかかる」
「明日までには、着きたいわ」
「へへ、そんなこと不可能ですよ」
「あのワームホールは、この宇宙域全体の未来を切り開くものよ。ベイ
ジョーとしては、領有権を確保したいわ。くやしいけれど、惑星連邦の
後押しがあれば、こちらの主張は、通りやすいでしょうね」
「ディフレクタジェネレータで、亜空間フィールドを拡大できないかし
ら。ローレベルのフィールドでステーション全体を包むのよ」と、ダッ
クス中尉。
「そうすれば、慣性質量が落ちる」
82
81
「ステーション自体が軽くなれば、六基のエンジンでも、十分に移動で
きるわ」
「だが、失敗すれば、このステーションは、
|
悪魔のジョーカー
/TZ/DealersChoice/
悪魔のジョーカー
ドナルドトッド、ウェスクラーベン
プロローグ
夜。ピートの居間。
男たちが、テーブルを囲んで、和気あいあいと、トランプゲームに興
じていた。
「友達とのポーカー」と、ナレーター。「という、ささやかな楽しみが、
究極の賭けになるときもあります。テーブルの上のワイルドカードが、
ゲームの鍵を握る、ミステリーゾーン」
2
1
1
コールがかかって、ジミーが自分の手を見せた。
「キングまでの、ストレート!お前は?」
「6とジャックのフルハウス!」と、ニック。手を見せた。
それを、見て、一同そろって、ため息をついた。
「また、フルハウスか!」と、ピート。「ニックだっけ?」
「そう、ニック」と、ニック。
「誰の代わり?」
「なに?」
「代理だろ?」
「ああ、いとこのノーマン」
「病気になったか?」
「だから、家にいる」
「じゃあ、
|
つくられた記憶
/ST/DS9_4_5_3/
「死体を見つけた鷹たかみたいな顔だからさ、はははは、わお、はお、はお、
わははあ」
「はははは、しかし、よくできるな」
「わははあ」
「いやあ、笑うほうさ。6年もここにいるのにさ」
「6年もこんなところに閉じ込められていて笑いでもしなけりゃ、どう
にかなっちまうよ。笑う方がいいだろ?」
収容所のアナウンスが響いた。
「全受刑者はこれから睡眠時間です、睡眠時間に起きて活動している受
刑者は罰せられます、照明は20秒後に暗くなります」
「おやすみ、マイルズ。夜中に笑いたくなったら遠慮なく笑ってくれ。
私は起きないから、ふふ、へへへへ」と、イーチャー。
「今から、睡眠時間に入ります」と、アナウンス。
「ううん、マイルズ」と、イーチャー。
24
23
2
クワークの店で、ウォーフ少佐とマイルズオブライエンは、ダーツを
やっていた。
「君の番だ」と、ウォーフ少佐。
「17をあとひとつ取る
|
小さな子羊よ
/FB/TheLittleLamb/
彼女が歩く姿はなかった。
2
1
月明かりの夜で、明るく澄んでいた。街頭の明かりは点々と、丘の曲
線は、黄の大きい月に、青に黒を重ねて、続いていた。ここを描かくべき
気がしたが、月はだめだ。誰でも画えに月を入れたとたん、それは、こっ
けいで、こぎれいな画えになってしまう。ヴァンゴッホは星空の画えに月を
入れたが、これは、こぎれいどころか、驚嘆 きょうたんする画えだった。ただ、彼は
これを描かいたとき、正気ではなかった。正気な人間は、なかなか、ヴァ
ンゴッホのようには描かけない。
パレットを洗っていなかったので、もう少し、画えを続けようとした。
二日ふつか前にはじめた画えだった。緑をパレットで混ぜはじめたが、思う色が
作れなかった。やはり、昼間の光を待たなくてならないことを、痛感さ
せられた。夜は、自然の光がないところでも、下書きや仕上げはできる。
しかし、色を
|
発酵したインク
/FB5/FermentedInk/
発酵はっこうしたインク
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
もくじ
太ふとりすぎのふくろうに捧ささげる歌 ∨
間奏曲 かんそうきょく ∨
ギフト ∨
聞ききなれないセレナーデ ∨
モダンメロディ ∨
ラプソディ ∨
オーチュア ∨
ロマンス ∨
ミッドナイトソナタ ∨
ゆっくりと目覚め ざめる ∨
2
1
太りすぎのふくろうに捧げる歌
Ode to a Stuffed Owl
太りすぎの ふくろう The stuffed owl
遠ぼえも Does not howl、
うなりも しない Or yowl。
飛ぶとき When flies
目の光 Light on its eyes
またたきも It doesn’t blink
ウィンクも しない Or wink、
止まり木から Nor from its perch
ね
|
SFミステリー (小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン) ライトノベル風
/
(画像提供:
ISFDB)
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
presented by bilyzkid
SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 2.40 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
◆◇◆更新ニュース◇◆◇
一.
ゲストがひとりで使える専用サイト
をリリースしました。
ゲスト専用非公開サイト自動作成
(使える文字は半角の英数字と_のみ、6〜15文字)
上の入力欄にIDを指定し、自分用のゲストルームを作成。
公開しない(リンクを張られない)限り、他人は入れません。
(Google等あらゆる検索から守られます)
ゲストルームは、1人1ルームまででお願いします。
(複数作る場合は、同一IDにしてください)
|
サアルバの国
/FB1/DeathOnTheMountain/
けっして変化しないのだ、と答えた。
夜に、彼は、星や谷の光を見た。谷の光は、消灯時刻になると消えた
が、星は、消えなかった。星は、あまりに遠くにあるので、消灯時刻の
ベルが聞こえなかったのだ。
明るい星があった。3日目の夜には、山の雪の積もった頂の いただきすぐ上ま
で降りてきたので、彼は山頂までのぼり、星に話しかけた。星は、答え
なかった。
彼は、星で時を数え、星の進行で3日ごとに時を数えた。3日が1週
間であった。谷の人々にとっては、7日が1週間であった。谷の人々は、
サアルバの国を夢で見たことはなかった。サアルバの国では、水が上へ
流れ、木の葉は、明るい青の炎で燃え、燃えても、燃え尽きることはな
く、3日が1週間であるという。
6
5
2
1年前に、彼は谷へおりて行った。彼は、人々と話し、時には、人々
の夢を見た。人々は、彼を預言者と呼んだが、小さい子供たちは、彼
|
オブライエンの孤独
/ST/DS9_2_4_2/
ソファーに座ったまま、聞いていた。
50
49
◇
オブライエンの室。
ステーション日誌の再生が、続いた。
「非武装地帯のいくつかで━━━」と、シスコの声。
「現在までに、存在が報告されていない生命体を発見」と、ダックス中
尉の声。「分類上は、原生動物門に属する━━━」
「行方不明になったのは」と、シスコの声。「ベイジョー7号星の3番
目の月付近で、捜索のため━━━」
「政府のお偉方なんて」と、キラ少佐の声。「結局、なんにも分かって、
いないのよ!到着する船を、すべて検査しろだなんて━━━」
「1700時の時点では」と、ドクターベシアの声。「なんの問題もな
く、正常に機能しているようだ。私の見るところでは━━━」
「カーデシアも、協定を破るつもりは、ないようだ」と、シスコの声。
オブライエンは、ソファーに横になって、聞いていた。
「アクセスが拒否されました」と、コンピュータ。
オブライエンは、起き上がった。
「拒否?」と、オブライエン。「どこへの、アクセスなんだ?」
「宇宙暦47569・4以降の日誌へのアクセスは、限定されています」
52
51
|
幻の指揮官
/ST/VGR_6_1_4/
「でも、限界も知らなきゃね」
「私のプログラムは、無限に広がります。限界は無いんです」
「かもね。でも、あなたの最優先事項は、医療室じゃないの?」
「コンピュータプログラムですから、複数の作業を同時にこなせるんで
す」
「だけど、あなたの、この提案は、━━━なんて、タイトルだった?」
「ECH、緊急司令ホログラムです」
「アイデアとしては、おもしろいけど、私が指揮不能に陥 おちいった時のため
の、艦長のバックアップなんてね。でも、プログラムの改良に、何か月
もかかるわ」
「いつか、クルーの生死がかかわる時がきます」
「残念だけど、答えは、ノー。でも、正式な回答として言うけど、この
提案は考慮に値すると、艦隊に報告するつもりよ。アルファ宇宙域に戻
ったら、かならずね」
「ありがとうございます」と、ドクターは、自分が提出したパッドを受
け取った。
22
21
「どういたしまして」と、ジェインウェ
|
いつもふたりで
/SY/TwoForTheRoad/
楽しんでたろ?」ドア越しに。葉巻を吸いながら。
「まさか。もう、うんざりよ」
「なぜだい?」
「なぜって、人の世話になるのは、疲れるからよ。早く、ふたりっきり
になりたいの」
「そんなに長くは、たってないだろ?」マークは、ドアをあけて、顔を
出した。
「この2日間が、何ヶ月にも思えるわ」ジョアンナは、ドアをしめた。
髪にティアラ。
「彼と、仕事をするんだ」
「わたしがするわけじゃないわ。わたしじゃ、ないわ」
「モーリスの操り人形」と、マーク。鏡の前で。
「子どもの名前は?」と、ジョアンナ。白の室内着になって、出てきた。
「なんの子ども?」
「わたしたちの子どもよ!」
「ベイビーだろ?」
「なぁに?」
「きみが太った姿を、思い描いてる。なに?」
「あなたが、やせた姿を、考えたの」
「公爵夫人でいたいなら、そのまま。愛を望むなら、帽子を」
156
155
ジョアンナは、髪のティアラをはずした。
|
ユスタックウィバーの短い生涯3
/FB3/Weaver3/
新聞
の競馬や株価のページを持ち帰ればいい?これはいけそうだった。
4
3
2
ユスタックウィバーは、ロサンジェルスのダウンタウンでタクシーを
拾い、高級ホテルにチェックインした。もう夜遅かったので、待ち時間
をなくすため、翌日にジャンプしようと考えたが、あまりに疲れて眠い
ことに気づいた。ベッドへ行き、つぎの日のお昼までぐっすり眠った。
翌日のタクシーは、フリーウェイで渋滞に巻き込まれて、サンタアニ
タの第1レースに間に合わなかったが、レース結果のボードには間に合
ったので、勝った馬番を自分の予想新聞に書き込んだ。さらに5レース
見て、実際には賭けずに、結果だけメモした。最終レースはジャマしな
いことにした。
ユスタックウィバーは、スタンドを降りて裏の方へ行き、誰にも見ら
れない隔離されたような場所へ行った。タイムマシンのダイアルを2時
間前にセットしてボタンを押した。
な
|
ザ・ハウス
/FB1/TheHouse/
ザ・ハウス
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、家のポーチまで来ると、中に入るのを、すこしためらった。背
後の道や、道端みちばたにはえた緑の木々や、黄の平原、遠い丘、それに、明る
い陽射しも、これが、最後の、見おさめだった。それから、ドアをあけ、
中へ入った。背後で、ドアが閉まった。
うしろを振り返ると、あるのは、ただの壁で、ドアノブも鍵穴も、ド
アのへりさえなかった。へりがあったとしても、うまくまわりの壁に溶
け込んで、輪郭さえ見つけられなかった。
2
1
1
目の前にあるのは、くもの巣のように広がる広間だった。床には、ほ
こりが厚くつもり、その先には、細く曲がりくねった通路が、2匹の小
さな、へびか、あるいは、2匹の大きな、いも虫のように、続いていた。
暗く見えにくい通路で、右の方の最初のド
|
ナイトゥアンディ
/SY/KAndDy/
40
39
「ええ」
「事故のニュースを見たんだ」と、ロドニー。
「ニュース?事故って?」と、ジューン。
「とにかく、生きてるね!」
「生きてるわよ!」ジューンは、家に戻ろうとした。
「だね!よかった!だけど、ジューン、あの、オレ思ってたんだ!」
ロドニーは、勇気をもって言った。「きみが無事だったら、きみを食
事に誘おうって!」
「ふつうは」と、ジューン。「別れた相手とデートしないものよ!」
「デートじゃない」と、ロドニー。「防災の調査だ!」
「あとで、電話するから!」と、ジューン。家に戻って、ドアをしめた。
「なにも言うなですって?」階段を走ってのぼった。「どういうこと?」
◇
ジューンは、急いで、自分の青の4WDを走らせた。ウィチタから持
ち帰ったボストンバッグを、車の助手席に積んでいた。
「きょうは、いつもと同じ普通の日!そうよ!」
修理屋の前に、4WDを止めた。
「
|
おばばのバースデイ
/FB3/GrannysBirthday/
1
スミスともうひとりを除いた全員が、ハルペリン家でハルペリンの姓せい
だった。おばばには、3人の息子と娘がひとりいて、みんな集まってい
た。3人の息子はみんな結婚していて、妻たちもいた。おばばも合わせ
て、8人のハルペリン家がいた。さらに、4人の孫がいて、そのうちの
ひとりには妻がいたので、合計13人のハルペリン家がいた。スミスと、
もうひとりの非ハルペリン家の男のクロスを入れると、15人のおとな
がいた。もっと早い時間には、3人のハルペリン家のひ孫がいたが、夜
になって、それぞれの年齢に応じた時間にベッドへ行かされた。
スミスは、みんなが好きだった。お酒が自由にくみかわされ、スミス
の好みよりは、パーティは少々、だんだん大声でにぎやかななものにな
った。全員が酔っていた。おばばさえ、玉座には見えないイスに座り、
今夜3杯目のシェリーのグラスを手にしていた。
「おばばは、小柄だがとてもやさしく活発な老婦人だ」と、スミスは思
った。「たしかに女家長だ。ビロードの手袋と鉄の棒で家族を支配して
いる」スミスはたとえ話を混乱するほど、酔っていた。
スミスは、おばばの息子のビルハルペリンに招待されていた。スミス
は、ビルの弁護士であり友人だった。もうひとりの非ハルペリン家のジ
ーンクロスは、ハルペリン家の孫の世代の誰かの友人に見えた。
4
3
|
レッドダイアモンド
/RD/RedDiamond/
レッドは考えた。クリーブラ
ンドでの張り込みのあいだ、ふたりでゆっくり過ごしていたことを思い
294
293
出した。しかし、彼女のしぐさからでは、そこまで分からないだろう。
どこにいたにせよ、年月は、彼女によいことしかもたらさなかった。
レッドは、彼女が2・3才しか若くないことを知っていたが、とても3
0過ぎには、見えなかった。薄化粧しかしてないことが、驚きだった。
「ジェーンデュ?」と、レッド。彼女が食事を運んできたときに、笑顔
で言った。軽めのソースのヒラメステーキに、ガーリックパン、それに、
千切りのサヤエンドウ。
「ほんとうの名前よ!」と、ジェーン。
よく気がつくところが、気に入っていた。
「分かってる」と、レッド。ウィンクした。「このあと会って、共通の
友人について話すっていうのはどうだい?」
ジェーンはためらっっていたが、恋人に言うかのように、イエスと言
った。「あと1時間で
|
ユスタックウィバーの短い生涯2
/FB3/Weaver2/
ユスタックウィバーの短い生涯2
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ユスタックウィバーは、タイムマシンを発明したとき、とてもいい気
分だった。発明を秘密にしておく限り、世界を意のままにできるだろう。
予想もしない大金持ちになれるだろう。
必要なことは、未来にちょっと行って、値上がりする株や勝ち馬を見
てくるだけだ。あとは、今に戻って、その株や馬券を買えばいい。
株式投資するには資金が必要だったので、まずは、競馬だった。手持
ちは2ドルしかなく、やっている近くの競馬場までの飛行機代にもなら
なかった。
2
1
1
ユスタックウィバーは、倉庫係として働いていたスーパーマーケット
の金庫にねらいをつけた。金庫には、少なくとも千ドルはあり、タイム
ロックだった。タイムロックは、タイムマシンにとってはあひるのスー
|
八甲田 歩のスペースドライバー日誌
/RM/SpaceDriver/
タワー
「東京駅まで!」と、料亭のおかみさんふう女性。
「ここからだったら、新目白通りを抜けてゆくのが断然早いわよ!」
「いいわ、私が教えてあげる!そこの高戸橋を右に曲がって新目白通り
に入ってくれる?」
「高速道路に沿って、飯田橋を抜けて」
「皇居に出たら、お堀ぞいに行くと」
「ほら、東京タワーが一番よく見える場所に出るから」
「ここで左折すれば、正面が東京駅よ!」
「あら、今夜のタワーは、ずいぶんブルーなかんじだこと!」
2
1
想おもふ雲
「それって、なんなの?」と、女の子。
「どれ?これなら、安全の全の字よ」と、お母さん。
「金の字かと思った!」
「あら、金の字も忘れてしまったの?最近、覚えたばかりじゃない?」
「知ってるわよ!ただ、金の字をそう書く人もいるのかなって思ったの」
4
3
|
失われた文明1透明人間
/FB3/Discovery1/
なにかの条件下では、ある状況が━━━あまりはっきりしなかった。
プレーターは、服をぬぎ、完全に透明になった。そして歩いて、いと
も容易に、武装した宦官かんがんをすぎて、ハーレムに入った。50人あまりの
美女たちが、フロに入ったり全身に香油や香水をていねいに塗って、美
を保つために昼間の時間を使うのを眺めながら、楽しい午後を過ごした。
ひとり、コーカサスの女性がとりわけ気になった。
「だれもが考えることだろうが」と、プレーターは考えた。「夜までい
たとしても、あすの午後まで透明でいられるので、まったく安全だ。そ
れなら、明るいうちに、彼女の寝室を確認しておいて、電気が消えたら、
室にすべりこもう。彼女はサルタンが来たと思って、喜んで迎えてくれ
るはずだ」
6
5
3
プレーターは、彼女の入った室を覚えておいた。武装した宦官かんがんが、カ
ーテンドアにそれぞれ1名づついて、寝室を
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赤の悪夢
/FB1/NightmareInRed/
赤の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
彼は、なにによって起こされたのか、わからないまま、目が覚めた。
最初のゆれのあと、1分で、2回目のゆれが来た。ベッドが少しゆれ、
タンスの上の小物が、ガタガタと、音をたてた。3回目のゆれを、横に
なったまま、待っていたが、来なかった。その時までは、来なかった。
ほとんど目が覚めてしまっていて、もう、眠ることができなかった。
時計の夜光盤を見ると、まだ、真夜中の3時であった。ベッドから出て、
パジャマのまま、窓のところまで歩いた。暗い空に、点滅する光が見え
た。夜の音が聞こえた。どこかで、ベル。
2
1
しかし、なぜ、この時間にベルなんか?災害を知らせるベルなのか?
ここの軽いゆれが、どこか近くで、大きな地震につながったのだろうか?
あるいは、これから、ほんとうの地震が来る、とい
|
ザ・オフィス
/FB5/TheOffice/
いつ増やすんだ?
伝票をそろえて手にして、立ち上がると、しゃれた山高帽を、いきな
アングルでかぶり、(オフィスの中でのみのかぶり方で、通りでは、そ
んなふうにはかぶらない)外側のオフィスのウィロービィ氏のデスクに
行った。「急いで、できる?」と、訊きいた。
ウィロービィ氏は、シートをパラパラめくった。「いい仕事ぶりだ、
ブライアン!1つ言うとすると、グロービー社の0・5インチのカッテ
ィングバーだが、あんたの指定したC&Wでは、来月までに納品できな
い。そんなに待たせたくないなら、別のブランドでもだめなら、キャン
セルするしかない」
「そう?」と、ダナー。顔を上げて、ドアの上の時計を見た。「グロー
ビー社は、ふつうは5時までやっている。担当者がいるかもしれないか
ら、今、電話して訊きいてみる」
106
105
彼は自分のオフィスに戻り、電話して、戻って来た。「オーケー、ジ
ェフ。在庫の注文
|
フィッシュストーリー
/FB3/FishStory/
フィッシュストーリー
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ロバートパルマーは、ケープコッドとマイアミのあいだの海岸で真夜ま よ
中なかすぎに、人魚にんぎょのロレーヌに出会った。ロバートは友人の家に滞在して
いたのだが、ベッドに入っても眠気を感じずに、明るい月明かりの砂浜
をひとりで散策していた。海岸のカーブに沿って歩いてゆくと、ロレー
ヌがいた。砂浜に埋まった丸太に座って、美しい長い黒髪をとかしてい
た。
ロバートは人魚が存在しないことは知っていたが、ロレーヌはそこに
いた。ロバートは歩いて近づくと、せきばらいをした。
2
1
1
ロレーヌは驚いたようすで、髪をうしろに跳ねあげた。そのとき隠れ
ていた彼女の顔と肩があらわになり、その美しさは、ロバートの想像を
はるかに越えていた。
ロレーヌは驚いて、ディープブルーの目を大きく
|
チャンスふたたび
/FB3/SecondChance/
チャンスふたたび
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
ジェイとオレは、シカゴのニューコミスキー球場の内野スタンドにい
た。1959年のワールドシリーズ10月9日の試合のリプレイが、そ
ろそろ始まろうとしていた。
オリジナルゲームは、ちょうど500年前で、ロサンジェルスドジャ
ーズが9対3で勝利し、4勝してシリーズを制し、ワールドチャンピオ
ンとなった。オリジナルゲームと可能な限りまったく同じ条件でゲーム
は始まるが、結果が違ってくることはありうる。
2
1
1
シカゴホワイトソックスの選手たちがフィールドに出てきて、内野で
ボールをまわし始めた。先発ピッチャーのウィンは、マウンドでボール
を受けとると、ウォームアップピッチングを始めた。クルツェフスキー
がファースト、フォックスがセカンド、グッドマンがサード、そして、
アパ
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SFミステリー ライトノベル風
/CO/cmt/
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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 2.40 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
試用版 ゲストルーム
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
presented by bilyzkid
◆◇◆◇◆◇
1.自分のオリジナル作品を、非公開URLにて、掲載可能です。
表示は
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ナッシングシリウス
/FB2/NothingSirius/
ママが鼻を鳴らすのは、なにかを見たときで、オレはサムから目を離
し、ママを見て、それから、ママが見ているものを見た。オレは、鼻を
鳴らさずに、息をのんだ。
ひとりの女性が、テントの奥から歩いてきた。オレが、ひとりの女性
と言ったのは、ひとりという以外、適当な言葉を思いつかなかったから
だ。彼女は、聖セシリア、アーサー王の王妃グィネヴィア、それに、ジ
ャンヌダルクの融合体だった。彼女は、ニューメキシコで見る夕陽、火
星の赤道公園から見る冷たい銀の2つの月のようだった。彼女は、金星
の春の渓谷、バイオリンを弾くドルザルスクのようだった。彼女は、ほ
んとうに、なにかだった。
36
35
オレの横から、別のため息が聞こえた。それは、なじみのないものだ
った。なぜ、なじみがなかったか、すぐに、分かった。オレは、ジョン
レーンが、ため息をつくのを、今まで、聞いたことがなかった。見ない
ようにするの
|
終わり良ければ
/FB1/HappyEnding/
マリギーたちも笑った。たまに、ベヌースb星の
16
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奇妙な形をした木々たちも話しをした。しかし、彼らの声は、ずっとか
すかであった。木々たちは、従順で、よき従者であった。
ときとして、すばらしい考えが浮かんだ。木々の種族は、純血種であ
って、他種と混ざることはなく、常に、しっかりと立っている。つまり、
いつの日か、木々たちは━━━。
いや、これは、たんなる夢、空想だった。当面の問題は、むしろ、マ
リギー、それに、キフという地球のアリに似た虫だった。こいつらは、
いつも、彼を困らせた。大声で鳴くマリギーがいた。「すべて取り逃が
した!」彼は、縫い針銃で、何百回も撃ったが、いつも取り逃がした。
ときには、逃げさえしないマリギーもいた。
「すべて取り逃がした!」
ついには、もう、縫い針を無駄にするのをやめてしまった。マリギー
に忍び寄り、素手で絞め殺そうとした。この方が、ずっとよい方法
|
黄の悪夢
/FB2/NightmareInYellow/
時間は、どんな場合でも、ただ、彼を通りすぎていった。不動産専門
の弁護士として、多くの金が、彼の手をただ通りすぎていった。しかし、
あるとき、彼は、その一部に手をつけた。1年前、確実に儲かる方法で、
2倍か3倍にする投資に使うために、5万ドルを借用した。しかし、う
まくゆかなかった。それで、その損失をうめるために、あれやこれやと、
ギャンブルに手を出して、さらに多くの金を借用した。
その額は、今では、30万ドルをこえていた。あと2・3か月しか不
足分を隠しとおせなかった。その間に、不足分を返せる見込みもなかっ
た。
それで、疑惑をもたれないように、注意深く、不動産を売りはらいな
がら、現金の額を増やしていった。今日の午後には、残りの人生を送る
のにじゅうぶんな、100万ドルをこえる逃走資金が手にはいる。
4
3
彼のことは、だれにも気づかれていなかった。じゅうぶん計画して、
逃走経
|
存在のわな
/FB4/Trap/
アランフィールド
世界人名事典、2090年度版
ディックス、ジョン、2060年2月1日生、男、
ルイビル ケンタッキー州 USA、
父:ハーベイ、R(店員)、母:エリザベス(ベイリー)
学歴:ルイビルパブリックスクール、2066−2074
職歴:14才で家出、ボーリング店員、ホテルボーイ
拘置:6ヶ月、バーミンガム アラバマ州、2078
軍歴:US陸軍に志願、2079
二等兵で参戦:CN−US戦争(2079−2081)
2
1
パナミントの戦闘で行方不明:カリフォルニア州、2081
革命を指揮:2082
アメリカ大統領:8月5日、2082
北米独裁者:4月10日、2083
死去:23才、6月14日、2083
プロローグ
機銃陣地のコンクリート壁はまだ湿っていた。ジョニーディックスは
スリットから機銃の先を見ながら、壁にさわって
|
ギーゼンスタック家
/FB1/TheGeezenstacks/
ディック、先週は、どこかへでかけようと考えたことは、なか
18
17
ったのかな?だれかを訪問するようなことを、だれかに話したりしなか
ったかい?」
「まったく、ありません。ピートとエイミーのことは、きのう手紙をも
らうまで、なんか月も考えてもいませんでした。1週間、滞在してほし
いそうです」
「たぶん、3日で帰ってくるよ」と、サム。
リチャードが、じっさいに、3日で戻ったとき、サムは、理由を説明
しなかった。サムが、リチャードがどのくらい滞在するかを知っていた
のは、ギーゼンスタックおじさんがなん日いなかったかを知っていたか
らだ、というのは、あまりにバカげた理由に思えたからだ。
サムウォルターズは、オーブリーを、なにげなく、監視するようにな
った。そして、不思議に感じていた。オーブリーは、もちろん、ギーゼ
ンスタック家で起こることがなんであれ、彼女自身が、そうさせている
ことだった。可
|
白の悪夢
/FB3/NightmareInWhite/
白の悪夢
原作:フレドリックブラウン
アランフィールド
プロローグ
彼は、突然目覚めた。完全に目覚めていて、眠るつもりもなかったの
に、なぜ眠ってしまったのかと訝りいぶかながら、すぐに腕時計の蛍光文字板
を見た。文字板がなければ真っ暗闇の中で、明るく光っていた。11時
数分過ぎだった。彼はホッとした。ほんの少し、うたた寝しただけだっ
た。このソファに横になってから、まだ30分もたっていなかった。妻
がおやすみを言いに来るには、まだ早い。彼の姉が、完全に眠り、寝息
をたてるまで待ってからだ。
2
1
1
それは、バカらしい話だった。ふたりは、3週間前に結婚したばかり
で、ハネムーンの帰りだった。ふたりが別々に寝るのは、これが初めて
だった━━━すべては、彼の姉のデボラが、帰り道の途中にある自分の
アパートに泊まってゆくよう、バカらしい提案をしたから
|
武器
/FB2/TheWeapon/
2
1
1
グラハムは、このようなときに、もっとも創造的で、すばらしい仕事
をした。昼間の雑用から解放されて、自宅の薄暗い室に、ひとりすわり
ながら。しかし、今夜は、彼の心は乱れて、建設的な方向に進まなかっ
た。考えていたのは、隣の室にいる、精神的に未発達の息子のことだっ
た。おもに感じていたのは、愛情であって、数年前に、息子のことを初
めて聞かされた時に感じたような、怒りでは、なかった。少年は、幸せ
だった。それで、じゅうぶんではないか?子どもが、いつまでも子ども
で、親元を去ることのない子どもを、どれだけ多くの人が持てるという
のだろうか?たしかに、そう考えるのは、理にかなったことだ。間違っ
た理屈かもしれないが。そのとき、玄関のベルが鳴った。
グラハムは、立ち上がり、玄関へ行く前に、ほとんど暗くなった室の
電気をつけた。思考を中断された、イラ
|
帰ってきたカーン
/ST/StarTrek2013/
「おまえなら、やれる」
「ジム、待て!」と、マッコイ。「カトウにポーカーさせて、なんの切
り札もないのに、ハッタリをかませというのか?あいつは、いいやつだ
が、船長は、ムリだ」
「2時間くらいできる!もう、たとえ話は、やめろ!命令だ!」
カークも、ブリッジを出た。
「ミスターカトウ」と、カーク。通信で。「キノルミア人の船を、用意
させろ!」
カトウは、船長席に座った。運転席には、すぐに、交代仕官が座った。
「カトウ船長代理より、シャトルベイ2番。先月、マッド事件の際、押
収した貿易船の、出発準備をしてくれ!カーク船長が、そちらへ向かう」
86
85
◇
エンタープライズのシャトルベイ2番。
私服に着替えた、カーク、スポック、ウラが、貿易船に、やってきた。
「出発できます、船長」と、2名の機関部仕官。ひとりは、カップケー
キ。
「中尉、制服を脱げ。キノルミアの武器商人になる、
|
3つの願い
/XF/JeSouhaite/
よろしく」と、ギルモア。
モルダーは、スカリーに説明した。「ギルモアさんは、わざわざ、ミ
8
7
ズーリ州からいらしてくれたんだ。ぼくらを頼って」
「今の私の状況を」と、ギルモア。「理解できるのは、あなた方しかい
な━━━いない」
「無理しないで!」と、モルダー。スカリーに書類をみせた。「これが、
ギルモアさんの状況だ」
スカリーは、口がなくなった写真を見た。
「1ヶ月ほど前に、突然、そうなった」と、モルダー。
「アンソンストークス」と、ギルモア。「あいつの仕業だ。どうやった
かは、分からん。彼に、間違いない!」
「アンソンストークスは、貸し倉庫会社の、元従業員だよ」と、モルダ
ー。「ギルモアさんが経営している━━━日頃から、問題が多かったら
しい」
「私に向かって、黙れ、と。それで━━━」
「ああ、それで、ギルモアさんは、その直後に、災難に見舞われた。そ
の後、警察が、アンソンストークスに同行を求めたところ、彼は、それ
を、拒否したそうなんだ」
「あの男ときたら、証拠はあるのか、などと」
「まぁ、たしかに、証拠はないですよね?」と、モルダー。
「新しい口を作るために、いったい、いくらかかったと思います?ああ、
正義は、どこへ行ったんです?」
10
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死の手紙
/FB3/DeadLetter/
手紙を
手渡すよう頼まれてました。この手紙です」
警部補は、手紙を受け取り、一瞬ためらったがすぐにあけた。
「なぜ、ただの黒い紙なのかね?」と、警部補。
「分かりません、警部補」と、バブコック。「私のボスのコングレスマ
ンクインから、すいぶん前に手紙を渡されました。そして、もしもコン
グレスマンクインになにか普通でないことが起こったら、すぐに手紙を
ラバティに手渡すように言われました。それで、ラジオの知らせを聞い
て━━━」
「ああ、知ってる。クインは昨夜遅くに殺された。きみはクインの下で、
どんな仕事をしていたのかね?」
6
5
エピローグ
「それは、極秘ですが、今となっては、極秘でもないでしょうね。私は、
ボスの代わりに、重要でないスピーチやボスが出たくない会合に出てい
ました。そうです、警部補。私は、ボスの影武者です」
(終わり)
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